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公開番号2025078590
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2024176054
出願日2024-10-07
発明の名称曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池及びその製造方法
出願人江蘇科技大学,JIANGSU UNIVERSITY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
代理人弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
主分類H10F 10/165 20250101AFI20250513BHJP()
要約【課題】曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池及びその製造方法を提供する、
【解決手段】シリコンベース層1を含み、シリコンベース層1の正面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層2、水素化アモルファスシリコン層3、n型水素化ナノ結晶シリコン酸素層4及び透明な導電酸化物層6が順に蒸着され、シリコンベース層1の裏面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層2、水素化アモルファスシリコン層3、p型水素化ナノ結晶シリコン層5及び透明な導電酸化物層6が順に蒸着され、透明な導電酸化物層6には金属電極7が印刷される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池であって、シリコンベース層(1)を含み、シリコンベース層(1)の正面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層(2)、水素化アモルファスシリコン層(3)、n型水素化ナノ結晶シリコン酸素層(4)及び透明な導電酸化物層(6)が順に蒸着され、シリコンベース層(1)の裏面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層(2)、水素化アモルファスシリコン層(3)、p型水素化ナノ結晶シリコン層(5)及び透明な導電酸化物層(6)が順に蒸着され、透明な導電酸化物層(6)には金属電極(7)が印刷される、ことを特徴とする曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
シリコンベース層(1)の正面及び裏面の透明な導電酸化物層(6)上にいずれも無接触レーザーで転写印刷される金属電極(7)は、いずれもゲート線形式であり、又はシリコンベース層(1)の正面の透明な導電酸化物層(6)上に無接触レーザーで転写印刷される金属電極(7)は、ゲート線形式であり、シリコンベース層(1)の裏面の透明な導電酸化物層(6)上の金属電極は、全面被覆型金属電極である、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
【請求項3】
シリコンベース層(1)は、n型単結晶シリコンであり、表面がテクスチャリング構造を用い、厚さが130μmよりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
【請求項4】
水素化アモルファスシリコンオキサイド層(2)は、厚さが0.5nmよりも小さく、酸素原子含有量が8~12at.%であり、水素含有量が22~30at.%であり、水素化アモルファスシリコン層(3)は、厚さが4~5nmであり、水素含有量が18~25 at.%である、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
【請求項5】
n型水素化ナノ結晶シリコン酸素層(4)は、厚さが12~18nmであり、結晶体積分率が40~46%であり、p型水素化ナノ結晶シリコン層(5)は、厚さが20~25nmであり、結晶体積分率が60~66%である、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
【請求項6】
透明な導電酸化物層(6)は、セリウムドープ酸化インジウムであり、金属電極(7)は、銀電極であり、ゲート線形式を用いる銀電極の幅は、16~18μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池。
【請求項7】
(1)シリコンベース層に薄肉化、テクスチャリング処理を行うステップと、
(2)シリコンベース層上に水素化アモルファスシリコンオキサイド層及び水素化アモルファスシリコン層を連続的に蒸着し、複合不動態化層を形成するステップと、
(3)二酸化炭素(CO

)及び水素ガス(H

)の混合ガスを用いて両側の不動態化層上にプラズマ前処理を行い、不動態化層の浅い表面のナノ結晶播種を実現するステップと、
(4)高い水素シランガス流量比の下で、ナノ結晶播種を行った正面の不動態化層上に結晶体積分率40~46%のリンドープn型ナノ結晶シリコン酸素層を垂直に成長させ、水素シランガス流量比をさらに高め、ナノ結晶播種を行った裏面の不動態化層上に結晶体積分率60~66%のホウ素ドープp型ナノ結晶シリコン層を垂直に成長させるステップと、
(5)セリウムドープ酸化インジウムを透明な導電酸化物層として蒸着し、そして透明な導電酸化物層上に金属電極を無接触レーザーで転写印刷するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシリコンへテロ接合太陽電池の製造方法。
【請求項8】
ステップ(2)において、シリコンベース層上に水素化アモルファスシリコンオキサイド層及び水素化アモルファスシリコン層を連続的に蒸着する過程で、ガス抵抗センサは、作動チャンバ内のガス抵抗をリアルタイムに監視し、且つサンプルテーブル表面に密度が18~19個/cm

のダイオードを設け、抵抗センサは、収集したガス抵抗値及びダイオードの検出した電池表面の各点の電圧値をシステムのスマート端末に伝送し、スマート端末は、異なるガス吸入バルブの開度を制御することにより、ガスの切り替え及びガス流速の調節を行い、電池表面衝撃電圧の変化値を初期電池表面電圧値の±0.5%よりも小さくする、ことを特徴とする請求項7に記載のシリコンへテロ接合太陽電池の製造方法。
【請求項9】
水素化アモルファスシリコンオキサイド層及び水素化アモルファスシリコン層を連続的に蒸着する具体的なプロセス過程では、190~200℃で、まずCO

