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公開番号2025011626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113850
出願日2023-07-11
発明の名称回転電機の制御装置、プログラム
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02P 25/03 20160101AFI20250117BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】システムを簡素化できる回転電機の制御装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】回転電機は、ステータ巻線に高周波電圧が印加されることにより、ロータの界磁巻線に電圧が誘起されて界磁電流が流れるように構成されている。制御装置30は、高周波電圧、及び高周波電圧よりも低周波数の基本波電圧の合成電圧をステータ巻線に印加するようにインバータのスイッチング制御を行い、インバータの出力電圧が制限値以下になるように、合成電圧に含まれる電圧成分であって、界磁巻線の励磁電圧成分を調整する。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
ステータ巻線(52)を含むステータ(50)、及び界磁巻線(70)を含むロータ(60)を有する回転電機(40)と、
前記ステータ巻線に電気的に接続されたインバータ(20)と、
を備えるシステムに適用される回転電機の制御装置(30)において、
前記回転電機は、前記ステータ巻線に高周波電圧が印加されることにより前記界磁巻線に電圧が誘起されて界磁電流が流れるように構成されており、
前記高周波電圧、及び前記高周波電圧よりも低周波数の基本波電圧の合成電圧を前記ステータ巻線に印加するように前記インバータのスイッチング制御を行うスイッチ制御部(109)と、
前記インバータの出力電圧(Vom)が制限値(Vlim)以下になるように、前記合成電圧に含まれる電圧成分であって、前記界磁巻線の励磁電圧成分を調整する調整処理を行う調整部(102,121,130)と、
を備える、回転電機の制御装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記調整部(102)は、前記調整処理として、前記インバータの出力電圧が前記制限値に到達した場合、前記インバータの出力電圧が前記制限値以下になるように、前記高周波電圧の周波数を低下させる処理を行う、請求項1に記載の回転電機の制御装置。
【請求項3】
前記調整部(102)は、前記調整処理として、前記インバータの出力電圧が前記制限値に到達した場合、前記インバータの出力電圧が前記制限値以下になるように、前記高周波電圧の振幅を減少させる処理を行う、請求項1に記載の回転電機の制御装置。
【請求項4】
前記調整部は、前記調整処理として、
前記インバータの出力電圧が前記制限値に到達した場合、前記インバータの出力電圧が前記制限値以下になるように、前記高周波電圧の周波数を低下させる処理と、
前記高周波電圧の周波数の低下後、前記インバータの出力電圧が前記制限値を超えている場合に前記高周波電圧の振幅を減少させる処理と、
を行う、請求項2に記載の回転電機の制御装置。
【請求項5】
前記システムには、前記ステータ巻線に流れる電流を検出する電流センサ(21)が備えられ、
前記電流センサの検出値に基づいて、前記回転電機の3相固定座標系における前記ステータ巻線の電流を、前記回転電機の2相回転座標系におけるd,q軸電流(Idr,Iqr)に変換する2相変換部(100)と、
前記基本波電圧に対応する直流成分であるd軸基本指令電流(Idbref)に、前記高周波電圧に対応する交流成分であるd軸高周波指令電流(Idhref)を重畳することにより、d軸指令電流(Idref)を算出する重畳部(103)と、
変換された前記d軸電流を前記d軸指令電流に制御するために前記ステータ巻線に印加するd軸電圧指令値(Vdref)を算出するd軸電流制御部(106)と、
変換された前記q軸電流をq軸指令電流(Iqref)に制御するために前記ステータ巻線に印加するq軸電圧指令値(Vqref)を算出するq軸電流制御部(107)と、
を備え、
前記スイッチ制御部は、算出された前記d,q軸電圧指令値に基づいて、前記スイッチング制御を行い、
前記調整部は、
算出された前記d,q軸電圧指令値に基づいて、前記インバータの出力電圧ベクトルの大きさである電圧振幅(Vom)を算出し、
前記調整処理において、算出した前記電圧振幅が前記制限値以上になった場合、算出した前記電圧振幅と前記制限値との偏差を0に近づけるように、前記高周波電圧の周波数を低下させる、請求項2に記載の回転電機の制御装置。
【請求項6】
前記システムには、前記ステータ巻線に流れる電流を検出する電流センサ(21)が備えられ、
前記電流センサの検出値に基づいて、前記回転電機の3相固定座標系における前記ステータ巻線の電流を、前記回転電機の2相回転座標系におけるd,q軸電流(Idr,Iqr)に変換する2相変換部(100)と、
前記基本波電圧に対応する直流成分であるd軸基本指令電流(Idbref)に、前記高周波電圧に対応する交流成分であるd軸高周波指令電流(Idhref)を重畳することにより、d軸指令電流(Idref)を算出する重畳部(103)と、
変換された前記d軸電流を前記d軸指令電流に制御するために前記ステータ巻線に印加するd軸電圧指令値(Vdref)を算出するd軸電流制御部(106)と、
変換された前記q軸電流をq軸指令電流(Iqref)に制御するために前記ステータ巻線に印加するq軸電圧指令値(Vqref)を算出するq軸電流制御部(107)と、
を備え、
前記スイッチ制御部は、算出された前記d,q軸電圧指令値に基づいて、前記スイッチング制御を行い、
前記調整部は、
算出された前記d,q軸電圧指令値に基づいて、前記インバータの出力電圧ベクトルの大きさである電圧振幅(Vom)を算出し、
前記調整処理において、算出した前記電圧振幅が前記制限値以上になった場合、算出した前記電圧振幅と前記制限値との偏差を0に近づけるように、前記高周波電圧の振幅を減少させる、請求項3に記載の回転電機の制御装置。
【請求項7】
前記システムには、前記インバータの各相の出力電圧を検出する電圧センサ(23)が備えられ、
前記調整部(102)は、
