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公開番号
2025040358
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-24
出願番号
2023147242
出願日
2023-09-11
発明の名称
標的物質の濃度を算出する解析方法、解析装置および解析キット
出願人
キヤノン株式会社
,
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
33/542 20060101AFI20250314BHJP(測定;試験)
要約
【課題】標的物質と反応する試薬を用いた高感度の濃度測定をする場合に、ガラス容器への試薬の非特異吸着を抑制しノイズを低減できる方法を提供することを課題とする。
【解決手段】標的物質と反応する試薬を用いて、前記標的物質の有無および前記標的物質の濃度の少なくともいずれか一方を決定する解析方法であって、ガラス容器に、前記標的物質を含む試料、前記ガラス容器のシラノール基と反応する親水性ポリマー、および前記試薬を投入する投入工程、前記標的物質および前記試薬を反応させ、反応液を得る反応工程、ならびに前記反応液中の前記標的物質の有無および前記標的物質の濃度の少なくともいずれか一方を決定する解析工程、を有し、前記試薬が親水性の表面を有する発光試薬を含み、前記発光試薬は発光粒子を含み、前記投入工程において、前記親水性ポリマーの投入の後または同時に前記試薬を投入することを特徴とする、解析方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
標的物質と反応する試薬を用いて、前記標的物質の有無および前記標的物質の濃度の少なくともいずれか一方を決定する解析方法であって、
ガラス容器に、前記標的物質を含む試料、前記ガラス容器のシラノール基と反応する親水性ポリマー、および前記試薬を投入する投入工程、
前記標的物質および前記試薬を反応させ、反応液を得る反応工程、ならびに
前記反応液中の前記標的物質の有無および前記標的物質の濃度の少なくともいずれか一方を決定する解析工程、
を有し、
前記試薬が親水性の表面を有する発光試薬を含み、前記発光試薬は発光粒子を含み、
前記投入工程において、前記親水性ポリマーの投入の後または同時に前記試薬を投入することを特徴とする、解析方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記解析工程において、前記反応液の偏光異方に関する値(R)を測定することにより、前記反応液中の前記標的物質の有無および前記標的物質の濃度の少なくともいずれか一方を決定することを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項3】
前記標的物質と反応していない前記試薬について測定される前記RをR0としたとき、R0≧0.01であることを特徴とする、請求項2に記載の解析方法。
【請求項4】
前記Rが下記式(1)のrで定められることを特徴とする、請求項2に記載の解析方法。
TIFF
2025040358000007.tif
20
150
(式(1)中、
I
VV
は第一の偏光で励起したときの、第一の偏光と振動方向が平行な発光成分の発光強度、
I
VH
は第一の偏光で励起したときの、第一の偏光と振動方向が直交する発光成分の発光強度、
I
HV
は第一の偏光と振動方向が直交する第二の偏光で励起したときの、第二の偏光と振動方向が直交する発光成分の発光強度、
I
HH
は第一の偏光と振動方向が直交する第二の偏光で励起したときの、第二の偏光と振動方向が平行な発光成分の発光強度、
Gは補正値
である)。
【請求項5】
前記親水性ポリマーが前記ガラス容器のシラノール基と水素結合を形成することを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項6】
前記反応液における前記発光試薬の濃度が0.0001mg/ml以上0.1mg/ml以下であることを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項7】
前記親水性ポリマーがポリビニルピロリドンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項8】
前記発光粒子がユウロピウム錯体を含むことを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項9】
前記発光試薬が前記標的物質に結合するリガンドを含むことを特徴とする、請求項1に記載の解析方法。
【請求項10】
