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公開番号2025097034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023213086
出願日2023-12-18
発明の名称電気化学素子用セパレータ及び電気化学素子
出願人ニッポン高度紙工業株式会社
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類H01G 11/52 20130101AFI20250623BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】低抵抗、耐ショート性、耐酸性といった特性を維持しながら、従来よりも電解液の含浸性に優れた、電気化学素子用セパレータを提供する。
【解決手段】一対の電極の間に介在し、電解質を含有した電解液を保持可能な電気化学素子用セパレータを、セパレータが、叩解された溶剤紡糸セルロース繊維と、合成繊維とからなる一層のセパレータであり、厚さが10~70μm、密度が0.25~0.70g/cm3、両面のベック平滑度が20~400秒である構成とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一対の電極の間に介在し、電解質を含有した電解液を保持可能な電気化学素子用セパレータであって、
前記セパレータが、叩解された溶剤紡糸セルロース繊維と、合成繊維とからなる一層のセパレータであり、
厚さが10~70μm、密度が0.25~0.70g/cm

、両面のベック平滑度が20~400秒であることを特徴とする電気化学素子用セパレータ。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記セパレータは、透気抵抗度が2~50秒であることを特徴とする、請求項1に記載の電気化学素子用セパレータ。
【請求項3】
前記セパレータは、叩解された溶剤紡糸セルロース繊維と、合成繊維との繊維径差が-1.0~3.0μmであることを特徴とする、請求項1に記載の電気化学素子用セパレータ。
【請求項4】
前記合成繊維が、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維から選択される1種以上の繊維であることを特徴とする、請求項1に記載の電気化学素子用セパレータ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電気化学素子用セパレータを用いたことを特徴とする電気化学素子。
【請求項6】
電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の電気化学素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学素子用セパレータ及び該セパレータを用いた電気化学素子に関するものである。そして、本発明は、例えば電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池に適用して好適なものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
電気化学素子、特に電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池といった高容量を特徴とする電気化学素子は、近年、自動車関連機器の電源やバックアップ用途、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー関連機器、スマートメータなどの通信機器といった多くの分野に採用されており、今後も用途拡大が続くと予想されている。
これらの電気化学素子では、用途の拡大や使用される機器の高性能化に伴い、更なる高容量化や、高電圧化といった過酷な条件下での長期使用に耐えうる信頼性が求められている。
【0003】
近年用途が拡大してきている高容量の電気化学素子の構造は、主に捲回型と積層型がある。捲回型は、電極一対にセパレータを介在させて捲回し、電解液を含浸させた後、金属ケースに収納し封止したものである。積層型は、電極とセパレータを交互に積層し、金属ケースまたはラミネートフィルムに収納した後、電解液を注液したのちに封止したものである。
【0004】
電気化学素子におけるセパレータの主な役割は、一対の電極の隔離と電解液の保持である。
従来の電気化学素子用セパレータでは、電気化学素子のショート不良を抑制するために、高い緻密性が求められている。一方で、セパレータが緻密になるほど、セパレータ内部の空隙が少なくなるため、電解液の含浸性が低下し、電気化学素子の生産性や容量、信頼性が低下するという課題があった。
【0005】
生産性に優れ、高容量で信頼性の高い電気化学素子を実現するため、低抵抗、耐ショート性といった特性を維持しながら、従来よりも電解液の含浸性に優れたセパレータが求められている。
【0006】
電気化学素子用セパレータとしては、耐ショート性等の特性の向上を図る目的で種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1~4を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2000-3834号公報
特開2017-117590号公報
特開2019-96681号公報
特開2013-171905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1において、セパレータの緻密性を向上させ、且つ抵抗を低減するために、叩解した溶剤紡糸再生セルロース繊維を使用する方法が提案されている。叩解可能な溶剤紡糸再生セルロース繊維は、叩解処理を施すことによって、1μm未満の微細なフィブリルが得られる。このため、叩解された溶剤紡糸再生セルロース繊維で構成されたセパレータは、緻密性が高い微多孔質状のシートとなる。
【0009】
しかしながら、近年の電気化学素子の高電圧化に伴い、セパレータには、化学的な安定性といった、信頼性をさらに向上させることが要求されている。
電気化学素子の電解液には、フッ素化合物を含有する電解質が広く使用されている。この電解質は、電気化学素子の系内に微量の水分によって分解し、フッ酸を生じる。電極材料やセパレータは使用前に乾燥されているが、水分の完全な除去は困難である。高電圧の条件では、通常の電圧よりも多くのフッ酸が生成されるため、酸性度が高まり、セルロースが分解してしまう懸念がある。
【0010】
特許文献2において、熱可塑性合成繊維と、再生セルロース繊維とをセパレータの厚さ方向に偏在させることで、セパレータの緻密性、機械強度、化学的な安定性を高める技術が公開されている。
強度を担保する再生セルロース繊維が多い部分と、緻密性と耐酸性を担保する熱可塑性合成繊維が多い部分といったように、それぞれの役割を分離させ、強度と緻密性、耐酸性とをともに高めている。
(【0011】以降は省略されています)

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