前記電圧センサの検出値に基づいて、前記インバータの出力電圧ベクトルの大きさである電圧振幅(Vom)を算出し、
前記調整処理において、算出した前記電圧振幅が前記制限値以上になった場合、算出した前記電圧振幅と前記制限値との偏差を0に近づけるように、前記高周波電圧の周波数を低下させる、請求項2に記載の回転電機の制御装置。
【請求項8】
前記システムには、前記インバータの各相の出力電圧を検出する電圧センサ(23)が備えられ、
前記調整部(102)は、
前記電圧センサの検出値に基づいて、前記インバータの出力電圧ベクトルの大きさである電圧振幅(Vom)を算出し、
前記調整処理において、算出した前記電圧振幅が前記制限値以上になった場合、算出した前記電圧振幅と前記制限値との偏差を0に近づけるように、前記高周波電圧の振幅を減少させる、請求項3に記載の回転電機の制御装置。
【請求項9】
前記調整部(121)は、前記調整処理として、
前記インバータの電源電圧(Vdc)、前記ロータの電気角速度(ωe)及び前記回転電機の指令トルク(Tref)のうち少なくとも1つである判定パラメータと、前記高周波電圧に対応する交流成分であるd軸高周波指令電流(Idhref)の振幅及び変動周波数とが関係付けられたマップ情報に基づいて、前記インバータの出力電圧が前記制限値以下になるような前記d軸高周波指令電流を算出する処理を行う、請求項1に記載の回転電機の制御装置。
【請求項10】
前記調整部(130)は、前記調整処理として、前記インバータの出力電圧が前記制限値に到達した場合、前記インバータの出力電圧が前記制限値以下になるように、前記ステータ巻線に流すd軸電流(IdL)を増加させる処理を行う、請求項1に記載の回転電機の制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、回転電機の制御装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ステータ巻線を含むステータを有する回転電機と、ステータ巻線に電気的に接続された第1電力変換器とを備えるシステムが知られている。回転電機は、界磁巻線を含むロータを有している。システムは、界磁巻線に界磁電流を流すための第2電力変換器を更に備えている。なお、このようなシステムは、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平5-30774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記システムでは、第1電力変換器に加え、第2電力変換器が必要になるため、システムの構成が煩雑となる。また、上記システムでは、第1電力変換器の電圧が制限値に到達してから第2電力変換器によって界磁電流を減らすため、電圧が制限値に到達してから電圧が減るまでの時間が長くなってしまう。
【0005】
本開示は、システムを簡素化できる回転電機の制御装置及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、ステータ巻線を含むステータ、及び界磁巻線を含むロータを有する回転電機と、
前記ステータ巻線に電気的に接続されたインバータと、
を備えるシステムに適用される回転電機の制御装置において、
前記回転電機は、前記ステータ巻線に高周波電圧が印加されることにより前記界磁巻線に電圧が誘起されて界磁電流が流れるように構成されており、
前記高周波電圧、及び前記高周波電圧よりも低周波数の基本波電圧の合成電圧を前記ステータ巻線に印加するように前記インバータのスイッチング制御を行うスイッチ制御部と、
前記インバータの出力電圧が制限値以下になるように、前記合成電圧に含まれる電圧成分であって、前記界磁巻線の励磁電圧成分を調整する調整処理を行う調整部と、
を備える。
【0007】
本開示の回転電機は、ステータ巻線に高周波電圧が印加されることにより界磁巻線に電圧が誘起されて界磁電流が流れるように構成されている。また、回転電機にトルクを発生させることを目的とする基本波電圧に加えて、基本波電圧よりも高周波数の高周波電圧をステータ巻線に流すように、インバータのスイッチング制御がスイッチ制御部により行われる。これにより、インバータ以外の、界磁巻線に界磁電流を流すための電力変換器が不要となり、システムを簡素化することができる。
【0008】
本開示では、インバータの出力電圧が制限値以下になるように、ステータ巻線の印加電圧に含まれる電圧成分であって、界磁巻線の励磁電圧成分を調整する処理が行われる。これにより、ロータの磁束が大きくなりすぎることを抑制し、回転電機の高速側の動作領域を拡大することができる。また、ステータ巻線の印加電圧に含まれる励磁電圧成分を調整するため、インバータの出力電圧を迅速に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る回転電機の制御システムの全体構成図。
インバータ及びその周辺構成を示す図。
ロータ及びステータの横断面図。
ロータが備える電気回路を示す図。
制御装置のトルク制御処理のブロック図。
基本波電流及び高周波電流(高調波電流)を示す図。
回転電機の動作領域を示す図。
制御装置のd軸高周波指令電流の算出処理を示すブロック図。
d軸高周波指令電流の算出処理の手順を示すフローチャート。
第2実施形態に係るトルク制御処理のブロック図。
d軸高周波指令電流の振幅及び変動周波数を規定するマップ情報を示す図。
d軸高周波指令電流の算出処理の手順を示すフローチャート。
第3実施形態に係るd軸高周波指令電流の算出処理を示すブロック図。
第4実施形態に係るトルク制御処理のブロック図。
インダクタンス減少電流の算出処理を示すブロック図。
インダクタンス減少電流の算出処理の手順を示すフローチャート。
第5実施形態に係るトルク制御処理の手順を示すフローチャート。
第6実施形態に係るゲイン調整処理のブロック図。
d軸高周波電流の振幅とゲインとの関係を示す図。
第7実施形態に係るゲイン調整処理のブロック図。
基本波電流の振幅とゲインとの関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分及び/又は関連付けられる部分には同一の参照符号、又は百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分及び/又は関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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