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公開番号
2025097986
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2025026304,2022520356
出願日
2025-02-21,2020-09-15
発明の名称
偏光最適化型ヘッドアップディスプレイ
出願人
スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
27/01 20060101AFI20250624BHJP(光学)
要約
【課題】ゴースト画像を強力に低減する。
【解決手段】ディスプレイと、ウィンドシールドと、アクティブディスプレイ領域によって発出された画像を受け取り、受け取った画像をウィンドシールドに向かって反射又は透過するように構成された光学フィルムであって、ウィンドシールドは、光学フィルムによって反射又は透過された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分を眼に向かって反射するように構成されており、アクティブディスプレイ領域の所定の領域内の少なくとも1つの第1の位置について、発出された画像は、第1の位置から発出された第1の発出画像コーンを含み、第1の発出画像コーンは、第1の位置から発出された第1の発出中心画像光線を含み、光学フィルムは、第1の発出中心画像光線を、ウィンドシールドに入射したときに、入射面内で実質的に偏光させるように配向されている、光学フィルムと、を含む。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
光学システムであって、
最大横寸法Dを有するアクティブディスプレイ領域を備え、かつ、観察者の眼によって見られるための画像を発出するように構成されたディスプレイであって、前記アクティブディスプレイ領域は、ディスプレイ中心と、及び前記ディスプレイ中心を含む所定の領域とを含み、前記所定の領域は、最大横寸法dを有し、d/D≦0.25である、ディスプレイと、
乗り物のウィンドシールドと、
前記アクティブディスプレイ領域によって発出された前記画像を受け取り、受け取った前記画像の少なくとも一部分を前記ウィンドシールドに向かって反射又は透過するように構成された光学フィルムであって、前記ウィンドシールドは、前記光学フィルムによって反射又は透過された前記画像を受け取り、受け取った前記画像の少なくとも一部分を前記眼に向かって反射するように構成されており、前記アクティブディスプレイ領域の前記所定の領域内の少なくとも1つの第1の位置について、発出された前記画像は、前記第1の位置から発出された第1の発出画像コーンを含み、前記第1の発出画像コーンは、前記第1の位置から発出された第1の発出中心画像光線を含み、前記光学フィルムは、前記第1の発出中心画像光線を、前記ウィンドシールドに入射したときに、入射面内で実質的に偏光させるように配向されている、光学フィルムと、
を備える、光学システム。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記ディスプレイ中心から前記眼まで延びる光軸を実質的に中心とする、請求項1に記載の光学システム。
【請求項3】
前記光軸は、前記第1の発出中心画像光線を含む、請求項2に記載の光学システム。
【請求項4】
前記ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、デジタル光処理ディスプレイを含む、請求項1に記載の光学システム。
【請求項5】
d/D≦0.2である、請求項1に記載の光学システム。
【請求項6】
前記ウィンドシールドは、第1の境界面及び対応する第1のブルースター角を含み、前記第1の発出中心画像光線は、前記ウィンドシールドの前記第1の境界面に前記第1のブルースター角で入射する、請求項1に記載の光学システム。
【請求項7】
前記ウィンドシールドは、内部に埋め込まれた反射偏光子を備える、請求項1に記載の光学システム。
【請求項8】
実質的に垂直な入射光について、かつ約420nm~約670nmにわたる可視波長範囲内の少なくとも1つの可視波長について、前記反射偏光子は、第1の偏光状態を有する前記入射光の約20%~約40%を反射し、直交する第2の偏光状態を有する前記入射光の少なくとも60%を透過する、請求項7に記載の光学システム。
【請求項9】
前記実質的に垂直な入射光について、かつ約700nm~約1500nmにわたる赤外波長範囲内の少なくとも1つの赤外波長について、前記反射偏光子は、前記第1の偏光状態及び前記第2の偏光状態のうちの少なくとも1つについて、前記入射光の少なくとも40%を反射する、請求項8に記載の光学システム。
【請求項10】
前記反射偏光子は、合計で約30よりも多くの数の、複数の交互の第1の層と第2の層とを含む複数の層を備え、前記第1の層及び前記第2の層の各々は、約500nm未満の平均厚さを有し、前記第1の偏光状態に沿った前記第1の層と前記第2の層との屈折率の差は、約0.05よりも大きい、請求項8に記載の光学システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【発明の概要】
【0001】
本明細書のいくつかの態様では、光学システムであって、最大横寸法Dを有するアクティブディスプレイ領域を有し、かつ、観察者の眼によって見られるための画像を発出するように構成されたディスプレイであって、アクティブディスプレイ領域は、ディスプレイ中心と、及び当該ディスプレイ中心を含む所定の領域とを含み、所定の領域は、最大横寸法dを有し、d/D≦0.25である、ディスプレイと、乗り物のウィンドシールドと、アクティブディスプレイ領域によって発出された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分をウィンドシールドに向かって反射又は透過するように構成された光学フィルムであって、ウィンドシールドは、光学フィルムによって反射又は透過された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分を眼に向かって反射するように構成されており、アクティブディスプレイ領域の所定の領域内の少なくとも1つの第1の位置について、発出された画像は、第1の位置から発出された第1の発出画像コーンを含み、第1の発出画像コーンは、第1の位置から発出された第1の発出中心画像光線を含み、光学フィルムは、第1の発出中心画像光線を、ウィンドシールドに入射したときに、入射面内で実質的に偏光させるように配向されている、光学フィルムと、を備える、光学システムが提供される。
