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公開番号2025132351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029854
出願日2024-02-29
発明の名称燃料噴射システム及び燃料供給ポンプ
出願人ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング,ROBERT BOSCH GMBH
代理人個人,個人,個人
主分類F02M 59/34 20060101AFI20250903BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】低圧ポンプの吸入側の圧力が予期しない高圧となった場合であってもゼロデリベリスロットルを有するリーク通路を介して燃料が加圧室側へ流れ込むことを抑制する。
【解決手段】ゼロデリベリスロットル(45)を有するリーク通路(65)に、低圧ポンプ(41)の吸入通路(7)内の圧力が所定の基準以下のときに吸入通路(7)側と第2低圧通路(62)側とを連通状態とし、吸入通路(7)内の圧力が所定の基準を超えるときに第2低圧通路(62)側から吸入通路(7)側への燃料の通過を可能にする一方、吸入通路(7)側から第2低圧通路(62)側への燃料の通過を遮断する逆流遮断部(70)を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃料タンク(3)から送られる燃料を吸い込み、吐出する低圧ポンプ(41)と、
前記低圧ポンプ(41)の上流側に備えられ、前記低圧ポンプ(41)に向けて前記燃料タンク(3)内の燃料を送り込む電動ポンプ(2)と、
前記低圧ポンプ(41)により圧送される燃料の流量を調節する流量制御部(13)と、
前記流量制御部(13)により流量を調節された燃料を加圧してコモンレール(19)へ圧送する加圧部(50)と、
前記燃料タンク(3)と前記低圧ポンプ(41)の吸入口とを接続する吸入通路(7)と、
前記低圧ポンプ(41)の吐出口と前記流量制御部(13)とを接続する第1低圧通路(61)と、
前記流量制御部(13)と前記加圧部(50)の吸入口とを接続する第2低圧通路(62)と、
前記第1低圧通路(61)又は前記流量制御部(13)に接続されて余剰の燃料を前記燃料タンク(3)に戻すリターン通路(63)と、
前記第2低圧通路(62)と前記吸入通路(7)とを接続し、通路面積が小さくされた絞り通路(45)を有するリーク通路(65)と、を備えた燃料噴射システム(1)において、
前記リーク通路(65)のうち前記絞り通路(45)よりも前記吸入通路(7)側の領域に、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準以下のときに前記吸入通路(7)側と前記第2低圧通路(62)側とを連通状態とし、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準を超えるときに前記第2低圧通路(62)側から前記吸入通路(7)側への燃料の通過を可能にする一方、前記吸入通路(7)側から前記第2低圧通路(62)側への燃料の通過を遮断する逆流遮断部(70)を備える、燃料噴射システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記逆流遮断部(70)は、
前記吸入通路(7)内の圧力に応じて変位し、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準以下のときに前記リーク通路(65)の一部となる第1通過孔(73)と、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準を超えるときに前記リーク通路(65)の一部となる第2通過孔(75)と、
前記第2通過孔(75)に設けられて前記第2低圧通路(62)側の圧力が前記吸入通路(7)側の圧力よりも高いときに前記第2通過孔(75)を開放し、前記吸入通路(7)側の圧力が前記第2低圧通路(62)側の圧力よりも高いときに前記第2通過孔(75)を遮断する遮断部材(77)と、
を備えるピストン(71)を有する、請求項1に記載の燃料噴射システム。
【請求項3】
前記ピストン(71)は、前記リーク通路(65)に交差して設けられて一端が前記吸入通路(7)に接続されたバイパス通路(67)内を摺動自在に設けられ、
前記ピストン(71)を前記吸入通路(7)側へ付勢する付勢部材(83)を備え、
前記吸入通路(7)内の圧力が前記所定の基準以下のときに前記ピストン(71)は前記付勢部材(83)により第1の位置に保持されて前記第1通過孔(73)が前記リーク通路(65)の一部となり、
前記吸入通路(7)内の圧力が前記所定の基準を超えるときに前記ピストン(71)は前記付勢部材(83)の付勢力に抗して第2の位置に移動して前記第2通過孔(75)が前記リーク通路(65)の一部となる、請求項2に記載の燃料噴射システム。
【請求項4】
燃料タンク(3)から送られる燃料を吸い込み、吐出する低圧ポンプ(41)と、
前記低圧ポンプ(41)により圧送される燃料の流量を調節する流量制御部(13)と、
前記流量制御部(13)により流量を調節された燃料を加圧して圧送する加圧部(50)と、
前記低圧ポンプ(41)の吸入口に接続された吸入通路(7)と、
前記低圧ポンプ(41)の吐出口と前記流量制御部(13)とを接続する第1低圧通路(61)と、
前記流量制御部(13)と前記加圧部(50)の吸入口とを接続する第2低圧通路(62)と、
前記第1低圧通路(61)又は前記流量制御部(13)に接続されて余剰の燃料を排出するリターン通路(63)と、
前記第2低圧通路(62)と前記吸入通路(7)とを接続し、通路面積が小さくされた絞り通路(45)を有するリーク通路(65)と、を備えた燃料供給ポンプ(10)において、
前記リーク通路(65)のうち前記絞り通路(45)よりも前記吸入通路(7)側の領域に、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準以下のときに前記吸入通路(7)側と前記第2低圧通路(62)側とを連通状態とし、
