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公開番号2025015933
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118854
出願日2023-07-21
発明の名称微小振動体およびその製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類B81C 99/00 20100101AFI20250124BHJP(マイクロ構造技術)
要約【課題】三次元曲面を有する曲面部と接続部とを備える微小振動体において、接合部材と接続部との接合不良を抑制する。
【解決手段】微小振動体の基部は、三次元曲面を有する曲面部と、他の部材との接続部位であって、曲面部から凹んだ有底筒状の接続部22とを備える。接続部22のうち実装面22bは、平坦化された平坦面であるとともに、側面22cの曲面部分とする交差部分が角部22dとなっている。実装面22bは、加工材料を熱変形させて得られる有底筒状の支持部位の先端を再加熱して変形させるか、または当該先端を一部除去することにより平坦化される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
三次元曲面を有する曲面部(21)と、前記曲面部から凹んだ有底筒状の接続部(22)とを備える微小振動体の製造方法であって、
凹部(110)と前記凹部の中心から突き出した支柱部(120)とを有する型(100)に、熱可塑性を有する加工材料(10)をセットすることと、
前記加工材料を加熱し、前記加工材料により閉塞された前記凹部を減圧し、前記加工材料を前記凹部および前記支柱部に沿って変形させることと、
変形した前記加工材料のうち前記支柱部に支えられていた部位を支持部位(12)とし、前記支持部位のうち前記支柱部の先端面と当接していた当接面(12a)とは反対側の面を反対面(12b)として、前記反対面を平坦化して実装面(22b)を形成することと、を含む微小振動体の製造方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記反対面を平坦化することにおいては、前記加工材料の変形を完了させ、加熱を止めた後に前記反対面のうち中心よりも突き出た端部(12c)を含む一部または全部を除去することにより行う、請求項1に記載の微小振動体の製造方法。
【請求項3】
前記反対面を平坦化することにおいては、前記加工材料を変形させて生じる前記反対面を再加熱して平坦面に変形させることにより行う、請求項1に記載の微小振動体の製造方法。
【請求項4】
前記加工材料は、石英ガラスである、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の微小振動体の製造方法。
【請求項5】
微小振動体であって、
三次元曲面を有する曲面部(21)と、他の部材との接続部位であって、前記曲面部から凹んだ有底筒状の接続部(22)と、を有する基部(20)を備え、
前記曲面部のうち外径が大きいほうを表面(2a)とし、前記表面の反対面を裏面(2b)として、前記接続部のうち前記裏面の側の先端は、平坦な面とされた実装面(22b)であり、
前記接続部のうち前記実装面に隣接し、前記曲面部に向かう面を側面(22c)として、前記側面のうち前記実装面の側の端部は、湾曲した曲面形状であり、
前記接続部は、前記実装面と前記側面との境界部分が角部(22d)となっている、微小振動体。
【請求項6】
前記基部は、石英ガラスで構成されている、請求項5に記載の微小振動体。
【請求項7】
前記曲面部のうち前記接続部とは反対側の端部をリム(211)とし、前記リムのうち前記表面と前記裏面とを繋ぐ面を下面(211a)として、前記基部は、前記実装面および前記下面の一方が他方よりも突き出している、請求項5または6に記載の微小振動体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、三次元曲面を有する微小振動体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両の自動運転のシステム開発が進められており、この種のシステムでは、高精度の自己位置の推定技術が必要である。例えば、いわゆるレベル3の自動運転向けに、GNSSとIMUとを備える自己位置推定システムの開発が進められている。GNSSとは、Global Navigation Satellite Systemの略称である。IMUは、Inertial Measurement Unitの略称であり、例えば、3軸のジャイロセンサと3軸の加速度センサから構成される6軸の慣性センサである。将来的に、いわゆるレベル4以上の自動運転を実現するためには、現状よりもさらに高精度のIMUが求められる。
【0003】
このような慣性センサに用いられる微小振動体の製造方法としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1に記載の微小振動体の製造方法は、凹部および凹部の底面中心から突出する支柱部を有し、凹部内の真空減圧が可能な型と、石英板などのリフロー材料とを用意し、リフロー材料を凹部上にセットして火炎などで加熱しつつ、凹部内を減圧する。これにより、加熱により軟化したリフロー材料の一部が凹部内に引っ張られつつ、軟化部分の中心が支柱部に支えられた状態となり、三次元曲面を有する曲面部と、曲面部のなす半球部分の中心に向かって凹む有底筒状の接続部とを備える微小振動体を製造できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2018/0079129号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の方法により製造された微小振動体は、軟化させたリフロー材料の中心部分が支柱部で支えられる際に端部が盛り上がってしまい、支柱部に支えられる部分が端部よりも凹んだ形状の接続部となってしまう。本発明者らの鋭意検討により、このような形状の微小振動体を実装基板に接合材で接合すると、接合材の剥離が生じ、慣性センサの信頼性が低下しうることが新たに判明した。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑み、三次元曲面を有する曲面部と接続部とを備え、実装基板などの他部材に接合部材を用いて接続部を接合したとき、接続部と接合部材との剥離を抑制可能な微小振動体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの観点によれば、微小振動体の製造方法は、三次元曲面を有する曲面部(21)と、曲面部から凹んだ有底筒状の接続部(22)とを備える微小振動体の製造方法であって、凹部(110)と凹部の中心から突き出した支柱部(120)とを有する型(100)に、熱可塑性を有する加工材料(10)をセットすることと、加工材料を加熱し、加工材料により閉塞された凹部を減圧し、加工材料を凹部および支柱部に沿って変形させることと、変形した加工材料のうち支柱部に支えられていた部位を支持部位(12)とし、支持部位のうち支柱部の先端面と当接していた当接面(12a)とは反対側の面を反対面(12b)として、反対面を平坦化して実装面(22b)を形成することと、を含む。
【0008】
これにより、加工材料を型の凹部および支柱部に沿って熱変形させ、支柱部に支持されていた支持部位が有底筒状の接続部となるとともに、支持部位のうち支柱部の先端面と当接していた面の反対面が平坦化された実装面となった微小振動体を製造することができる。実装面が平坦面とされることで、実装基板などの他の部材に接合部材により接続する際における実装面での接合不良となる起点が生じることが抑制されるため、接続部と接合部材との剥離を抑制可能な微小振動体の製造方法となる。
【0009】
本開示の別の1つの観点によれば、微小振動体は、三次元曲面を有する曲面部(21)と、他の部材との接続部位であって、曲面部から凹んだ有底筒状の接続部(22)と、を有する基部(20)を備え、曲面部のうち外径が大きいほうを表面(2a)とし、表面の反対面を裏面(2b)として、接続部のうち裏面側の先端は、平坦な面とされた実装面(22b)であり、接続部のうち実装面に隣接し、曲面部に向かう面を側面(22c)として、側面のうち実装面の側の端部は、湾曲した曲面形状であり、接続部は、実装面と側面との境界部分が鈍角の角部(22d)となっている。
【0010】
この微小振動体は、三次元曲面を有する曲面部と、曲面部から凹んだ有底筒状の接続部とを有する基部を備え、基部のうち外径が小さいほうを裏面として、接続部のうち裏面側の先端が平坦な面とされた実装面となっている。このため、実装基板などの他の部材に接合部材により接続する際に、実装面において接合不良となる起点が生じることが抑制され、接続部と接合部材との剥離を抑制可能な微小振動体となる。
(【0011】以降は省略されています)

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