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公開番号
2025001291
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023100794
出願日
2023-06-20
発明の名称
弾性波速度評価方法、弾性波速度分布評価方法、応力推定方法、及び応力分布推定方法
出願人
鹿島建設株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01H
9/00 20060101AFI20241225BHJP(測定;試験)
要約
【課題】コンクリート構造物に対する装置の設置の手間を削減する弾性波速度評価方法、弾性波速度分布評価方法、応力推定方法、及び応力分布推定方法を提供する。
【解決手段】弾性波速度評価方法は、コンクリート構造物1における弾性波速度を評価する弾性波速度評価方法であって、コンクリート構造物1には、光ファイバ3が設置され、光ファイバ3の設置箇所に沿って計測点P
1
と計測点P
2
と加振点RとがY軸方向に略一直線に設定され、加振点Rの加振により計測点P
1
及び計測点P
2
に発生するそれぞれの振動が、光ファイバ3により検出される振動検出工程と、振動検出工程で検出された計測点P
1
と計測点P
2
とにおける振動の発生時刻の差ΔT
1
と、計測点P
1
と計測点P
2
との間の距離L
1
と、に基づいて、計測点P
1
と計測点P
2
との間の領域A
1
における弾性波速度V
1
が算出される弾性波速度算出工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート構造物における弾性波速度を評価する弾性波速度評価方法であって、
前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って第1計測点と第2計測点と加振点とが所定軸方向に略一直線に設定され、
前記加振点の加振により前記第1計測点及び前記第2計測点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、
前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記第2計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記第2計測点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域における前記弾性波速度が算出される弾性波速度算出工程と、
を備える、弾性波速度評価方法。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
コンクリート構造物における弾性波速度分布を評価する弾性波速度分布評価方法であって、
前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って複数の計測点である第1~第n計測点(nは2以上の自然数)と、加振点と、が所定軸方向に略一直線に設定され、
前記加振点の加振により前記第1~第n計測点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、
複数の前記計測点のうちの第j計測点と第k計測点との間の領域を対象領域として(j及びkは1~nの自然数)、前記振動検出工程で検出された前記第j計測点と前記第k計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第j計測点と前記第k計測点との間の距離と、に基づいて、前記対象領域での前記弾性波速度が算出される弾性波速度算出工程と、
前記対象領域を変えながら前記弾性波速度算出工程が繰り返されて得られる複数の前記対象領域でのそれぞれの前記弾性波速度に基づいて、前記コンクリート構造物の前記弾性波速度分布が得られる弾性波速度分布取得工程と、
を備える、弾性波速度分布評価方法。
【請求項3】
請求項2に記載の弾性波速度分布評価方法で得られた前記弾性波速度分布と、別途得られた、前記コンクリート構造物における弾性波速度と応力との相関関係と、に基づいて、前記コンクリート構造物に前記所定軸方向に作用する前記応力の分布が推定される、応力分布推定方法。
【請求項4】
コンクリート構造物に作用する所定軸方向の応力を推定する応力推定方法であって、
前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って第1計測点と第2計測点と参照点とが設定され、
前記第1計測点と前記第2計測点とは前記所定軸方向に並び、前記第1計測点と前記参照点とは前記所定軸方向に直交する直交軸方向に並び、
前記第1計測点の直近の位置の加振により前記第1計測点、前記第2計測点及び前記参照点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、
前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記第2計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記第2計測点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域における前記所定軸方向の弾性波速度が算出される所定軸方向弾性波速度算出工程と、
前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記参照点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記参照点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記参照点との間の領域における前記直交軸方向の弾性波速度が算出される直交軸方向弾性波速度算出工程と、
前記所定軸方向の弾性波速度と、前記直交軸方向の弾性波速度と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域に前記所定軸方向に作用する応力が算出される応力算出工程と、
を備える、応力推定方法。
【請求項5】
請求項4に記載の応力推定方法を用いて前記コンクリート構造物に前記所定軸方向に作用する応力の分布を推定する応力分布推定方法であって、
前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って、複数の計測点であり前記所定軸方向に略一直線に並ぶ第1~第n計測点(nは2以上の自然数)と、複数の参照点である第1~第n参照点と、が設定され、
複数の前記計測点のうちの第j計測点と第k計測点との間の領域を対象領域として(j及びkは1~nの自然数)、前記参照点のうち前記第j計測点に対して前記直交軸方向に並ぶ第j参照点を用いて、請求項4に記載の応力推定方法によって前記対象領域に前記所定軸方向に作用する応力が推定される応力推定工程と、
前記対象領域を変えながら前記応力推定工程が繰り返されて得られる複数の前記対象領域のそれぞれの応力に基づいて、前記コンクリート構造物の前記応力の分布が得られる応力分布取得工程と、
を備える、応力分布推定方法。
【請求項6】
