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公開番号2025107909
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001454
出願日2024-01-09
発明の名称正極活物質及び正極活物質の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250714BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池に用いた場合に電池容量の低下が抑制できる正極活物質の提供。
【解決手段】LixNiaCobMncOyで表される組成を有し、一次粒子内の結晶子サイズが300nm以上1700nm以下である正極活物質。前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Li

Ni

Co

Mn



で表される組成を有し、一次粒子内の結晶子サイズが300nm以上1700nm以下である正極活物質。
(前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。)
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
複数の一次粒子が凝集して二次粒子を形成した正極活物質であって、1つの前記二次粒子を構成する前記一次粒子の平均数が5個以下である、請求項1に記載の正極活物質。
【請求項3】
前記組成において下記群X及び下記群Yからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を更に含む、請求項1に記載の正極活物質。
X:Ba、Pr、La、Y、Sr、Ce、Se、Hf、Rh、Zr、Sn、Mg
Y:W、Re、Sb、Sn、Ta、Os、Ir、Mo、Nb、Tc、Ru、Ga、Ag、Pd、Ge、As、Zr、In、Pt、Al、Ti
【請求項4】
前記群Xから選ばれる少なくとも1つの元素、及び前記群Yから選ばれる少なくとも1つの元素を含む(但し前記群Xから選ばれる元素がZrのみであり且つ前記群Yから選ばれる元素がZrのみであることは無く、また前記群Xから選ばれる元素がSnのみであり且つ前記群Yから選ばれる元素がSnのみであることは無い)、請求項3に記載の正極活物質。
【請求項5】
Ni、Co、及びMnをそれぞれ含む原料、並びにLiを含む原料を混合して混合物を得る工程と、
前記混合物に、温度400℃以上600℃以下で焼成を行う低温焼成処理、温度500℃以上800℃以下且つ前記低温焼成処理での温度よりも高い温度で焼成を行う中温焼成処理、及び温度600℃以上1000℃以下且つ前記中温焼成処理での温度よりも高い温度で焼成を行う高温焼成処理を、この順に施す段階焼成工程と、を有し、
Li

Ni

Co

Mn



で表される組成を有する正極活物質を製造する、正極活物質の製造方法。
(前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、正極活物質及び正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電池に用いられる正極活物質において、粒子の結晶粒を制御する方法が試されている。例えば、特許文献1には、ニッケル塩、コバルト塩及びマンガン塩を混合溶液として調製するステップ、沈殿剤及び配位剤を前記混合溶液に加え、前記混合溶液のpHを10.5~12に調整し、沈殿させて前駆体Aを得るステップ、洗浄後の前記前駆体Aとリチウム塩とを、ボールミルで混合して、前駆体Bを得るステップ、空気又は酸素の雰囲気において、前駆体Bを焼結し、この焼結は、5~15℃/minの速度で400~800℃まで昇温し、1~6h定温焼結してから、さらに1~10℃/minの速度で900~980℃まで昇温し、8~10h定温焼結するものである、ステップ、冷却して大結晶粒凝集体三元正極材料を得るステップ、を備える大結晶粒凝集体三元正極材料の製造方法、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-36570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池には、充放電を繰り返したのちにおいても電池容量が低下しない性能(つまり電池容量の維持性)が求められる。しかし、正極活物質を含む正極を備えた電池において、充放電の繰り返し後に電池の容量が低下することがあった。そのため、電池に用いた際に電池容量の低下を抑制することができる、正極活物質が求められている。
【0005】
本開示は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、電池に用いた場合に電池容量の低下が抑制できる正極活物質、及び該正極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1>Li

Ni

Co

Mn



で表される組成を有し、一次粒子内の結晶子サイズが300nm以上1700nm以下である正極活物質。
(前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。)
<2>複数の一次粒子が凝集して二次粒子を形成した正極活物質であって、1つの前記二次粒子を構成する前記一次粒子の平均数が5個以下である、<1>に記載の正極活物質。
<3>前記組成において下記群X及び下記群Yからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を更に含む、<1>又は<2>に記載の正極活物質。
X:Ba、Pr、La、Y、Sr、Ce、Se、Hf、Rh、Zr、Sn、Mg
Y:W、Re、Sb、Sn、Ta、Os、Ir、Mo、Nb、Tc、Ru、Ga、Ag、Pd、Ge、As、Zr、In、Pt、Al、Ti
<4>前記群Xから選ばれる少なくとも1つの元素、及び前記群Yから選ばれる少なくとも1つの元素を含む(但し前記群Xから選ばれる元素がZrのみであり且つ前記群Yから選ばれる元素がZrのみであることは無く、また前記群Xから選ばれる元素がSnのみであり且つ前記群Yから選ばれる元素がSnのみであることは無い)、<3>に記載の正極活物質。
<5>Ni、Co、及びMnをそれぞれ含む原料、並びにLiを含む原料を混合して混合物を得る工程と、
前記混合物に、温度400℃以上600℃以下で焼成を行う低温焼成処理、温度500℃以上800℃以下且つ前記低温焼成処理での温度よりも高い温度で焼成を行う中温焼成処理、及び温度600℃以上1000℃以下且つ前記中温焼成処理での温度よりも高い温度で焼成を行う高温焼成処理を、この順に施す段階焼成工程と、を有し、
Li

Ni

Co

Mn



で表される組成を有する正極活物質を製造する、正極活物質の製造方法。
(前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。)
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、電池に用いた場合に電池容量の低下が抑制できる正極活物質、及び該正極活物質の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<正極活物質>
本開示の実施形態に係る正極活物質は、Li

Ni

Co

Mn



で表される組成を有する。そして、正極活物質の一次粒子内における結晶子サイズが300nm以上1700nm以下である。
(前記組成において、0.1≦x≦1.5、0.5≦a≦1.0、0≦b≦0.3、0≦c≦0.3、a+b+c=1.0、1.5≦y≦2.1である。)
【0009】
本開示の実施形態に係る正極活物質によれば、電池における容量の低下が抑制される。この効果が奏される理由は、以下のように推察される。
【0010】
電池に求められる性能の一つとして、充放電を繰り返したのちにおいても電池容量の低下が抑制されていること(つまり電池容量の維持性)が挙げられる。しかし、正極活物質を含む正極を備えた電池において、充放電の繰り返し後に電池の容量が低下することがあった。その要因の一つとして、正極活物質において電解液との反応が生じLiが被膜で消費されることにより、電池容量が低下することが考えられる。そのため、正極活物質における電解液との反応に伴う電池容量の低下を抑制することが求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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