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公開番号2025002490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102701
出願日2023-06-22
発明の名称液晶表示装置
出願人シャープディスプレイテクノロジー株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類G02F 1/1343 20060101AFI20241226BHJP(光学)
要約【課題】残像の発生を充分に抑制でき、しかも反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルとしても有用な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第一の基板と、第一の基板に対向する第二の基板と、第一の基板と第二の基板との間に設けられた液晶層と、を備え、マトリクス状に配列された複数の画素を有し、第一の基板は、光を反射する反射層と、液晶層に横電界を生成し得る第一の電極及び第二の電極と、液晶層に接する第一の水平配向膜と、を有し、第一の電極及び第二の電極のうち少なくとも一方は、複数の帯状部と、複数の帯状部のうち互いに隣接する2つの帯状部間に位置するスリットと、を有し、各画素において、複数の帯状部は、互いに略平行に、かつ同一方向に延びる直線形状からなり、屈曲部を含まず、第二の基板は、液晶層に接する第二の水平配向膜を有し、液晶層は、電圧無印加時にツイスト配向をとる、液晶表示装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一の基板と、
前記第一の基板に対向する第二の基板と、
前記第一の基板と前記第二の基板との間に設けられた液晶層と、
を備え、マトリクス状に配列された複数の画素を有する液晶表示装置であって、
前記第一の基板は、光を反射する反射層と、前記液晶層に横電界を生成し得る第一の電極及び第二の電極と、前記液晶層に接する第一の水平配向膜と、を有し、
前記第一の電極及び前記第二の電極のうち少なくとも一方は、複数の帯状部と、前記複数の帯状部のうち互いに隣接する2つの帯状部間に位置するスリットと、を有し、
各画素において、前記複数の帯状部は、互いに略平行に、かつ同一方向に延びる直線形状からなり、屈曲部を含まず、
前記第二の基板は、前記液晶層に接する第二の水平配向膜を有し、
前記液晶層は、電圧無印加時にツイスト配向をとる
ことを特徴とする液晶表示装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記複数の帯状部は、切欠き部を含まない
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記複数の帯状部が延びる方向は、少なくとも隣接する画素において、又は、表示領域において、同一である
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記液晶層は、ポジ型の液晶材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記液晶層は、ネガ型の液晶材料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
電圧無印加時における前記液晶層のツイスト角は、58.3°以上89.9°以下である
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
シングルドメイン配向である
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
電圧無印加時の前記第一の基板側の液晶分子の配向方向は、前記複数の帯状部が延びる方向を基準(0°)として、-30°以上30°以下である
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記複数の帯状部は、平面視での帯状部1個あたりの幅Lと、平面視でのスリット1個あたりの幅Sとの比L/Sが、0.4~0.7/1である
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
更に、
前記第一の基板及び/又は前記第二の基板の外側に配置された偏光板と、
前記基板と前記偏光板との間に配置された位相差層と、
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
以下の開示は、液晶表示装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、表示のために液晶材料を利用する表示装置であり、表示方式により一般に、透過型液晶表示装置と反射型液晶表示装置とに大別される。透過型液晶表示装置は、画面背面のバックライト光による透過光を利用した透過モードの表示を行う装置であり、反射型液晶表示装置は、バックライト光の代わりに外光(周囲光とも称す)を利用した反射モードの表示を行う装置である。これらの特徴を併せ持つ表示装置として、各画素内に透過モードで表示を行う領域と反射モードで表示を行う領域とを有する半透過型液晶表示装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