前記コンクリート構造物は、前記所定軸方向にプレストレスが導入されたプレストレストコンクリート構造物である、請求項3又は5に記載の応力分布推定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波速度評価方法、弾性波速度分布評価方法、応力推定方法、及び応力分布推定方法に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート構造物における弾性波速度を測定する方法として、下記非特許文献1の技術が知られている。この方法では、コンクリート構造物の表面に加速度センサーが設置され、コンクリート構造物の表面の他の位置が鉄球で打撃される。上記加速度センサーにより受信波形が測定され、上記鉄球に取付けられた衝撃加速度計により入力波形が測定され、入力波形と受信波形との比較により打撃の振動が受信位置に到達するまでの時間が求められる。この到達時間と、入力位置と受信位置との距離と、に基づいて、コンクリート構造物の弾性波速度が算出される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
岩野聡史、他3名、”弾性波速度の測定によるコンクリートの圧縮強度の推定”、[online]、2003年、コンクリート工学年次論文集,Vol.25,No.1,2003、[2023年4月1日検索]、インターネット<URL:https://data.jci-net.or.jp/data_pdf/25/025-01-1267.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら弾性波速度は、コンクリート構造物全体で必ずしも一様ではなく、用途によっては、コンクリート構造物の色々な箇所における弾性波速度の情報が要求される場合もある。このような場合、上記非特許文献1の測定方法によれば、測定対象の箇所を変更するごとに加速度センサーを設置し直す、或いは、多数の加速度センサーをコンクリート構造物の表面に予め設置するなどの措置が必要であり、作業の効率がよいとは言えない。本発明は、コンクリート構造物に対する装置の設置の手間を削減する弾性波速度評価方法、弾性波速度分布評価方法、応力推定方法、及び応力分布推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の要旨は以下の〔1〕~〔6〕に存する。
【0006】
〔1〕 コンクリート構造物における弾性波速度を評価する弾性波速度評価方法であって、前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って第1計測点と第2計測点と加振点とが所定軸方向に略一直線に設定され、前記加振点の加振により前記第1計測点及び前記第2計測点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記第2計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記第2計測点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域における前記弾性波速度が算出される弾性波速度算出工程と、を備える、弾性波速度評価方法。
【0007】
〔2〕 コンクリート構造物における弾性波速度分布を評価する弾性波速度分布評価方法であって、前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って複数の計測点である第1~第n計測点(nは2以上の自然数)と、加振点と、が所定軸方向に略一直線に設定され、前記加振点の加振により前記第1~第n計測点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、複数の前記計測点のうちの第j計測点と第k計測点との間の領域を対象領域として(j及びkは1~nの自然数)、前記振動検出工程で検出された前記第j計測点と前記第k計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第j計測点と前記第k計測点との間の距離と、に基づいて、前記対象領域での前記弾性波速度が算出される弾性波速度算出工程と、前記対象領域を変えながら前記弾性波速度算出工程が繰り返されて得られる複数の前記対象領域でのそれぞれの前記弾性波速度に基づいて、前記コンクリート構造物の前記弾性波速度分布が得られる弾性波速度分布取得工程と、を備える、弾性波速度分布評価方法。
【0008】
〔3〕 〔2〕に記載の弾性波速度分布評価方法で得られた前記弾性波速度分布と、別途得られた、前記コンクリート構造物における弾性波速度と応力との相関関係と、に基づいて、前記コンクリート構造物に前記所定軸方向に作用する前記応力の分布が推定される、応力分布推定方法。
【0009】
〔4〕 コンクリート構造物に作用する所定軸方向の応力を推定する応力推定方法であって、前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って第1計測点と第2計測点と参照点とが設定され、前記第1計測点と前記第2計測点とは前記所定軸方向に並び、前記第1計測点と前記参照点とは前記所定軸方向に直交する直交軸方向に並び、前記第1計測点の直近の位置の加振により前記第1計測点、前記第2計測点及び前記参照点に発生するそれぞれの振動が、前記光ファイバにより検出される振動検出工程と、前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記第2計測点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記第2計測点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域における前記所定軸方向の弾性波速度が算出される所定軸方向弾性波速度算出工程と、前記振動検出工程で検出された前記第1計測点と前記参照点とにおける前記振動の発生時刻の差と、前記第1計測点と前記参照点との間の距離と、に基づいて、前記第1計測点と前記参照点との間の領域における前記直交軸方向の弾性波速度が算出される直交軸方向弾性波速度算出工程と、前記所定軸方向の弾性波速度と、前記直交軸方向の弾性波速度と、に基づいて、前記第1計測点と前記第2計測点との間の領域に前記所定軸方向に作用する応力が算出される応力算出工程と、を備える、応力推定方法。
【0010】
〔5〕 記載の応力推定方法を用いて前記コンクリート構造物に前記所定軸方向に作用する応力の分布を推定する応力分布推定方法であって、前記コンクリート構造物には、光ファイバが設置され、前記光ファイバの設置箇所に沿って、複数の計測点であり前記所定軸方向に略一直線に並ぶ第1~第n計測点(nは2以上の自然数)と、複数の参照点である第1~第n参照点と、が設定され、複数の前記計測点のうちの第j計測点と第k計測点との間の領域を対象領域として(j及びkは1~nの自然数)、前記参照点のうち前記第j計測点に対して前記直交軸方向に並ぶ第j参照点を用いて、〔4〕に記載の応力推定方法によって前記対象領域に前記所定軸方向に作用する応力が推定される応力推定工程と、前記対象領域を変えながら前記応力推定工程が繰り返されて得られる複数の前記対象領域のそれぞれの応力に基づいて、前記コンクリート構造物の前記応力の分布が得られる応力分布取得工程と、を備える、応力分布推定方法。
(【0011】以降は省略されています)
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