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公開番号2025111562
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2025068382,2023526873
出願日2025-04-17,2021-11-02
発明の名称オレフィンを生成するための電気炉
出願人ルーマス テクノロジー エルエルシー
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C10G 9/24 20060101AFI20250723BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】炭化水素フィードを分解するための反応器および炭化水素フィードを熱分解する方法を提供する。
【解決手段】炭化水素フィード(105)を熱分解する方法は、炭化水素フィード(105)を電気加熱器(110)の反応セクション(112)中の少なくとも1つのコイル(130)中に供給することと、電気加熱器(110)中の炭化水素フィード(105)を反応温度まで加熱するために電気エネルギーを使用することと、電気加熱器(110)からの反応出力を冷却するために反応出力を少なくとも1つの交換器(150)に導くこととを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭化水素フィードを分解するための反応器であって、
加熱器の反応セクションを画定する加熱器チャンバと、
前記加熱器チャンバ内に配設された複数の電気加熱要素であって、前記電気加熱要素が電力によって動作する、複数の電気加熱要素と、
前記反応セクションを通ってフィード入口から延びる少なくとも1つのコイルと、
前記少なくとも1つのコイルに流体接続された入口、および流出物出口を備える1次交換器と
を備える、炭化水素フィードを分解するための反応器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記1次交換器の前記流出物出口に流体接続された入口を有する2次交換器をさらに備える、請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記1次交換器が、蒸気出口と、前記フィード入口に向けられた蒸気流路とをさらに備える、請求項1または2に記載の反応器。
【請求項4】
前記反応セクションから離間して、前記フィード入口の下流に予熱セクションをさらに備え、前記予熱セクションが少なくとも1つの交換器を備える、請求項1または2に記載の反応器。
【請求項5】
前記フィード入口が複数のフィード・ソースに流体接続された、請求項1または2に記載の反応器。
【請求項6】
炭化水素フィードを熱分解する方法であって、
前記炭化水素フィードを電気加熱器の反応セクション中の少なくとも1つのコイル中に供給することと、
前記電気加熱器中の前記炭化水素フィードを反応温度まで加熱するために電気エネルギーを使用することと、
前記電気加熱器からの反応出力を冷却するために前記反応出力を少なくとも1つの交換器に導くことと
を含む、炭化水素フィードを熱分解する方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの交換器を使用して前記反応出力からの熱を回収することと、前記炭化水素フィードを前記電気加熱器中に供給する前に前記炭化水素フィードを予熱するために、前記回収された熱を使用することとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記電気加熱器中の前記少なくとも1つのコイルの周りに配設された複数の電気加熱要素を使用して、前記少なくとも1つのコイルの異なるセクションを選択された温度まで選択的に加熱することをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記反応セクション中の異なるコイルに複数の異なるタイプのフィードを供給することと、前記複数のフィードから前記反応出力をまとめて分離することとをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項10】
前記電気加熱器中に第2の炭化水素フィードを供給することをさらに含み、前記第2の炭化水素フィードが、前記炭化水素フィードとは異なる組成を有する、請求項6または7に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
熱分解において使用される炉は、一般に、熱を発生させ、反応デューティを供給するために高温燃焼ガス(煙道ガス)または気体燃料および液体燃料を使用する、燃焼加熱器(fired heater)である。熱は、燃焼加熱器の内側に構成されたコイルを通って流れる流体の温度を上げる。熱分解(thermal cracking)反応は燃焼加熱器の輻射セクション中で起こる。これらは極めて吸熱性の反応であり、反応を維持するために熱が加えられる。一般に、加熱器の輻射セクション中で反応を実行するために、燃焼デューティの30%~50%が使用される。煙道ガス中の残りのデューティは、加熱器の対流セクション中で回収され、フィードを予熱することおよび/または蒸気発生のために使用され得る。
