TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025110008
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-28
出願番号
2024003682
出願日
2024-01-15
発明の名称
ニコチンアミドモノヌクレオチド及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドの濃度の測定方法
出願人
株式会社東レリサーチセンター
,
個人
代理人
個人
,
個人
主分類
G01N
30/88 20060101AFI20250718BHJP(測定;試験)
要約
【課題】サンプル中のニコチンアミドモノヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドの3成分の濃度を、高感度で測定可能な方法を提供する。
【解決手段】逆相液体クロマトグラフィーにより、サンプル中のニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD
+
)を同時に分離する工程Aと、サンプル中のニコチンアミド(NAM)を分離する工程Bを含み、前記分離工程Aにおいては移動相としてアミン系の試薬を含む揮発性の高いアンモニウム塩類の溶液と有機溶媒の混合物を用いることを特徴とする、NMN及びNAD
+
、NAMの濃度の測定方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
逆相液体クロマトグラフィーにより、サンプル中のニコチンアミドモノヌクレオチド及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを同時に分離する工程Aと、サンプル中のニコチンアミドを分離する工程Bを含み、前記分離工程Aにおいては移動相としてアミン系の試薬を含む揮発性の高いアンモニウム塩類の溶液と有機溶媒の混合物を用いることを特徴とする、ニコチンアミドモノヌクレオチド及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドの濃度の測定方法。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記逆相液体クロマトグラフィーの前処理として前記サンプルに強酸が添加される、請求項1に記載の測定方法。
【請求項3】
前記分離工程A、Bにおいて、多孔性グラファイトカーボンカラムが用いられる、請求項1に記載の測定方法。
【請求項4】
前記分離工程Bにおいては移動相として酸を含む揮発性の高いアンモニウム塩類の溶液と有機溶媒の混合物が用いられる、請求項1に記載の測定方法。
【請求項5】
前記分離工程A、Bにおける移動相の有機溶媒としてアセトニトリルが用いられる、請求項4に記載の測定方法。
【請求項6】
前記分離工程A、Bにおいて、前記移動相におけるアセトニトリルの割合が経時的に変化され、前記分離工程Aにおいてはアセトニトリルの割合が0~100%(v/v)の範囲で、前記分離工程Bにおいてはアセトニトリルの割合が0~100%(v/v)の範囲で漸増する勾配が利用される、請求項5に記載の測定方法。
【請求項7】
前記サンプルが、生体試料中から選択される、請求項1に記載の測定方法。
【請求項8】
前記サンプルが、血液、尿、脳脊髄液および前房水、または他の生体組織から選択される、請求項7に記載の測定方法。
【請求項9】
前記分離工程A、Bにおいて分離したニコチンアミドモノヌクレオチド及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドを質量分析法によってそれぞれ定量する工程をさらに含む、請求項1~8のいずれかに記載の測定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプル中に含まれるニコチンアミドモノヌクレオチド及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドの3成分の濃度を高感度に測定する方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)は、哺乳類におけるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD
+
)の生合成に関する主要な前駆体であり、NMNの投与によってNAD
+
の生合成が促進され、様々な加齢関連疾患の治療に使用し得ることが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
【0003】
NAD
+
は、従来から知られている補酵素であり、様々な生物の細胞内の還元反応において重要な役割を有するとされており、代謝、癌、ストレス応答、炎症、および老化などの、多くの生物学的経路に関連していることが数多く報告されている。また、NAD
+
は、加齢に伴って、膵臓、脂肪組織、骨格筋、肝臓、皮膚、および脳などの多くの組織において減少し、NAD
+
量の減少が、癌、心臓疾患、II型糖尿病、肥満、高血圧、加齢黄斑変性などの加齢関連疾患の発症につながることも数多く報告されている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
【0004】
NAD
+
の生合成経路として、トリプトファンを出発物質としたde novo経路とNAMを利用するサルベージ経路の2つが主に知られている。特に哺乳類では、NAD
+
の消費に伴い産生されるNAMが再利用されるサルベージ経路がNADレベルの維持に非常に重要である。サルベージ経路においては、ビタミンB
3
のアミド体であるNAMおよび5’-ホスホリボシルピロリン酸(PRPP)が、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)によってNMNに変換され、このNMNが、ニコチンアミド/ニコチン酸モノヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ(NMNAT)によって、アデニンの付加を受けることによりNAD
+
が生成されることが知られている(例えば、特許文献1)。NAD
+
の生合成を促進するために、NAD
+
の主要な前駆体であるNMNを投与する試みが多数行われており、加齢関連疾患をはじめとする様々な病状の治療におけるNMNの応用が注目されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
しかしながら、NMNは生体内で速やかに代謝されてNAD
+
などの他の代謝産物に変換されるため、血液等の生体試料中のNMNを直接検出することは難しいと報告されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
実際の測定対象サンプルには、上述のNMN、NAD
+
、NAMが混在していると考えられ、サンプル中のこれら3成分の濃度を高感度で測定できれば、NAD