続きを表示(約 4,600 文字)
【図面の簡単な説明】
【0002】
先行技術に見られるような、ヘッドアップディスプレイの上部概略図である。
本明細書の一実施形態に係る、偏光最適化型ヘッドアップディスプレイシステムの断面図である。
本明細書の一実施形態に係る、ディスプレイシステム及び光学フィルムの正面図ある。
本明細書の一実施形態に係る、吸収偏光子に関連する様々なタイプの偏光を示す図である。
本明細書の一実施形態に係る、吸収偏光子の側面図である。
本明細書の一実施形態に係る、反射偏光子の断面図である。
本明細書の代替実施形態に係る、偏光最適化型ヘッドアップディスプレイシステムの断面図である。
本明細書の別の代替実施形態に係る、偏光最適化型ヘッドアップディスプレイシステムの断面図である。
本明細書の一実施形態に係る、偏光最適化型ヘッドアップディスプレイの効果を図示するグラフィカルプロットである。
本明細書の一実施形態に係る、偏光最適化型ヘッドアップディスプレイの効果を図示するグラフィカルプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0003】
以下の説明では、本明細書の一部を形成し様々な実施形態が例示として示されている添付図面が参照される。図面は、必ずしも実際の縮尺ではない。他の実施形態が想到され、本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく実施されてもよい点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
【0004】
現代のヘッドアップディスプレイ(HUD)システムでは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイが、乗り物のウィンドシールド上に画像を投影し、その画像を乗り物の操作者又は乗員が見ることができる。HUDシステムにおいて見られる1つの一般的な問題は、投影された画像が前側のガラスと空気との境界面(ウィンドシールドの内面)と後側のガラスと空気との境界面(ウィンドシールドの外面)の両方から反射するときの「ゴースト発生」の問題であり、2つの反射画像が、異なる入射角で観察者に「跳ね返り」、メイン画像と、メイン画像からオフセットした見かけ上の第2の「ゴースト」画像を生成し、これは、表示された情報の読み取り易さを低下させることがある。このゴースト発生の問題に対処する1つの一般的な方法は、ウィンドシールドの製造業者がウィンドシールドの外面と内面との間にくさび形状を生成することである。すなわち、外側のガラスと空気との境界面は、内側のガラスと空気との境界面とはわずかに異なる角度で配置されており、これは、少なくとも1つの理想的な視野角(例えば、平均的な身長の運転者の視野角)に対して、2つの反射画像を単一の画像に位置合わせすることを意図している。ゴースト発生の問題に対する別の解決策は、ウィンドシールドの中にくさび形状を生成するのではなく、2枚のガラスの間に弱反射偏光子を埋め込んで(すなわち、内部ガラスシートと外部ガラスシートとの間に挟んで)、線形偏光された光を反射偏光子から反射させることである。反射偏光子の1つのそのような例は、3M Corporationによって製造される3M(商標)Windshield Combiner Film(3M(商標)WCF)である。反射偏光子が使用されるとき、ディスプレイからの画像光線は、(例えば、P偏光状態、又はP偏光画像光線で)線形偏光され、ブルースター角の一定の角度で、又はブルースター角の非常に近い角度で、ウィンドシールドに向かって方向付けられる。ブルースター角は、P偏光光が反射せずに内側のガラスと空気との境界面を通過して反射偏光子に衝突し、P偏光光の少なくとも一部分が、単一の画像として観察者に向かって反射される(すなわち、画像は、反射偏光子でのみ反射し、内側又は外側のガラスと空気との境界面では反射しない)、入射角である。この手法は、ブルースター角付近の入射角について、前側及び後側のガラスと空気との境界面からのゴースト画像を強力に低減するためにうまく機能する。しかしながら、HUD画像の幅が広くなると、(例えば、ウィンドシールドの固有の曲線、又は画像に対するドライバの角度を理由にして)画像が観察者に対して水平スキュー角で表示されたときに、軸方向入射プレイに従って定義されるP偏光画像光線が、P偏光光とS偏光光の混合へと変換され、その結果、ゴースト画像反射がより高くなる。
【0005】
本明細書のいくつかの態様によれば、ウィンドシールドのすくい角及びスキュー角に応じた出力偏光の最適化に基づく光学システムが説明される。いくつかの実施形態では、最適化は、ディスプレイ自体で行われ得る。いくつかの実施形態では、最適化は、ディスプレイからウィンドシールドまでの光路内の任意の適切な点で行われ得る。例えば、最適化は、光路(反射偏光子など)内における光学フィルムの配向、あるいは、光学反射体(例えば、光路を折り畳むために使用されるミラー)の配向、光路内におけるビームスプリッタの配向、又は、光路内におけるリターダ層(例えば、4分の1波長板若しくは2分の1波長板)の配向を制御することによって行われ得る。これらの例は、限定を意図するものではない。
【0006】