前記リガンドが抗体であり、前記標的物質が抗原であることを特徴とする、請求項9に記載の解析方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、標的物質の濃度を算出する解析方法、解析装置および解析キットに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
医学、臨床検査の分野において、血液や採取された臓器の一部等から微量な生体成分を高感度で検出または定量することは、病気の原因、有無等を追究するために必要である。生体成分の検査手法の中でも、免疫分析は広く利用されている。多くの免疫分析においては、B/F(Bound/Free)分離と呼ばれる洗浄工程が必要である。B/F分離を必要としない免疫分析の一つに、抗原抗体反応を利用したラテックス凝集法がある。ラテックス凝集法では、標的物質に特異的に結合する抗体等を担持させたラテックス粒子と、標的物質を含み得る液体とを混合して、ラテックス粒子の凝集の程度を測定する。
【0003】
ラテックス凝集法では、標的物質がラテックス粒子に結合した標的物質に特異的な抗体に捕捉され、捕捉した標的物質を介して複数のラテックス粒子が架橋し、その結果、ラテックス粒子の凝集が起きる。つまり、生体試料等の液体試料中の標的物質の量を、ラテックス粒子の凝集の程度を評価することで定量できる。この凝集の程度は、液体試料を透過、あるいは散乱する光の量の変化を測定し、評価することで定量できる。
【0004】
ラテックス凝集法は、簡便かつ迅速に、標的物質である抗原の検出・定量評価ができる。一方、生体試料等の液体試料中における抗原の量が少ないと、検出できないという検出限度の課題があった。
【0005】
標的物質の検出感度を向上させるためには、凝集の程度をより高感度に測定することが求められる。すなわち、液体試料を透過、あるいは散乱する光の量の変化を測定するシステムをより感度の高い発光特性を利用して検出・定量する方法に置き換えることが考えられる。具体的には蛍光偏光解消法を利用した検体検査方法等が提案されている(特許文献1、2)。特許文献1では、蛍光偏光解消法の装置を臨床に用いるために改良する提案がされている。
【0006】
蛍光偏光解消法では、一般的な蛍光測定法で必要とされるB/F分離を必要としない。したがって、蛍光偏光解消法を用いると、ラテックス凝集法と同様に簡便な検体検査が可能である。さらに、蛍光偏光解消法を用いると、測定プロセスが、標的物質と特異的に反応する発光物質を混合するだけで、ラテックス凝集法と同検査システムで測定することが可能であると考えられる。一方、特許文献1では、フルオレセイン等の単分子を発光材料に用いることを提案していて、原理的に薬物や低分子の抗原等にしか適用ができなかった。
【0007】
特許文献2は、特許文献1の課題であった、薬物や低分子の抗原等にしか蛍光偏光解消法が適用されないという点を解消した。すなわち、特許文献2では、タンパク質等の高分子に蛍光偏光解消法を適用することを目的とし、発光材料としてラテックス粒子に長寿命の発光特性を有する色素を吸着した材料を用いることを提案する。特許文献2では、蛍光偏光解消法の原理から、粒径が大きくなることに伴う液中の物質の回転ブラウン運動の低下と、発光寿命の長さのバランスをとることで、高分子の物質の定量を提案している。このような粒子を用いた蛍光偏光解消法では、粒子に表面処理を施して粒子表面を親水性とし、非特異吸着を抑制することで信号ノイズを低減する必要がある。
【0008】
蛍光偏光解消法に基づく測定を用いて高感度測定を行う場合は、各偏光成分の発光量の僅かな差を正確に計測する必要がある。そのため、信号ノイズの要因を除去することは、高感度計測する上で必須である。
【0009】
前記信号ノイズの一つに、偏光成分を測定するための光学セルを再利用する時の問題があった。一般的にガラスでできた光学セルを測定に用いると、使用後に洗浄することで繰り返し使用することができるので、コスト面において適している。しかしながら試料を計測した後の光学セルの洗浄が不十分であり、セル壁面に測定に使用した発光材料が僅かでも残存してしまうと、次の試料を測定する時に正確な分光測定ができなくなってしまう。特に、高感度の測定を目的とした蛍光偏光解消法に基づく測定において高精度の洗浄は、測定法の感度限界を決定する要因にさえなり得る。
特に、親水性に表面を改質した粒子と、ガラスの表面に存在するシラノール基は親和性が高くなる場合もあり、セル壁面に粒子が付着する可能性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特公平3-52575号公報
特許第2893772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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