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公開番号2025132463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030062
出願日2024-02-29
発明の名称魚体の硬直度測定方法
出願人株式会社オンスイ
代理人個人
主分類G01N 33/12 20060101AFI20250903BHJP(測定;試験)
要約【課題】可及的に少ない誤差で硬直度を測定でき、測定結果から硬さ感の消失時期を読み取ることが可能な、これまでにない魚体の硬直度測定方法を提供する。
【解決手段】魚体の硬直度を測定する硬直度測定方法であって、前記魚体の頭部および尾部を切断し、半身の一方を除去して脊椎骨付きの片半身を準備する準備工程と、前記片半身を恒温室内の載置部に、尾部側が垂れ下がるように載置する載置工程と、前記尾部側の垂れ下がり度合いを取得する取得工程と、前記垂れ下がり度合いを取得時間毎に記録する記録工程とを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
魚体の硬直度を測定する硬直度測定方法であって、
前記魚体の頭部および尾部を切断し、半身の一方を除去して脊椎骨付きの片半身を準備する準備工程と、
前記片半身を恒温室内の載置部に、尾部側が垂れ下がるように載置する載置工程と、
前記尾部側の垂れ下がり度合いを取得する取得工程と、
前記垂れ下がり度合いを取得時間毎に記録する記録工程と、
を含むことを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1記載の魚体の硬直度測定方法において、前記記録工程で記録した前記垂れ下がり度合いに基づいて硬直度曲線を作成する硬直度曲線作成工程を含むことを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項3】
請求項1記載の魚体の硬直度測定方法において、前記載置部に載置された前記片半身を撮影手段により一定位置から所定時間間隔で撮影する撮影工程を含み、前記取得工程は、前記撮影工程で撮影された各画像から前記垂れ下がり度合いを取得するものであることを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項4】
請求項2記載の魚体の硬直度測定方法において、前記載置部に載置された前記片半身を撮影手段により一定位置から所定時間間隔で撮影する撮影工程を含み、前記取得工程は、前記撮影工程で撮影された各画像から前記垂れ下がり度合いを取得するものであることを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項5】
請求項3記載の魚体の硬直度測定方法において、前記準備工程における前記尾部の切断は前記脊椎骨を露出させるものであり、前記準備工程には前記脊椎骨の露出した先端部にマーカーを取り付ける工程を含むことを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項6】
請求項4記載の魚体の硬直度測定方法において、前記準備工程における前記尾部の切断は前記脊椎骨を露出させるものであり、前記準備工程には前記脊椎骨の露出した先端部にマーカーを取り付ける工程を含むことを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項7】
請求項5記載の魚体の硬直度測定方法において、前記撮影工程において、前記マーカーと該マーカーの位置計測用の目盛りとを含む画像を撮影し、前記取得工程は、前記撮影工程で撮影された各画像の前記マーカー及び前記目盛りから前記垂れ下がり度合いを取得するものであることを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項8】
請求項6記載の魚体の硬直度測定方法において、前記撮影工程において、前記マーカーと該マーカーの位置計測用の目盛りとを含む画像を撮影し、前記取得工程は、前記撮影工程で撮影された各画像の前記マーカー及び前記目盛りから前記垂れ下がり度合いを取得するものであることを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項9】
請求項3~8いずれか1項に記載の魚体の硬直度測定方法において、前記撮影工程における撮影は1分以上60分以下の一定間隔で行うことを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
【請求項10】
請求項1~8いずれか1項に記載の魚体の硬直度測定方法において、前記魚体はマダイ若しくはブリであることを特徴とする魚体の硬直度測定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、魚体の硬直度測定方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
魚類の生食文化である刺身食について、地域によっては〆直後の独特の生鮮度感(硬さ感または硬い食感)が重視されている。例えば、関東地区などでは「熟成時」に刺身を食べる文化があり、関西地区及び九州地区などでは〆直後の「硬さ感」のある時に食する文化がある。
【0003】
すなわち、関東地区では〆後一定時間経過し、旨味成分であるIMP(イノシン酸)が生成された頃の比較的柔らかい食感の魚肉を濃口醤油で食するのに対し、関西地区や九州地区では硬さ感のある〆直後の食感が好まれ、硬さ感がある(IMPが乏しい)魚肉を旨味成分を多く含む溜醤油で食する文化がある。
【0004】
ところで、魚肉の硬さ感の維持時間は比較的短いため、硬さ感のある刺身は限られた場所、例えば産地近辺や活魚輸送された魚を取り扱う店舗などでしか味わうことができない。
【0005】
具体的には、生鮮度感(硬さ感)は、〆後魚体が完全硬直したとき(完全硬直時)にはすでに消失している。完全硬直しているため、一見、生鮮度感(硬さ感)は維持されていそうであるが、そうではない。
【0006】
硬さ感の維持時間については明確に述べられた資料は少なく、魚種により大きく異なることが経験的に知られている。また、硬直度と食感の関係について述べている文献には、硬直度が進む過程で急速に破断強度が低下するとの報告はあるが、応用できる範囲は極めて限定されている。すなわち、〆後の筋肉の物性変化が詳細に数値化できないことから、その変化の中途に存在する硬さ感(硬い食感)の消失時期を読み取ることはできていないのが現状である。
【0007】
例えば、硬直度(死後硬直の指標)としては、特許文献1に記載されるように、尾藤らによる方法(東海区水産研究所報告書1983年109巻89-96頁)により算出される硬直指数が一般的に用いられているが、この方法(尾藤法)を用いても硬さ感の消失時期を読み取ることはできない。
【0008】
具体的には尾藤法は、図1に示すように、架台(水平台)にラウンド(丸魚)の半分を乗せ、体長終端を測定点とし、適宜な時間間隔(例えば1h間隔)で測定を行い、図1中の式で硬直指数(R)を算出するものである。図1中のD

は死直後の測定値、Dはその後の測定値である。測定対象のラウンドは、ポリ袋に封入されて指定の温度保冷庫に水平状態で保管され、測定する際に都度、保管庫から取り出し、ポリ袋から取り出したラウンドを架台に乗せて測定を行う。
【0009】
図2は尾藤法により養殖のハマチ、マダイ、ヒラメの硬直指数を測定した例である。図2のグラフからは、ハマチ、マダイ、ヒラメの硬直指数が100%となる時間(完全硬直時間)が、0℃保管で夫々9、16、28h程度であることは読み取ことができる。
【0010】
しかし、この完全硬直時間到達以前に存在する硬さ感の消失時期をグラフから読み取ることはできない。また、尾藤法では、測定にあたり測定対象(検体)の保管、移動、設置等を都度行う必要があることから、誤差が生じる可能性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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