続きを表示(約 2,000 文字)【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一態様では、本開示の実施形態は、電気加熱器の反応セクションを画定する加熱器チャンバと、加熱器チャンバの周りに配設された複数の電気加熱要素であって、電気加熱要素が電力によって動作する、複数の電気加熱要素と、反応セクションを通ってフィード入口から延びる少なくとも1つのコイルと、少なくとも1つのコイルに流体接続された入口、および流出物出口を有する1次交換器とを備える、炭化水素フィードを分解するための反応器に関する。
【0003】
別の態様では、本開示の実施形態は、炭化水素フィードを電気加熱器の反応セクション中の少なくとも1つのコイル中に供給することと、電気加熱器中の炭化水素フィードを反応温度まで加熱するために電気エネルギーを使用することと、電気加熱器からの反応出力を冷却するために反応出力を少なくとも1つの交換器に導くこととを含む、炭化水素フィードを熱分解する方法に関する。
【0004】
また別の態様では、本開示の実施形態は、フィードを熱分解するための電気加熱器と回収セクションとを備える熱分解プラントを設計することと、生成される蒸気の量と、熱分解プラントによって消費される蒸気の量とを決定することと、フィードを熱分解するために熱分解プラントによって使用される電力の量を決定することと、熱分解プラントによって使用される電力の量を低減するために熱分解プラントの少なくとも1つのパラメータを調整することとの方法に関する。
【0005】
添付のスケッチに示された構成図は特定の原油と炭化水素原料と生成物スレートとについてわずかに修正され得る。他の態様および利点は以下の説明と添付の特許請求の範囲とから明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の実施形態による、電気加熱器の構成図である。
本明細書の実施形態による、炭化水素混合物を分解するためのシステムの簡略化されたプロセス・フロー図である。
滞留時間に応じた予想されるエチレン収率とコイル出口温度(COT)のグラフである。
燃焼加熱器によって加熱されるときと、電気加熱器によって加熱されるときとのコイル金属の金属温度を比較するグラフを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で開示される実施形態は、一般に、炭化水素フィードを反応温度まで加熱するために電気加熱器を使用して、エチレン、プロピレンなど、軽質オレフィンを生成するための炭化水素の分解に関する。電気加熱器は電気炉と呼ばれることもある。本明細書の実施形態において有用な炭化水素フィードは、軽質炭化水素(エタン、プロパン、ブタン)およびナフサ領域の炭化水素(C5~C12)から、全原油を含む、より重質の炭化水素ガスおよびそれらの混合物におよび得る。
【0008】
炭化水素の熱分解は、一般的に、軽質オレフィンを生成するために使用される。たとえば、エタンは、分解されると、主にエチレンを生じる。ナフサは、分解されると、有益な生成物として、エチレンと、プロピレンと、ブテンと、ブタジエンと、ベンゼンとを生じ得る。熱分解反応は吸熱性が高く、反応を持続させるために熱が供給される。相当なフィード変換を得るために、反応器温度は、優に700℃を上回り、たとえば、800℃を超え得る。
【0009】
いくつかの分解プロセスでは、動作温度を下げるために触媒が採用され得るが、その結果、熱分解よりもエチレン収率が低くなり得る。生成されるオレフィンの単位重量当たりの熱分解と触媒的分解(catalytic cracking)との場合の反応熱はほぼ同じであるが、熱分解の場合の燃焼デューティは極めて高い。エチレン生成のためにフィードを十分に(たとえば、800℃よりも高い高温まで)加熱するために、反応デューティに対するより高い割合の顕熱(sensible heat)(相変化なしに物質の温度を変化させるために必要とされるエネルギー)が使用され得る。顕熱は、他のプロセス流体と交換することによって回復され得、したがって、エチレン加熱器は、フィードを効率的に予熱し、追加の蒸気を生成するように設計され得る。本開示による電気加熱器を使用するとき、高い熱エネルギーを含んでいる煙道ガスがないので、電気加熱器は、フィードを予熱し、反応を実行するように設計され得るか、またはフィードを予熱する他のより効率的な方法が使用され得る。
【0010】
分解反応は、副生成物として少量のコークを生成し得、コークは反応器中に堆積し、蓄積し得る。コーク堆積を最小にし、オレフィン生成を改善するために、蒸気が炭化水素フィードに加えられ、分解され得る。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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