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公開番号2024174101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-13
出願番号2024170233,2022016678
出願日2024-09-30,2022-02-04
発明の名称半導体装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/60 20060101AFI20241206BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本明細書は、主面上に主電極と制御電極を有する半導体素子を備える半導体装置に関し、制御電極を小さくする技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する半導体装置は、一方の主面に主電極と制御電極が形成されている半導体素子と、ワイヤが接合される端子基板を備える。端子基板のおもて面にボンディング端子が形成されており、端子基板の裏面に中継端子が形成されており、ボンディング端子と中継端子が導通している。端子基板は、制御電極と中継端子が接触するように半導体素子に接合されている。ボンディング端子の面積が制御電極の面積よりも大きい。そして、端子基板の裏面に段差が設けられており、その段差に素子基板の側面が当接している。ワイヤが接合されるボンディング端子を半導体素子とは別の基板(端子基板)に設けることで、制御電極を小さくすることができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
一方の主面に主電極と制御電極が配置されている半導体素子と、
おもて面にワイヤが接合されるボンディング端子が配置されており、裏面に中継端子が配置されており、前記ボンディング端子と前記中継端子が導通している端子基板と、
を備えており、
前記ボンディング端子の面積が前記制御電極の面積よりも大きく、
前記制御電極と前記中継端子が接触するように前記端子基板が前記半導体素子に接合されており、
前記裏面に段差が設けられており、前記段差に前記半導体素子の側面が当接している、半導体装置。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記端子基板は、前記中継端子を含んでいる薄板部と、前記ボンディング端子を含んでいる厚板部を有しており、
前記薄板部の厚みが前記厚板部の厚みよりも薄く、
前記薄板部と前記厚板部の境界が前記段差に相当し、
前記薄板部が前記半導体素子と接合されている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記厚板部における前記裏面が半導体素子の他方の主面と面一である、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記裏面に前記段差を形成する突起が設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体素子と前記端子基板を覆う樹脂パッケージを備えており、
前記樹脂パッケージと前記端子基板が同じ材料で作られている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置(特に、電力変換用のパワー半導体装置)では、半導体素子の一方の主面に主電極と制御電極が形成されている。制御電極には主電極に流れる電流よりも小さい電流が流れるため、制御電極の面積は主電極の面積よりも小さい。特許文献1に、そのような半導体装置が例示されている。従来の半導体装置では、主電極には金属ブロックが接続され、制御電極にワイヤ(ボンディングワイヤ)が接合されていた。ボンディングワイヤはアルミニウムで作られることが多く、その直径は500μm程度である。
【0003】
特許文献2には、半導体素子の一方の主面に貼着される配線シートが開示されている。配線シートの一方の表面には、主電極と接続される電極端子と、制御電極と接続される制御端子が配置されている。配線シートの内部には、一端が制御端子に接続される銅材が備えられている。銅材の他端は制御電極端子に接続され、制御電極端子は配線シートから外へ延びている。半導体素子の制御電極がワイヤではなく配線シート上の制御端子を介して銅材と接続されるため、主電極と制御電極の間の距離を短くすることができる。配線シートにはフレキシブルプリント基板が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-161807号公報
特開2013-073945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
制御電極には小電流しか流れないため、電流容量の観点では制御電極は主電極に比べて顕著に小さくてよい。しかし、従来の半導体装置では、制御電極にワイヤ(ボンディングワイヤ)が接合されていた。ワイヤを接合するために、制御電極には、ワイヤの断面積よりも広い面積が必要となる。ワイヤを接合するためだけに制御電極を広くすることは、半導体素子の主面の面積を無駄に広げることになる。制御電極の面積を小さくすることができれば、半導体素子の主面の面積(すなわち半導体素子の外形寸法)を小さくすることができる。近年注目されているSiC基板やGaN基板はコストが嵩むため、主面の面積を小さくすることは、半導体装置のコストを低減することにつながる。
【0006】
特許文献2の技術によれば、制御電極の面積を小さくすることができ、その分、半導体素子の主面の面積を小さくすることができる。しかしながら、特許文献2の技術では、柔軟な配線シートを用いているため、半導体素子の制御電極と配線シート上の端子を位置合わせすることが難しい。半導体素子の制御電極には、配線シート上の端子との位置誤差を許容するだけの面積が必要とされる。本明細書は、半導体装置において従来よりも制御電極の面積を小さくす技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書が開示する半導体装置は、一方の主面に主電極と制御電極が配置されている半導体素子と、ワイヤが接合される端子基板を備える。端子基板のおもて面にボンディング端子が配置されており、端子基板の裏面に中継端子が配置されており、ボンディング端子と中継端子が導通している。端子基板は、制御電極と中継端子が接触するように半導体素子に接合されている。ボンディング端子の面積が制御電極の面積よりも大きい。そして、端子基板の裏面に段差が設けられており、その段差に素子基板の側面が当接している。
【0008】
ワイヤが接合されるボンディング端子を半導体素子とは別の基板(端子基板)に設けることで、主面上の制御電極を小さくすることができる。また、端子基板の裏面の段差に半導体素子の側面を当接させることで、半導体素子に対する端子基板の位置を正確に定めることができる。それゆえ、半導体素子の制御電極と端子基板の中継端子の位置誤差を小さくすることができ、その分、制御電極を小さくすることができる。
【0009】
段差の一例は次の通りである。端子基板は、中継端子を含んでいる薄板部と、ボンディング端子を含んでいる厚板部を有している。薄板部の厚みが厚板部の厚みよりも薄い。端子基板の裏面において、薄板部と厚板部の境界が上記した段差に相当する。薄板部が半導体素子と接合されている。さらに、厚板部における端子基板の裏面が半導体素子の他方の主面と面一であるとよい。半導体素子と厚板部の下に平面があれば、半導体素子と厚板部はともに平面に支えられる。それゆえ、ボンディング端子にワイヤを接合する際に、半導体素子と厚板部が厚み方向でずれることがない。
【0010】
端子基板の裏面に突起が設けられており、突起が上記した段差を形成してもよい。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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