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公開番号
2025118701
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025072181,2022538699
出願日
2025-04-24,2020-12-23
発明の名称
粗製及び異性化脱ろうユニットを介したポリエチレン及び潤滑油への廃プラスチックのサーキュラーエコノミー
出願人
シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
代理人
弁理士法人浅村特許事務所
主分類
C10G
1/10 20060101AFI20250805BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】廃プラスチックをポリエチレン重合のためのリサイクルに変換するための連続プロセスを提供する。
【解決手段】一実施形態では、このプロセスは、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンを含む廃プラスチックを選択し、廃プラスチックを熱分解反応器に通して、ポリオレフィン廃棄物の少なくとも一部を熱的に分解し、熱分解された流出物を生成することを含む。熱分解された流出物は、オフガス、ナフサ/ディーゼル留分、重質留分、及びチャーに分離される。ナフサ/ディーゼル留分は、精製所の粗製ユニット蒸留塔に通され、そこから直留ナフサ(C
5
-C
8
)留分、又はプロパン/ブタン(C
3
-C
4
)留分が回収される。直留ナフサ留分(C
5
-C
8
)、又はプロパン/ブタン(C
3
-C
4
)留分は、エチレン製造用にスチームクラッカーに通される。熱分解ユニットからの重質留分は、異性化脱ろうユニットに通され、基油を生成することもできる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
廃プラスチックを、ポリエチレン重合のためのリサイクルに変換するための連続プロセスであって、
(a) ポリエチレン及び/又はポリプロピレンを含む廃プラスチックを選択する工程、
(b) (a)からの前記廃プラスチックを、熱分解反応器に通して、ポリオレフィン廃棄物の少なくとも一部を熱的に分解し、熱分解された流出物を生成する工程、
(c) 前記熱分解された流出物を、オフガス、ナフサ/ディーゼル留分、重質留分、及びチャーに分離する工程、
(d) 前記ナフサ/ディーゼル留分を、精製所の粗製ユニットに通す工程、
(e) 粗製ユニットから、直留ナフサ(C
5
-C
8
)留分を回収する工程、
(f) 前記直留ナフサ留分(C
5
-C
8
)を、エチレン製造用にスチームクラッカーに通す工程、
(g) 前記重質留分を、異性化脱ろうユニットに通して基油を生成する工程、
を含む、上記プロセス。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
(c)のナフサ/ディーゼル留分を、精製所・粗製ユニットに直接通し、汚染物質が粗製ユニット脱塩装置で除去される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
汚染物質が、熱分解サイトで除去される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
(f)で製造したエチレンを、その後、重合する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
消費者向けポリエチレン製品が、重合されたエチレンから調製される、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
(a)で選択された廃プラスチックが、プラスチック分類グループ2、4、及び/又は5からのものである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
重質ナフサ/ディーゼル/常圧軽油が、粗製ユニットから回収され、精製所において清浄なガソリン、ディーゼル、又はジェット燃料へとさらに処理される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記粗製ユニットによって処理される未使用の粗製油の量が、リサイクルされた熱分解油で減少する、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記異性化脱ろうユニットによって生成される基油の量が、リサイクルされた熱分解油で増加する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
(g)における重質留分を、水素化処理し、次いで、脱ろうユニットで異性化する、請求項1に記載のプロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(背景)
世界はプラスチック生産の非常に急速な成長を目の当たりしてきた。PlasticsEurope Market Research Groupによると、世界のプラスチック生産量は、2016年に3億3500万トン、2017年に3億4800万トン、2018年に3億5900万トンであった。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、世界のプラスチック廃棄物量は、2016年に年間約2億6000万トンと推定され、現在の軌道が続く場合、2030年までに年間4億6000万トンになると予測されている。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
使い捨てプラスチック廃棄物は、ますます重要な環境問題になっている。現時点では、ポリエチレンやポリプロピレンの廃プラスチックを付加価値のある化学製品や燃料製品にリサイクルするための選択肢はほとんどないようである。現在、少量のポリエチレンとポリプロピレンのみが、ケミカルリサイクルを介してリサイクルされ、このリサイクルされて清浄化されたポリマーペレットは、熱分解ユニットで熱分解され、燃料(ナフサ、ディーゼル)、スチームクラッカー供給原料、又はスラックワックスが生成される。