いくつかの実施形態では、光学システム(例えば、ヘッドアップディスプレイ、又はHUD)は、ディスプレイと、乗り物のウィンドシールドと、ディスプレイによって発出された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分をウィンドシールドに向かって反射又は透過するように構成された光学フィルムと、を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LED)、有機発光ディスプレイ(OLED)、デジタル光処理(DLP)ディスプレイ、又は任意の他の適切な画像生成ユニット(picture generating unit、PGU)であってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、最大横寸法(すなわち、アクティブディスプレイ領域の対角線)Dを有するアクティブディスプレイ領域を有してもよく、ディスプレイは、乗り物の操作者の眼など、観察者の眼によって見られるための画像を発出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アクティブディスプレイ領域は、ディスプレイ中心(すなわち、水平寸法と垂直寸法の両方におけるディスプレイの物理的中心)と、及びディスプレイ中心の周りのディスプレイ中心を含む所定の領域(すなわち、所定の領域は、アクティブディスプレイ領域全体のサブセット又は一部分である)とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、所定の領域は、最大横寸法dを有してもよく、比d/Dは、約0.25以下である(すなわち、所定の領域は、アクティブディスプレイ領域全体の約4分の1であり得る)。いくつかの実施形態では、比d/Dは、約0.2以下、約0.15以下、又は約0.1以下であってもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、光学システムは、ディスプレイ中心点からウィンドシールドに、かつ観察者の眼へと延びる光軸を中心としてもよい。いくつかの実施形態では、光軸は、第1の発出中心画像光線によって画定され得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、ウィンドシールドは、ガラスウィンドシールドであってもよい。いくつかの実施形態では、ウィンドシールドは、水平方向、垂直方向、又はその両方のいずれかにおいて湾曲してもよい。いくつかの実施形態では、ウィンドシールドは、すくい角であってもよい(すなわち、垂直から操作者に向かって角度が付いていてもよい)。いくつかの実施形態では、ウィンドシールドは、対応するブルースター角を有する第1の境界面(例えば、内側のガラス/空気の境界面)を含んでもよく、第1の発出中心画像光線は、ウィンドシールドの第1のインターフェースにブルースター角で入射する。
【0009】
いくつかの実施形態では、光学フィルムは、アクティブディスプレイ領域によって発出された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分をウィンドシールドに向かって反射又は透過するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ウィンドシールドは、光学フィルムによって反射又は透過された画像を受け取り、受け取った画像の少なくとも一部分を眼に向かって反射するように構成され得る。アクティブディスプレイ領域の所定の領域内の少なくとも1つの第1の位置について、発出された画像は、第1の位置から発出された第1の発出画像コーンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の発出画像コーンは、第1の位置から発出された第1の発出中心画像光線を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、第1の発出中心画像光線を、ウィンドシールドに入射したときに、入射平面内で実質的に偏光させるように配向されてもよい。別の言い方をすると、少なくとも中心画像光線が、画像がウィンドシールドに衝突したときに入射平面内にある偏光を有するように「調整」されるように、光学フィルムの配向を調節(例えば、回転)してもよい。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、第1の発出中心画像光線の偏光の少なくとも約90%、又は少なくとも約95%が、光学フィルムに入射したときに、入射平面内になるように配向され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、光学フィルムは、反射偏光子であってもよい。いくつかの実施形態では、実質的に垂直な入射光について、かつ約420nm~約670nmにわたる可視波長範囲内の少なくとも1つの可視波長について、反射偏光子は、第1の偏光状態を有する入射光(例えば、P偏光光)の約20%~約40%を反射し、直交する第2の偏光状態を有する入射光(例えば、線形S偏光タイプの光、又はS偏光光)の少なくとも60%を透過する。いくつかの実施形態では、反射偏光子は、合計で約30よりも多くの数の、又は合計で約50より多くの数の、又は合計で約100よりも多くの数の複数の層を含む多層光学フィルムであってもよい。いくつかの実施形態では、反射偏光子の複数の層は、複数の交互の第1の層と第2の層とを含む。いくつかの実施形態では、第1の層及び第2の層の各々は、約500nm未満の平均厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の偏光状態に沿った第1の層と第2の層との屈折率の差は、約0.05より大きくてもよい。いくつかの実施形態では、実質的に垂直な入射光について、かつ約700nm~約1500nmにわたる波長範囲内の少なくとも1つの赤外波長について、反射偏光子は、第1の偏光状態及び第2の偏光状態のうちの少なくとも1つについて、入射光の少なくとも40%を反射してもよい。換言すると、いくつかの実施形態では、反射偏光子は、太陽光からの熱を反射して、熱がHUDシステムに入ることを防止するように機能することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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