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公開番号2025107934
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001500
出願日2024-01-09
発明の名称シンチレータ、放射線検出器、放射線撮像システム及びシンチレータの製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類G21K 4/00 20060101AFI20250714BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】
シンチレータの焼き付きを抑制しつつ長時間の放射線照射による輝度の低下を抑制しうる放射線検出用のシンチレータを提供すること。
【解決手段】
シンチレータは、基板上に配置され放射線を光に変換する複数の柱状結晶と、前記複数の柱状結晶の表面を覆う保護膜とを有し、前記複数の柱状結晶は賦活剤を含み、前記保護膜はシリカを含み、前記シンチレータに対して放射線を1000グレイ(Gy)照射後の発光量の低下は放射線照射前に対して35%以下であることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基板上に配置され放射線を光に変換する複数の柱状結晶と、
前記複数の柱状結晶の表面を覆う保護膜と、を有するシンチレータであって、
前記複数の柱状結晶は賦活剤を含み、
前記保護膜はシリカを含み、
前記シンチレータに対して放射線を1000グレイ(Gy)照射後の発光量の低下は放射線照射前に対して35%以下であることを特徴とする、シンチレータ。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記複数の柱状結晶を覆う前記保護膜間に隙間があることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
【請求項3】
前記複数の柱状結晶はヨウ化セシウムを主成分とすることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
【請求項4】
放射線照射前に対して1000Gy照射後の発光量の低下が30%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
【請求項5】
前記賦活剤がタリウムであり、前記賦活剤の濃度が0.25mol%以上であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
【請求項6】
基板上に配置された、放射線を光に変換する複数の柱状結晶と、
前記複数の柱状結晶の表面を覆う保護膜と、を有するシンチレータであって、
前記複数の柱状結晶は賦活剤を含み、
前記保護膜はシリカを含み、
前記シンチレータは熱処理されていることを特徴とするシンチレータ。
【請求項7】
前記複数の柱状結晶を覆う前記保護膜間に隙間があることを特徴とする請求項6に記載のシンチレータ。
【請求項8】
前記複数の柱状結晶はヨウ化セシウムを主成分とすることを特徴とする請求項6に記載のシンチレータ。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシンチレータと、
前記シンチレータからの光を電荷へ変換する光電変換素子と、を有することを特徴とする放射線検出器。
【請求項10】
請求項9に記載の放射線検出器と、
前記放射線検出器からの信号を処理する信号処理部と、を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シンチレータ、放射線検出器、放射線撮像システム、及びシンチレータの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
医療現場等でエックス線撮影に用いられているフラットパネルディテクタ(FPD)には、被写体を通過したエックス線を放射線検出用のシンチレータで受け、そのシンチレータが発した光を受光素子で検出するものがある。シンチレータは、例えば基板に形成されたヨウ化セシウムなどのハロゲン化アルカリ金属の柱状結晶群が形成されている。柱状結晶群は各々の柱状結晶間には空隙が形成される。例えばヨウ化セシウムの屈折率(約1.8)と空気の屈折率(1.0)の比により、高屈折率なヨウ化セシウムを含む柱状結晶中で光が全反射を繰り返し、効果的に受光素子に導波しうる。
【0003】
しかし、ヨウ化セシウム単体では発光量は小さいので一般的に賦活剤と呼ばれる元素、例えばカチオンであるセシウムの一部を置換可能なタリウムを添加することがある。賦活剤は、ハロゲン化アルカリ金属の蒸着時にヨウ化タリウムなどのタリウムを含む原料を蒸着(共蒸着)することにより結晶へ導入できる。
【0004】
一方、長期間放射線を照射することにより、シンチレータ自体が着色して発光量即ち輝度の低下を生じることが知られている。このような着色は、色中心の形成と呼ばれている。特許文献1には賦活剤を低濃度にすることにより色中心の形成を抑制する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-161408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、賦活剤の濃度を低くするとシンチレータに焼き付きを起こすことがあった。本発明は、シンチレータの焼き付きを抑制しつつ長時間の放射線照射による輝度の低下を抑制しうる放射線検出用のシンチレータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明のシンチレータは、基板上に配置され放射線を光に変換する複数の柱状結晶と、前記複数の柱状結晶の表面を覆う保護膜と、を有するシンチレータであって、前記複数の柱状結晶は賦活剤を含み、前記保護膜はシリカを含み、前記シンチレータに対して放射線を1000グレイ(Gy)照射後の発光量の低下は放射線照射前に対して35%以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、シンチレータの焼き付きを抑制しつつ長時間の放射線照射による輝度の低下を抑制しうる放射線検出用のシンチレータを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る実施例1と比較例1の放射線累積照射線量と発光量の低下率の関係を示す図である。
本発明に係る柱状結晶群が保護膜で覆われる様子を示す断面図である。
本発明に係る放射線検出器を示す図である。
本発明に係る実施例5と比較例3の、放射線照射前における波長と反射率の関係を示すグラフである。
本発明に係る実施例5と比較例3の、放射線を1000Gy照射後における波長と反射率の関係を示すグラフである。
放射線撮像システムの構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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