前記吸入通路(7)内の圧力が所定の基準を超えるときに前記第2低圧通路(62)側から前記吸入通路(7)側への燃料の通過を可能にする一方、前記吸入通路(7)側から前記第2低圧通路(62)側への燃料の通過を遮断する逆流遮断部(70)を備える、燃料供給ポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料噴射システム及び燃料供給ポンプに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射システムとして、加圧した燃料を蓄圧する蓄圧器(コモンレール)を介して複数の燃料噴射弁に燃料を供給する蓄圧式燃料噴射システム(コモンレールシステムともいう)が知られている。コモンレールシステムに用いられる燃料供給ポンプとして、内燃機関の駆動力により駆動される低圧ポンプが燃料タンクから送られる燃料をさらに加圧室へ送り、加圧室で内燃機関の駆動力により進退動するプランジャにより燃料を加圧してコモンレールに圧送するポンプがある。当該燃料供給ポンプでは、低圧ポンプの下流側に流量制御ユニットが備えられ、流量制御ユニットにより加圧室に流入する燃料の流量が調節されることで加圧室からコモンレールへと必要な量の高圧燃料が圧送される。
【0003】
加圧室に流入する燃料の流量が調節されることにより生じる余剰の燃料は、リターン通路を介して燃料タンクに戻される。したがって、コモンレールへと供給すべき燃料がゼロの場合、低圧ポンプから吐出される燃料を燃料タンクに戻すことでコモンレールに燃料が圧送されないようにすることが可能となっている。しかし、燃料供給ポンプからコモンレールへと供給すべき燃料がゼロの場合であっても、一部の燃料が流量制御ユニットのクリアランスを通じて加圧室側へ流れ、さらに加圧室からコモンレールへと圧送されるおそれがある。
【0004】
これに対して、コモンレールに圧送される燃料を確実にゼロとするために、いわゆるゼロデリベリスロットルともいう絞り通路を含むリーク通路が流量制御ユニットと加圧室との間に接続され、流量制御ユニットを通過した燃料を回収するように構成された燃料供給ポンプがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-34995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、絞り通路を含むリーク通路が低圧ポンプの上流側の吸入通路に接続され、流量制御ユニットを通過して回収された燃料がそのまま低圧ポンプの吸入側に戻される構成の燃料供給ポンプも存在し得る。しかしながら、リーク通路が吸入通路に接続されている場合、吸入通路内の圧力が所定以上に上昇すると、低圧ポンプの吸入側の燃料がリーク通路を通じて逆流し、加圧室に供給されるおそれがある。
【0007】
例えば内燃機関の速やかな始動をアシストするために、燃料噴射システムが、始動時に強制的に燃料を低圧ポンプに送り込む電動ポンプを備える場合がある。この場合、吸入通路内の圧力が想定以上になり、必要でないときにリーク通路を介して加圧室に燃料が供給されるおそれがある。その結果、コモンレールに対して要求されない燃料が供給され、コモンレールの燃料圧力(以下「レール圧」ともいう)の制御に影響を及ぼすおそれがある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、低圧ポンプの吸入側の圧力が予期しない高圧となった場合であっても絞り通路を有するリーク通路を介して燃料が加圧室側へ流れ込むことを抑制可能な燃料噴射システム及び燃料供給ポンプを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、燃料タンクから送られる燃料を吸い込み、吐出する低圧ポンプと、上記低圧ポンプの上流側に備えられ、上記低圧ポンプに向けて上記燃料タンク内の燃料を送り込む電動ポンプと、上記低圧ポンプにより圧送される燃料の流量を調節する流量制御部と、上記流量制御部により流量を調節された燃料を加圧してコモンレールへ圧送する加圧部と、上記燃料タンクと上記低圧ポンプの吸入口とを接続する吸入通路と、上記低圧ポンプの吐出口と上記流量制御部とを接続する第1低圧通路と、上記流量制御部と上記加圧部の吸入口とを接続する第2低圧通路と、上記第1低圧通路又は上記流量制御部に接続されて余剰の燃料を上記燃料タンクに戻すリターン通路と、上記第2低圧通路と上記吸入通路とを接続し、通路面積が小さくされた絞り通路を有するリーク通路と、を備えた燃料噴射システムにおいて、上記リーク通路のうち上記絞り通路よりも上記吸入通路側の領域に、上記吸入通路内の圧力が所定の基準以下のときに上記吸入通路側と上記第2低圧通路側とを連通状態とし、上記吸入通路内の圧力が所定の基準を超えるときに上記第2低圧通路側から上記吸入通路側への燃料の通過を可能にする一方、上記吸入通路側から上記第2低圧通路側への燃料の通過を遮断する逆流遮断部を備える、燃料噴射システムが提供される。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、燃料タンクから送られる燃料を吸い込み、吐出する低圧ポンプと、上記低圧ポンプにより圧送される燃料の流量を調節する流量制御部と、上記流量制御部により流量を調節された燃料を加圧して圧送する加圧部と、上記低圧ポンプの吸入口に接続された吸入通路と、上記低圧ポンプの吐出口と上記流量制御部とを接続する第1低圧通路と、上記流量制御部と上記加圧部の吸入口とを接続する第2低圧通路と、上記第1低圧通路又は上記流量制御部に接続されて余剰の燃料を排出するリターン通路と、上記第2低圧通路と上記吸入通路とを接続し、通路面積が小さくされた絞り通路を有するリーク通路と、を備えた燃料供給ポンプにおいて、上記リーク通路のうち上記絞り通路よりも上記吸入通路側の領域に、上記吸入通路内の圧力が所定の基準以下のときに上記吸入通路側と上記第2低圧通路側とを連通状態とし、上記吸入通路内の圧力が所定の基準を超えるときに上記第2低圧通路側から上記吸入通路側への燃料の通過を可能にする一方、上記吸入通路側から上記第2低圧通路側への燃料の通過を遮断する逆流遮断部を備える、燃料供給ポンプが提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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