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公開番号2025109066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002767
出願日2024-01-11
発明の名称多孔質カーボン及び固体高分子形燃料電池のカソード用触媒
出願人東海カーボン株式会社,国立大学法人山梨大学,日揮ユニバーサル株式会社
代理人弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類H01M 4/96 20060101AFI20250716BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】白金又は白金合金ナノ粒子を担持することができるメソ孔が形成されている多孔質カーボンであって、カソードでの電池反応における白金又は白金合金ナノ粒子の利用効率が高く、且つ、カソードでの電池反応で発生する水蒸気を、電極から抜け易くするなど物質の高速輸送に適した構造を有する多孔質カーボンを提供すること。
【解決手段】三次元網目構造を有し、該骨格部の平均径が20.0~45.0nmであり、細孔Aの合計容積VP2.9-8.3が0.060~0.100cm3/gであり、細孔Bの合計容積VP10.0-62.0が0.100~0.400cm3/gであり、SEM画像において該骨格部に形成されている孔径が3.0nm以上10.0nm以下である細孔の密度が30.0~120.0個/104nm2であること、を特徴とする多孔質カーボン。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
骨格部が三次元方向に枝分かれして連結している三次元網目構造を有し、
該骨格部の平均径が、20.0nm以上45.0nm以下であり、
窒素吸着測定における孔径が2.9nm以上8.3nm以下とされる細孔Aの合計容積V
P2.9-8.3
が、0.060cm

/g以上0.100cm

/g以下であり、
窒素吸着測定における孔径が10.0nm以上62.0nm以下とされる細孔Bの合計容積V
P10.0-62.0
が、0.100cm

/g以上0.400cm

/g以下であり、
走査型電子顕微鏡観察において、該骨格部に形成されている孔径が3.0nm以上10.0nm以下である細孔の密度が、30.0個/10

nm

以上120.0個/10

nm

以下であること、
を特徴とする多孔質カーボン。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
多孔質カーボン担体と、該多孔質カーボン担体の細孔に担持されている白金又は白金合金ナノ粒子と、を含み、
該多孔質カーボン担体は、骨格部が三次元方向に枝分かれして連結している三次元網目構造を有し、該骨格部の平均径が、20.0nm以上45.0nm以下であり、窒素吸着測定における孔径が2.9nm以上8.3nm以下とされる細孔Aの合計容積V
P2.9-8.3
が、0.060cm

/g以上0.100cm

/g以下であり、窒素吸着測定における孔径が10.0nm以上62.0nm以下とされる細孔Bの合計容積V
P10.0-62.0
が、0.100cm

/g以上0.400cm

/g以下であり、走査型電子顕微鏡観察において、該骨格部に形成されている孔径が3.0nm以上10.0nm以下である細孔の密度が、30.0個/10

nm

以上120.0個/10

nm

以下であること、
を特徴とする固体高分子形燃料電池のカソード用触媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メソ孔が形成されている多孔質カーボン及び該メソ孔に白金又は白金合金ナノ粒子が担持されている固体高分子形燃料電池のカソード用触媒に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年のカーボンニュートラル社会実現のための研究開発として、現在、自動車の分野では、化石燃料を用いるエンジンが搭載された自動車を、リチウムイオン二次電池等の二次電池をエネルギーデバイスとする電気自動車や、燃料電池をエネルギーデバイスとする燃料電池搭載車に代替するための開発が行われている。
【0003】
乗用車は、リチウムイオン二次電池の充電容量の向上と価格の低下により近年急激に普及が進んだ結果、電気自動車への代替が進められている。一方、トラックやバスは、乗用車に比べて、1回の走行距離が長いため、リチウムイオン二次電池等の二次電池の1回の充電では、必要な走行距離を賄いきれず、また電池重量とそのコストから電池搭載量を増すことも現実的ではない。そのため、トラックやバスは、燃料電池搭載車への代替が有力視されている。
【0004】
燃料電池搭載車の燃料電池としては、アノード触媒層、高分子電解質膜及びカソード触媒層からなる固体高分子形燃料電池(PEFC)が用いられている。そして、燃料電池の空気極であるカソードには、カーボン担体に白金又は白金合金を担持した触媒が用いられている。
【0005】
白金は、全世界での埋蔵量が少なく高価であるため、使用量を減らす必要がある。そこで、燃料電池のカソード触媒として使用される白金の使用量を減らすために、白金を小粒子化して、カーボン担体に担持することが試みられている。
【0006】
しかしながら、小粒子化した白金粒子は、電池反応の触媒として繰り返し使用されると、凝集及び焼結して大粒子化する傾向にある。大粒子化してしまうと、電池反応の触媒としての性能が低下するため、単に、小粒子化した白金粒子を担持したのでは、燃料電池の性能劣化速度が大きくなってしまう。
【0007】
そこで、メソ孔が形成されているカーボン担体のメソ孔に、白金ナノ粒子を担持することで、白金ナノ粒子が、電池反応での繰り返し使用により凝集及び焼結することを防ぐことが行われていた。特許文献1には、メソポーラスカーボンナノデンドライト(MCND)に白金触媒が担持されている白金担持金属触媒が開示されている。
【0008】
ところが、特許文献1に記載されている白金担持金属触媒では、担体に均質なメソ孔が形成されておらず、深すぎるメソ孔の深部に担持された白金粒子は、触媒反応に寄与できず、白金触媒の利用効率が低くなるという問題があった。
【0009】
そのようなことから、カーボン担体に担持されている白金触媒の利用効率を高めるためのものとして、特許文献2には、導電性粒子の集合体である担体と、前記導電性粒子上に分散されて担持された活性金属粒子を備え、前記導電性粒子は、複数の細孔を含み、前記細孔は、平均入口細孔径が1~20nmであり、前記平均入口細孔径の標準偏差が、前記平均入口細孔径の50%以下であり、前記活性金属粒子のうち前記導電性粒子の表層領域に担持されているものの数分率が50%以上であり、前記表層領域は、前記導電性粒子の表面上の領域、又は前記表面から深さ15nm以内の前記細孔内の領域である、担持金属触媒が開示されている。
【0010】
また、特許文献2の担持金属触媒では、金属粒子が担持されるカーボン担体の骨格部は、カーボンの球状のナノ粒子が、三次元方向に連結した三次元網目構造を有しており、このような三次元網目構造は、カソードでの電池反応により発生する水蒸気を、電極から抜け易くするなど、生成物や反応物の高速輸送に寄与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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