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公開番号2025116195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025093008,2023567805
出願日2025-06-04,2022-12-14
発明の名称ダンプトラックおよび給電システム
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20250731BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】本開示は、下り坂にトロリー線を含む給電装置を設置することなく、蓄電装置の充電率が高い場合でも回生ブレーキを使用可能なダンプトラックを提供する。
【解決手段】ダンプトラック2は、受電装置21と、蓄電装置22と、センサ23と、走行用モータ24と、インバータ25と、DC/DCコンバータ26と、抵抗器27と、チョッパ回路28と、制御装置29とを備える。制御装置29は、DC/DCコンバータ26およびチョッパ回路28を制御して回生電力を蓄電装置22に供給する。また、制御装置29は、蓄電装置22の充電率が上限値を超えた場合にDC/DCコンバータ26およびチョッパ回路28を制御して回生電力を抵抗器27へ供給する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
トロリー線から電力の供給を受けるパンタグラフと、
前記パンタグラフに電気的に接続され、前記パンタグラフから電力が供給されて充電される蓄電装置と、
前記蓄電装置の電圧を検出するセンサと、
前記パンタグラフまたは前記蓄電装置から電力が供給されて回転し、かつ制動時に回生電力を生成する第1および第2の走行用モータと、
前記第1および第2の走行用モータに電気的に接続され、前記第1および第2の走行用モータによって生成された前記回生電力を熱に変換する抵抗器と、
前記パンタグラフを介して受電した電力、前記蓄電装置に蓄電された電力または前記第1および第2の走行用モータからの前記回生電力が供給されて補器への電力供給を行う補器用パワーデバイスと、
前記センサの検出結果に基づいて前記蓄電装置の充電率を推定し、当該推定した前記充電率に基づいて前記パンタグラフ、前記蓄電装置、前記第1および第2の走行用モータならびに前記抵抗器を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記パンタグラフが前記トロリー線から受電しており前記パンタグラフが受電した電力を前記前記第1および第2の走行用モータに供給している場合において、前記蓄電装置の前記充電率が所定の上限値未満の場合には前記パンタグラフが受電した電力を前記蓄電装置に供給して前記蓄電装置を充電するとともに前記パンタグラフが受電した電力を前記補器用パワーデバイスに供給し、前記充電率が前記上限値を超えている場合には前記蓄電装置の充電を停止するとともに前記蓄電装置から前記補器用パワーデバイスに電力を供給することを特徴とするダンプトラック。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記制御装置は、
前記第1および第2の走行用モータによって前記回生電力が生成されている場合において、前記充電率が所定の上限値未満の場合には前記回生電力を前記蓄電装置に供給して前記蓄電装置を充電するとともに前記回生電力を前記補器用パワーデバイスに供給し、前記充電率が前記上限値を超えている場合には前記回生電力を前記抵抗器へ供給するとともに前記蓄電装置の充電を停止して前記蓄電装置から前記補器用パワーデバイスに電力を供給することを特徴とする請求項1に記載のダンプトラック。
【請求項3】
前記第1および第2の走行用モータと、前記パンタグラフおよび前記蓄電装置と、の間に設けられた第1および第2のインバータと、
前記第1および第2のインバータと前記蓄電装置との間に設けられたDC/DCコンバータと、
前記抵抗器と前記第1および第2の走行用モータとの間に設けられたチョッパ回路と、
前記パンタグラフと前記第1のインバータとの間の電力供給経路、および前記第2のインバータと前記DC/DCコンバータとの間の電力供給経路に設けられたスイッチボックスと、を備え、
前記補器用パワーデバイスは、前記DC/DCコンバータと前記スイッチボックスとの間に設けられ、
前記制御装置は、前記パンタグラフが受電している場合または前記第1および第2の走行用モータによって前記回生電力が生成され場合において前記蓄電装置の前記充電率が前記上限値を超えている場合、前記スイッチボックスを制御して前記第1および第2の走行用モータと前記蓄電装置との間の電力供給経路または前記パンタグラフと前記蓄電装置との間の電力供給経路を遮断して前記蓄電装置の充電を停止することを特徴とする請求項1に記載のダンプトラック。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のダンプトラックと、前記ダンプトラックの前記パンタグラフに電力を供給する前記トロリー線と、を備えた給電システム。
【請求項5】
前記トロリー線は、前記ダンプトラックの既定の走行経路に含まれる登り坂のみに架設されていることを特徴とする請求項4に記載の給電システム。
【請求項6】