【0003】
廃プラスチックを炭化水素潤滑剤に変換するプロセスが知られている。例えば、米国特許第3,845,157号は、廃ポリオレフィン又は未使用のポリオレフィンを分解して、エチレン/オレフィンコポリマーなどのガス状生成物を形成し、これらをさらに処理して合成炭化水素潤滑剤を製造することを開示している。米国特許第4,642,401号は、粉砕されたポリオレフィン廃棄物を150~500℃の温度及び20~300バールの圧力で加熱して、液体炭化水素を製造することを開示している。米国特許第5,849,964号は、廃プラスチック材料を揮発性相と液相に解重合するプロセスを開示している。揮発性相は、気相と凝縮物に分離される。液相、凝縮物及び気相は、標準的な精製技術を用いて液体燃料成分に精製される。米国特許第6,143,940号は、廃プラスチックを重質ワックス組成物に変換するための手順を開示している。米国特許第6,150,577号は、廃プラスチックを潤滑油に変換するプロセスを開示している。欧州特許出願公開第0620264号は、廃ポリオレフィン又は未使用のポリオレフィンから潤滑油を製造するプロセスであって、廃棄物を流動床内で熱的に分解することにより、ワックス状生成物を形成し、任意選択で水素化処理を使用し、次いで触媒的に異性化及び分留して潤滑油を回収するプロセスを開示している。
【0004】
廃プラスチックを潤滑油に変換するためのプロセスに関する他の文書には、米国特許第6,288,296号、第6,774,272号、第6,822,126号、第7,834,226号、第8,088,961号、第8,404,912号及び第8,696,994号、並びに米国特許出願公開第2019/0161683号、第2016/0362609号、及び第2016/0264885号が含まれる。前述の特許文書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0005】
熱分解を介したケミカルリサイクルの現在の方法では、プラスチック業界に大きな影響を与えることはできない。現在の熱分解操作では、品質に乏しい燃料成分(ナフサ及びディーゼル範囲の製品)が生成されるが、その量は十分少ないので、これらの生成物を燃料供給にブレンドすることができる。しかし、環境問題に対処するため、非常に大量の廃ポリエチレンと廃ポリプロピレンをリサイクルするためには、このような単純なブレンドを続けることはできない。熱分解ユニットから生成されたままの生成物は、品質があまりに乏しすぎるので、輸送用燃料に大量にブレンド(例えば、5~20vol%ブレンド)することはできない。
【0006】
使い捨てプラスチックを工業的に大量にリサイクルして環境への影響を減らすためには、より堅牢なプロセスが必要である。この改善されたプロセスでは、廃ポリエチレン及び廃ポリプロピレンプラスチックの「サーキュラーエコノミー(循環経済)」が確立されるべきであり、使用済みの廃プラスチックが、ポリマーや高価値の副生成物の出発原料として効果的にリサイクルされる必要がある。
【発明の概要】
【0007】
提供されるのは、廃プラスチックをポリエチレン重合のためのリサイクルに変換するための連続プロセスである。このプロセスは、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンを含む廃プラスチックを選択し、廃プラスチックを熱分解反応器(pyrolysis reactor)に通して、ポリオレフィン廃棄物の少なくとも一部を熱的に分解し(thermally crack)、熱分解された流出物(pyrolyzed effluent)を生成することを含む。熱分解された流出物は、オフガス、ナフサ/ディーゼル留分、重質留分、及びチャーに分離される。
【0008】
このプロセスを石油精製(oil refinery)に組み込むことは、本プロセスの重要な側面であり、ポリエチレンなどの使い捨て廃プラスチックで、サーキュラーエコノミーを実現することができる。このように、ナフサ/ディーゼル留分は、精製所の粗製ユニットに通される。直留ナフサ(C
5
-C
8
)留分は、粗製ユニット蒸留塔から回収され、エチレン製造用にスチームクラッカーに通される。熱分解ユニットからの重質留分は、異性化脱ろうユニット(isomerization dewaxing unit)に通され、基油を生成することができる。
【0009】
別の実施形態では、ポリエチレンを含む廃プラスチックを、ポリエチレン重合のためのリサイクルに変換するための連続プロセスが提供される。このプロセスは、ポリエチレン及びポリプロピレンを含む廃プラスチックを選択し、廃プラスチックを熱分解反応器に通して、ポリオレフィン廃棄物の少なくとも一部を熱的に分解し、熱分解された流出物を生成することを含む。熱分解された流出物は、オフガス、ナフサ/ディーゼル留分、重質留分、及びチャーに分離される。ナフサ/ディーゼル留分は、精製所の粗製ユニットに通され、そこからプロパン及びブタン(C
3
-C
4
)留分が回収される。(C
3
-C
4
)留分は、エチレン製造用にスチームクラッカーに通される。熱分解ユニットからの重質留分は、異性化脱ろうユニットに通され、潤滑基油を生成することができる。
【0010】
精製所(refinery)は、一般に、精製ユニット(refinery units)を通って流れる独自の炭化水素の供給を有している。廃プラスチックの熱分解から生成され、精製ユニットへと流れる、ナフサ/ディーゼル又はワックス状の重質留分の流れの体積は、精製ユニットへの流れ全体(総流量)の任意の実用的又は収容可能な体積%(vol%)を構成することができる。一般に、廃プラスチックの熱分解から生成される留分の流量は、実際的な理由から、総流量(すなわち、精製流量と留分流量)の最大約50vol%とすることができる。一実施形態では、ナフサ/ディーゼルの流量は、総流量の最大約20vol%の量である。
(【0011】以降は省略されています)
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