液晶表示装置はまた、液晶の駆動方式によっても大別でき、例えば、基板面に略垂直な方向の電界により液晶層を駆動して表示を行う縦電界方式の液晶表示装置と、基板面に略平行な方向の電界により液晶層を駆動して表示を行う横電界方式の液晶表示装置とが知られている。縦電界方式としては例えば、TN(Twisted Nematic)モード、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード等が例示され、横電界方式としては、IPS(In-plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード等が例示される。例えば特許文献2には、横電界方式の液晶表示装置として好適な液晶ディスプレイが開示されている。この液晶ディスプレイは、プロセスのばらつきに起因する不具合の抑制と、表示性能の向上とが可能であり、特に透過型液晶表示装置として有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5767195号公報
特許第5756860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、スマートフォンやタブレット等に使用される液晶表示装置には通常、タッチセンサ機能が付与されている。タッチセンサの方式としては、抵抗膜式、静電容量式、光学式等の種々の方式が知られている。タッチセンサを備える液晶表示装置(タッチパネルとも称す)には、タッチセンサを外付けする方式(外付け型)と、タッチセンサを内蔵する方式(内蔵型)とがあり、内蔵型タッチパネルは、外付け型タッチパネルよりも狭額縁化、薄型化及び軽量化等に有利であり、光の透過率を高められるという利点も有する。
【0006】
内蔵型タッチパネルには、オンセル型とインセル型とがある。セルとは、薄膜トランジスタ(TFT)基板に代表されるアクティブマトリクス基板と、該基板に対向するように配置された対向基板と、これらの基板間に矜持された液晶層とを備える表示パネル(液晶パネルとも称す)を意味するが、通常、インセル型では、表示パネル内にタッチセンサ機能を担う層が配置され、オンセル型では、タッチセンサ機能を担う層が、表示パネルと、表示パネルの観察面側に設けられた偏光板との間に配置される。このうちインセル型は、原理的に最も薄く軽いタッチパネルを実現できる。また、反射モードの表示が可能な液晶表示装置は、屋外での利用に適しているため、反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルが求められているものの、未だ実現していないのが現状である。
【0007】
実現していない理由は、現行の反射型液晶表示装置では、対向基板側に、液晶層に電圧を印加するための一対の電極のうち一方(対向電極又は共通電極とも称される)が配置されることにあると考えられる。そこで本発明者らは、FFSモード等の横電界方式であれば一対の電極が両方ともアクティブマトリクス基板側にのみ設けられるため、反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルを実現できると考え、横電界方式の液晶表示装置について鋭意検討を進めた。
【0008】
即ち具体的には、モバイル機種のTFT基板を用いて、TFT基板側に液晶層に電圧を印加するための画素電極及び共通電極を配置し、かつ共通電極を、スリット状の開口部を有するスリット電極とし、更にネガ型の液晶材料を用いて、反射モードの表示が可能なFFSモードの装置を作製した(後述の検証例1参照)。このような装置では、画素端部の電界の影響によって配向乱れが発生するため、通常は、スリット電極を構成する帯状部を、直線が途中で折れ曲がったような形状とする。この装置を白表示状態とし、その状態の装置に黒色の文字を書き込んだ後、書き込んだ文字を消去する(即ち白表示状態に戻す)という操作を行うと、文字の残像が焼き付きのように視認された(図20C参照)。このような残像は、通常の画面操作や動画再生時にも発生し得る。従って、このような装置は残像が発生するという課題を有する。
【0009】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、残像の発生を充分に抑制でき、しかも反射モードの表示が可能なインセル型タッチパネルとしても有用な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一実施形態は、第一の基板と、上記第一の基板に対向する第二の基板と、上記第一の基板と上記第二の基板との間に設けられた液晶層と、を備え、マトリクス状に配列された複数の画素を有する液晶表示装置であって、上記第一の基板は、光を反射する反射層と、上記液晶層に横電界を生成し得る第一の電極及び第二の電極と、上記液晶層に接する第一の水平配向膜と、を有し、上記第一の電極及び上記第二の電極のうち少なくとも一方は、複数の帯状部と、上記複数の帯状部のうち互いに隣接する2つの帯状部間に位置するスリットと、を有し、各画素において、上記複数の帯状部は、互いに略平行に、かつ同一方向に延びる直線形状からなり、屈曲部を含まず、上記第二の基板は、上記液晶層に接する第二の水平配向膜を有し、上記液晶層は、電圧無印加時にツイスト配向をとる、液晶表示装置。
(【0011】以降は省略されています)

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