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公開番号2025003049
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103505
出願日2023-06-23
発明の名称風力アクチェータ
出願人個人
代理人
主分類F03D 9/32 20160101AFI20241226BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】他の動力を使用せずに風力を直接駆動力として利用する風力アクチェータに関するものであり、風見の運動を水平回転だけでなく真上を通って左右に反転する動きを可能にして、その運動を被制御体に伝える機能を持ち、動作遅れのない機敏な反応を可能にするもので、しかも構造が簡単でコストの安い産業上利用価値の高い風力アクチェータを提供する。
【解決手段】風見の運動を水平回転だけでなく、真上を通って反転する動きを可能にして、更に2段階の回動運動により風見をほぼ風の方向と平行に靡かせ、風による抵抗を極めて小さくすることを可能とし、具体的には風の方向によって垂直軸風車の羽根の迎角等をサイクリックに変化させるごとき極めて高い反応速度を必要とする風力アクチェータを提供するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鉛直なポールの頂部に第1のコの字型部材が設けられている。該第1のコの字型部材に設けられた水平回動軸及び第2の回動軸に対して90度未満回動可能に設けられた平板部材が設けられ、該平板部材には水平回動軸に直角な第2の回動軸が設けられ、該第2の回動軸に対して90度未満回動自在に軸支された第2のコの字型部材が設けられている。更に該第2のコの字型部材には、第2の回動軸に直角に設けられた穴と、該穴に緩く嵌合する軸部材が設けられ、該軸部材の先端部に該軸部材の長手方向と直交する第2の貫通穴を設け、該貫通穴に貫通して緩く嵌合する如く回動軸を設ける。更には該回動軸には、風下に靡くごとき形状をなした風見が該貫通穴に取り付けられている。更に該風見の外側に延びた回動軸の両先端部には球状の連動球体部が形成されている。この状態で回転軸の両端に設けられた連動球体部の風下のへ移動距離は該風力アクチェータのひとつの出力であり、該2個の連動球体部の上下の高さの差が該風力アクチェータの他の出力である如く構成された風力アクチェータ。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
風見は該貫通穴に対して更に風下側に回転してほぼ完全に風向きと平行に靡き風の抵抗が最小な位置に安定する如く回動軸に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の風力アクチェータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶等の移動体上において相対的な風の方向を検知して、その風向・風力によって該移動体上の機器を駆動する機能を有するアクチェータに関するものである。その用途における必要性から、単なる水平回転の他、任意の方向への反転機能を有する風力アクチェータに関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
現在いわゆる風向計は、一般に固定された設備に設置されるものが多く、風の方向変化は垂直軸上の回転に限定されたものが多い。しかし、これを船舶等の移動体上において使用すると、風向きの変化はより激しくなり、移動体上の前後・左右に突然変化し、垂直軸上の回転だけでは追随できない場合が多い。特にこの風向変化に応じて移動体上の機器を物理的に制御しようとする場合においては、動作反応が遅れたり不正確になったりの不具合が発生する可能性がある。
【0003】
一般に地表面に対して垂直な軸の周りに回転可能に支持された、いわゆる吹き流し乃至は風見のごとく目視によって風の吹いてくる方向を知る方式の風向計はよく知られている。そしてその方向を該回転軸に設けられたエンコーダなどによって電気的信号を得て、隣接する機器を制御するものも多く知られている。 本発明の風力アクチェータはこれらとは異なり、隣接する機器を物理的に制御し得る機能を有するものであり、その目的は電気信号に変換して制御する方式のものにおいては、変換方式によって被制御機器の動作遅れを誘引することが生じて、機器の機能に支障が生じることもある。本発明はこのような不具合を防ぐことを目的とするものである。 被制御機器としては垂直軸型の風力タービンの羽根の角度制御機構などがあり、その動作遅れはタービンの性能に大きく影響することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
風向計は古くから用いられているものであり、現在知的所有権として残っているものは見当たらない
なししかし、オランダでは風車装置においてプロペラ軸に対して偏った方向から風が吹いている場合、その偏った風を利用して小型の風車を回転させ、それを駆動源としてプロペラの軸を風向きに正対させるごとき機構は使用されていた。
【発明の概要】
【0005】
本発明は現在(従来)風向計が風による指示動作の物理的運動から隣接する機器を直接駆動する方式のものは見当たらない。しかし、風の力を有効に利用し、伝達する機構を摩擦損失の少ないものとすればこれは充分利用可能であり、動作不良及び遅れのない低価格なアクチェータとして実現可能であり、垂直軸風力タービンの羽根の角度制御機構など動作遅れの許されない制御への応用において実用的に極めて有効なものとなり得る。このような制御においては外部からの動力の投入は更に動作遅れなど不安定性の原因ともなり、目的解決の手段として相応しくない。本発明は、このような課題の解決の為に有効な実用性の高い風力アクチェータを提供するものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、他の動力を使用せずに風力を直接駆動力として利用する風力アクチェータに関するものであり、動作遅れや不安定性の原因となりにくく、機敏な反応を可能にするもので、しかも構造が簡単でコストの安い産業上利用価値の高い風力アクチェータを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記課題を解決するための手段は、具体的には風の方向によって垂直軸風車の羽根の迎角等をサイクリックに変化させるごとき、極めて高い反応速度を必要とする風力アクチェータを提供するものである。以下その構造と作用の概略を説明する。
垂直軸風車等の近傍に設けられた該風力アクチェータは、鉛直なポール上の頂部に任意の高さに第1のコの字型部材が設けられている。 該第1のコの字型部材に設けられた水平回動軸に約45度回動可能に設けられた平板部材が設けられ、該平板部材には、該水平回動軸に直角な第2の回動軸が設けられ、該第2の回動軸に回動自在に軸支された第2のコの字型部材が設けられている。更に該第2のコの字型部材には水平回動軸及び第2の回動軸に直角に設けられた穴と、該穴に緩く嵌合する軸部材が設けられ、該軸部材の先端部に該軸部材の長手方向と直交すると第2の穴を設け、該穴に貫通して緩く嵌合する如く回動軸を設ける。更に該回動軸には、複数の板状部材によってH型乃至は十字型に形成された風見が固着されている。更に該風見の外側に延びた回動軸の両先端部には球状の連動球体部が形成されている。
該風見は該回転軸の周りに更に風下側に回転してほぼ完全に風向きと平行に靡き風の抵抗が最小な位置に安定する。
この状態で風見回転軸の両端に設けられた連動球体部の風下のへ移動距離は該風力アクチェータのひとつの出力であり、該2個の連動球体部の上下の高さの差が該風力アクチェータの他の出力である。
該2個の連動球体部を外部被制御機材にロッド状の部材で接続することで該外部被制御機材を直接物理的に制御する事が出来る。
この動きには中間に介在する外部動力などが無いので誤動作及び時間遅れが発生することはない。
【発明の効果】
【0008】
上記の説明で明らかなごとく本発明の風力アクチェータは風力による風見の回転及び反転運動を直接外部機器の制御に物理的に伝え、これを制御する事が出来るため外部から介在するものが無く、誤動作や動作遅れを防ぐ事が出来るので、安価で、更に安全性を高めることが可能でその産業的効果は極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は本発明の1実施形態を示した側面図である。
図2は本発明の1実施形態を示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の風力アクチェータの機能を損なわない範囲で簡略化して実現するための実施形態を示す。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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