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公開番号
2025008801
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023111314
出願日
2023-07-06
発明の名称
洋上風力発電装置の組立方法
出願人
五洋建設株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F03D
13/25 20160101AFI20250109BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】下部構造体と上部構造体とを接合する際の相対揺動を抑制し、効率的に組立作業を行うことができる洋上風力発電装置の組立方法の提供。
【解決手段】この洋上風力発電装置の組立方法は、下部構造体2の上部に周方向に間隔をおいて配置された複数のウインチ15,15…より繰り出された各揺動抑制用線材10の先端を上部構造体3の下端部に設けた接続具11に接続し、揺動抑制用線材10が所定の張力で緊張した状態が維持されるようにウインチ15を制御し、上部構造体3の揺動を抑制しつつ下部構造体2上まで吊り下ろす。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
洋上風力発電装置における筒状の下部構造体の上端部に吊持された状態の上部構造体の下端部を接続する洋上風力発電装置の組立方法において、
前記下部構造体の上部に周方向に間隔をおいて配置された複数のウインチより繰り出された各揺動抑制用線材の先端を前記上部構造体の下端部に設けた接続具に接続し、
前記揺動抑制用線材が所定の張力で緊張した状態が維持されるように前記ウインチを制御し、前記上部構造体の揺動を抑制しつつ前記下部構造体上まで吊り下ろすことを特徴とする洋上風力発電装置の組立方法。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記下部構造体の所定の直径方向において線対称となる位置に配置された少なくとも一対の前記複数のウインチより繰り出された前記揺動抑制用線材が互いにタスキ掛けとなるように前記接続具に接続される請求項1に記載の洋上風力発電装置の組立方法。
【請求項3】
並列に配置された前記複数のウインチが互いに前記所定の直径方向において線対称となる位置に配置されてなる少なくとも一対の揺動制御ユニットを、前記所定の直径方向が互いに直交するように配置し、対向する位置に配置された前記複数のウインチより繰り出された前記揺動抑制用線材が互いにタスキ掛けとなるように前記接続具に接続される請求項1に記載の洋上風力発電装置の組立方法。
【請求項4】
前記揺動抑制用線材が前記下部構造体の上端部に前記ウインチと対向するように配置された滑車を介して前記上部構造体の下端部に設けた接続具に向けて繰り出される請求項2又は3に記載の洋上風力発電装置の組立方法。
【請求項5】
前記上部構造体の下端部に設けた接続具に接続用ワイヤーの基端を取り付けておき、前記上部構造体を前記下部構造体の上方に移動させた後、前記接続用ワイヤーの先端を前記揺動抑制用線材の先端に連結具を介して連結させる請求項1に記載の洋上風力発電装置の組立方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上風力発電装置を効率的に組み立てる為の洋上風力発電装置の組立方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境への影響や自然エネルギーの有効活用の観点から、再生可能エネルギーの利用が進められており、その中でも発電賦存量が多い風力発電が注目されている。
【0003】
特に、洋上は、陸上と比較して風力発電に適した風を得やすい環境にあり、風力発電設備を設置する環境に適していることから、近年では、洋上風力発電装置の開発並びに設置が進められている。
【0004】
この洋上風力発電装置1は、浮体式又はモノパイル等からなる着床式の下部構造体2と、下部構造体2の上端に下端が接続されるタワー状の上部構造体3と、上部構造体3の上端部に支持された風車(ナセル・ロータ)等からなる風力発電用設備4とを備えた塔型構造物となっている。
【0005】
この上部構造体3と下部構造体2との接続は、下部構造体2の上端に配置されたフランジ5と、上部構造体3の下端全周に配置されたフランジ6とを複数のボルトによって締結するフランジ接合が広く用いられている(例えば、特許文献を参照)。
【0006】
このような洋上風力発電装置の組立ては、図11に示すように、浮体式又はモノパイル等からなる着床式の下部構造体2を設置・安定させた後、下部構造体2の上端に大型の起重機船7やSEP船等に搭載されたクレーン8に吊り持ちさせた状態の上部構造体3の下端を接続することによって行われている。尚、図中符号9は水面である。
【0007】
その際、上部構造体3をクレーン8に吊り持ちされた状態で下部構造体2上に移動され、両フランジ5,6のボルト孔の位置を微調整しながら下部構造体2のフランジ5に上部構造体3のフランジ6を接合させ、然る後、接合させたフランジ5,6間を複数のボルトによって締結するようになっている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2007―138765号公報
特開2013-19207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、近年では、洋上風力発電装置の大型化に伴い、装置を構成する上部構造体及び下部構造体を大型化し、重量が1000tを超える場合も多くなっており、このような大型の部材において、従来の技術では、下部構造体のフランジと上部構造体のフランジとを接合させる際に、両フランジのボルト孔の位置を数mm単位で調節することに困難を伴うという問題があった。
【0010】
より具体的には、クレーンに吊り持ちされた状態にある上部構造体は、基本的に振り子運動する状態にあり、上部構造体の下端が最下点を通過するときに最大速度を発生する。この時の運動エネルギーは、力積で数10t・mとなることが想定され、これを急激に抑え込むのは衝撃的な荷重が発生するため構造上、安全上ともに問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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