:SiH

ガス流量比が0.1~0.2:1のシラン及びCO

を原料ガスとしてシリコンベース層の両側にエピタキシャル成長に抵抗できる、厚さが2~3個の原子層の水素化アモルファスシリコンオキサイド層を成長させ、水素化アモルファスシリコンオキサイド層から水素化アモルファスシリコン層に移行して蒸着する時、CO

をH

に切り替えて供給し、H

:SiH

ガス流量比を18~20:1に調節し、それによって電池表面のプラズマ電圧変化を<±0.5%にし、水素化アモルファスシリコンオキサイド層上にエピタキシャル水素化アモルファスシリコンのない別の層を蒸着する、ことを特徴とする請求項8に記載のシリコンへテロ接合太陽電池の製造方法。
【請求項10】
ステップ(4)において、720~780:5:0.1のH

:SiH

:PH

ガス流量比及び0.5±0.2のCO

:SiH

ガス流量比で、電池の正面の不動態化層のナノ結晶種上にリンドープn型ナノ結晶シリコン酸素層を垂直に成長させ、H

:SiH

:B



ガス流量比が2500~2900:5:0.1になるまで水素シランガス流量比をさらに高め、電池の裏面の不動態化層のナノ結晶種上にホウ素ドープp型ナノ結晶シリコン層を垂直に成長させる、ことを特徴とする請求項7に記載のシリコンへテロ接合太陽電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池に関し、さらに上記シリコンへテロ接合太陽電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
エネルギー需要の増加と環境にやさしいエネルギーへの切実な需要のため、太陽エネルギーは、再生可能エネルギーとして注目されている。しかし、従来の結晶シリコン太陽電池は、エネルギー変換効率、コスト、及び曲げられない性に制限され、その応用分野を制限してきた。
【0003】
太陽電池の効率向上とコスト削減のために、研究者は、結晶シリコンヘテロ接合太陽電池の潜在力に注目し始めた。このような太陽電池は、ベース材料として結晶シリコン(c-Si)を用い、その表面又は界面にアモルファスシリコンを導入することでヘテロ接合を形成し、電池の光吸収とキャリア分離効率を改善する。
【0004】
従来のc-Si太陽電池は、太陽電池市場の95%以上を占めており、そのウエハ厚は、通常150~180μmであり、この厚さでは(衛星、宇宙機、ドローンなど)極端な使用環境では適用できないため、太陽電池の減量と柔軟性に対してより高い要求を提出している。現在、c-Siウエハの厚さを典型的なc-Si太陽電池よりもはるかに薄くし、「薄膜太陽電池」の利点をc-Si太陽電池に組み込むことはホットスポット方向である。しかし、薄いc-Si太陽電池(55~130μm)のパワー変換効率は、数十年間、23.27~24.70%の範囲内に維持されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明目的:本発明の目的は、曲げ可能(厚さが130μmよりも薄い)で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池を提供することであり、本発明の別の目的は、上記シリコンへテロ接合太陽電池の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
技術案:本発明に記載の曲げ可能で高い光電変換効率を有するシリコンへテロ接合太陽電池であって、シリコンベース層を含み、シリコンベース層の正面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層、水素化アモルファスシリコン層、n型水素化ナノ結晶シリコン酸素層及び透明な導電酸化物層が順に蒸着され、シリコンベース層の裏面には水素化アモルファスシリコンオキサイド層、水素化アモルファスシリコン層、p型水素化ナノ結晶シリコン層及び透明な導電酸化物層が順に蒸着され、透明な導電酸化物層には金属電極が印刷される。
【0007】
シリコンベース層の正面及び裏面の透明な導電酸化物層上にシルク印刷される金属電極は、いずれもゲート線形式であり、又はシリコンベース層の正面の透明な導電酸化物層上にシルク印刷される金属電極は、ゲート線形式であり、シリコンベース層の裏面の透明な導電酸化物層上の金属電極は、全面被覆型金属電極である。
【0008】
シリコンベース層は、n型単結晶シリコンであり、表面がテクスチャリング構造を用い、厚さが130μmよりも小さい。
【0009】
水素化アモルファスシリコンオキサイド層は、厚さが0.5nmよりも小さく、酸素原子含有量が8~12at.%であり、水素含有量が22~30at.%であり、水素化アモルファスシリコン層は、厚さが4~5nmであり、水素含有量が18~25at.%である。
【0010】
n型水素化ナノ結晶シリコン酸素層は、厚さが12~18nmであり、結晶体積分率が40~46%であり、p型水素化ナノ結晶シリコン層は、厚さが20~25nmであり、結晶体積分率が60~66%である。
(【0011】以降は省略されています)

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