+
のサルベージ経路のより詳細なメカニズムの解明や、種々の疾患におけるバイオマーカーとしての活用、NAD
+
の生合成促進を目的としたNMN投与研究におけるNMN、NAD
+
、NAM濃度の経時的な変化のより正確な解析に寄与できると考えられる。
【0007】
サンプル中のNMN、NAD
+
、NAMの3成分の濃度の測定を試みたものとして、非特許文献2が知られている。非特許文献2では、次のような手順で濃度測定が行われている。
【0008】
サンプルに対する前処理として、細胞数として2~4.5×10
7
(酵母の培養細胞)あるいは4~20×10
6
(哺乳類の培養細胞)程度の試料を採取し、氷冷したカリウム緩衝生理食塩水で1回洗浄し、80℃の75% エタノール/25% 10mM HEPES (v/v), pH 7.1溶液300 μLに再懸濁した後、振とう(1000 rpm、80℃、3分間)することによりエタノール可溶性代謝物を抽出する。16,000×gで10分間遠心分離し、得られた上清を40℃で乾固する。酢酸アンモニウム緩衝液に再懸濁しLC-MS/MS分析(Liquid chromatography/tandem mass spectrometry:液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析)に供する。
(NMN及びNAD
+
測定には
13
C標識体を、NAM測定には
18
O標識体を内標準物質として使用)
【0009】
LC-MS/MS条件として、下記の条件を採用している。
1.NMN及びNAD
+
測定では:
1) LC(Liquid chromatography:液体クロマトグラフィー)条件(アルカリ性分離):
分析カラム:Hypercarb, 1 mm x 100 mm
カラム温度:60℃
移動相Aと移動相Bを混合した移動相が用いられている。
移動相A:0.05% (v/v) 水酸化アンモニウム含有7.5 mM 酢酸アンモニウム
移動相B:0.05% (v/v) 水酸化アンモニウム含有アセトニトリル
タイムプログラム:
時間 (分) 移動相Bの割合(%)
0 5
1.8 5
14 54
14.1 90
17.1 90
17.2 5
32.2 5
流速:0.08 mL/min
注入量:2.5 μL
測定時間:32.2 min
2) MS/MS条件:
MS/MS: Acquity TQD (Waters社製)
スキャンタイプ:MRM(Multiple reaction monitoring:多重反応モニタリング)
イオン極性:Positive
モニターイオン:
化合物名 プリカーサーイオン>プロダクトイオン(m/z) CE(Collision energy)(eV)
NMN 335>123 12
NAD
+
664>428 26
【0010】
2.NAM測定では:
1) LC条件(酸性条件)
分析カラム:Hypercarb, 2.1 mm x 100 mm
カラム温度:60℃
移動相A:0.1% (v/v) ギ酸含有10 mM 酢酸アンモニウム
移動相B:0.1% (v/v) ギ酸含有10 mM アセトニトリル
タイムプログラム:
時間(分) 移動相Bの割合(%)
0 5
1.8 5
11.2 35.9
11.3 90
13.3 90
13.4 5
23.4 5
流速:0.2 mL/min
注入量:2.5 μL
測定時間:23.4 min
2) MS/MS条件:
MS/MS: Acquity TQD (Waters社製)
スキャンタイプ:MRM
イオン極性:Positive
モニターイオン:
化合物名 プリカーサーイオン>プロダクトイオン (m/z) CE (eV)
NAM 123>96 16
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
アナログ・ディヴァイシス・インターナショナル・アンリミテッド・カンパニー
呼吸努力の評価
18日前
ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
非燃焼型エアロゾル供給システムにおける使用のための物品
12日前
株式会社JVCケンウッド
撮像装置及び撮像方法
20日前
NTTドコモビジネス株式会社
情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムおよびシステム
6日前
しるし株式会社
電子商取引サイトの管理装置
24日前
西松建設株式会社
情報処理装置、遠隔操作システム及び情報処理方法
19日前
日東電工株式会社
積層フィルム、第2積層フィルムの製造方法およびひずみセンサの製造方法
18日前
株式会社ライト光機製作所
光学照準器
24日前
株式会社ゼロワン
ケア支援システム
10日前
ソフトバンク株式会社
移動通信システム
21日前
エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
電界発光表示装置、および電界発光表示装置の駆動方法
10日前
三井化学株式会社
非水電解液二次電池
5日前
日機装株式会社
血液浄化装置
5日前
UBEマシナリー株式会社
ネジ継手、締結体およびネジ部材
11日前
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
報酬決定装置、報酬決定プログラム、報酬決定方法、報酬決定システム、および、農作業支援装置
3日前
極東開発工業株式会社
特装車
17日前
キヤノン株式会社
情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
19日前
日本碍子株式会社
流体処理装置用筒状部材の製造方法
13日前
株式会社シロハチ
長尺物用の清掃用具
4日前
キヤノン株式会社
情報処理装置、情報処理装置の制御方法、およびプログラム
4日前
株式会社ユニバーサルエンターテインメント
システム
21日前
王子ホールディングス株式会社
耐水性紙、包装容器
12日前
キョーラク株式会社
ボトル収容装置、ボトル保持機構
6日前
株式会社NTTドコモ
通信装置
20日前
王子ホールディングス株式会社
塗工設備
17日前
古野電気株式会社
航路計画システム及び航路計画方法
10日前
花王株式会社
固形粉末化粧料の製造方法
18日前
株式会社セガ
フィギュア玩具
4日前
株式会社ポケモン
プログラム、方法、情報処理装置、システム
5日前
華邦電子股ふん有限公司
コンデンサ構造
10日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
固定子、電動機及び応用機器
10日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
ベビーベッド
5日前
スタンレー電気株式会社
発光装置
19日前
株式会社神戸製鋼所
クレーンの制御装置及びクレーン
3日前
シャープ株式会社
音声処理システム、音声処理方法、及び音声処理プログラム
19日前
続きを見る
他の特許を見る