前記ダンプトラックの既定の走行経路から外れた給電エリアに設置されて前記パンタグラフに電力を供給する定置充電用架線を含むことを特徴とする請求項4に記載の給電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ダンプトラックおよび給電システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来からマイニング運搬トラック用の電力システムが知られている。下記特許文献1は、エンジンを有しないマイニング運搬トラックの電気モータに電力を供給するための電力システムを開示している。この従来の電力システムは、オンボード電気エネルギー貯蔵システムと、インバータと、コントローラと、を備えている。
【0003】
特許文献1には、前記インバータが、前記オンボード電気エネルギー貯蔵システムから電力の供給を受け、トロリー電源システムから電力の供給を受け、前記電気モータに電力を供給するように構成されることが記載されている。また、特許文献1には、前記マイニング運搬トラックが実質的に平坦な地面を走行している間、前記コントローラが、前記オンボード電気エネルギー貯蔵システムからのみ電気モータに電力を供給し、前記マイニング運搬トラックが登り坂または下り坂を走行しているときに、前記トロリー電源システムからのみ電気モータに電力を供給することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2015/0090554号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の電力システムでは、マイニング運搬トラックの制動時にホイールモータで機械的エネルギーを電気エネルギーに変換してインバータに供給する回生ブレーキが使用される(特許文献1、第0034段落)。しかし、この従来の電力システムにおいては、回生ブレーキによって過剰な電気エネルギーが生じる場合、または電気エネルギーの貯蔵率が高い場合の対応の点で改善の余地がある。たとえば、この従来の電力システムは、ホイールモータで発生した電気エネルギー(リタードエネルギー)を熱に変換するグリッド抵抗を有しない(特許文献1、図6)。
【0006】
そのため、この従来の電力システムは、オンボード電気エネルギー貯蔵システムのウルトラキャパシタバンクが完全に充電されると、ホイールモータによる回生ブレーキを使用できないおそれがある。なお、この従来の電力システムでは、過剰なリタードエネルギーは、トロリー線を介して電力系統に戻すことができるとされている(特許文献1、第0040段落)。しかしながら、トロリー線が設置されていない積込場などでは、摩耗が生じ得る機械式ブレーキを使用する必要がある。
【0007】
また、ホイールモータの回生ブレーキで発生した過剰なリタードエネルギーの多くを、トロリー線を介して電力系統に戻す場合には、多くの場所、たとえば登り坂と下り坂の双方にトロリー電源システムを設置する必要がある。しかし、鉱山現場や建設現場では、採掘や掘削などによって地形が刻々と変化するため、トロリー電源システムの撤去や再設置が必要になる。したがって、トロリー電源システムの設置場所は、最小限にすることが望ましい。
【0008】
本開示は、トロリー線などを含む給電装置を設置する場所を最小限に留め、蓄電装置の充電率が高い場合でも回生ブレーキを使用可能なダンプトラックおよび給電システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様は、外部から電力の供給を受ける受電装置と、前記受電装置に電気的に接続され、前記受電装置から電力が供給されて充電される蓄電装置と、前記蓄電装置の電圧を検出するセンサと、前記受電装置または前記蓄電装置から電力が供給されて回転し、かつ制動時に回生電力を生成する第1および第2の走行用モータと、前記第1および第2の走行用モータと、前記受電装置および前記蓄電装置と、の間に設けられた第1および第2のインバータと、前記第1および第2のインバータと前記蓄電装置との間に設けられたDC/DCコンバータと、前記第1および第2の走行用モータに電気的に接続され、前記第1および第2の走行用モータによって生成された前記回生電力を熱に変換する抵抗器と、前記抵抗器と前記第1および第2の走行用モータとの間に設けられたチョッパ回路と、前記センサの検出結果に基づいて前記蓄電装置の充電率を推定し、前記第1および第2の走行用モータによって前記回生電力が生成された場合に前記DC/DCコンバータおよび前記チョッパ回路を制御して前記回生電力を前記蓄電装置に供給するとともに、前記充電率が所定の上限値よりも高い場合に前記DC/DCコンバータおよび前記チョッパ回路を制御して前記回生電力を前記抵抗器へ供給する制御装置と、を備えることを特徴とするダンプトラックである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の上記一態様によれば、たとえば下り坂にトロリー線を含む給電装置を設置することなく、蓄電装置の充電率が高い場合でも回生ブレーキを使用可能なダンプトラックおよび給電システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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