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公開番号
2024167800
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023084138
出願日
2023-05-22
発明の名称
データ処理装置、プログラム及びデータ処理方法
出願人
富士通株式会社
代理人
弁理士法人扶桑国際特許事務所
主分類
G06N
99/00 20190101AFI20241127BHJP(計算;計数)
要約
【課題】多値変数で表現された組合せ最適化問題を、並列試行により計算可能とする。
【解決手段】記憶部11が、複数の多値変数を用いて表される組合せ最適化問題の評価関数に関する評価関数情報11aを記憶し、処理部12が、評価関数情報11aに基づいて、複数の多値変数のそれぞれの値の遷移可能範囲のうちの一部である遷移先候補を生成し、複数の多値変数のそれぞれに対して、評価関数情報11aに基づいて、遷移先候補への遷移に伴う評価関数の値の変化量を算出し、変化量に基づいて遷移を受け入れる多値変数を複数の多値変数の中から決定し、決定した多値変数の値を遷移先候補の値へ遷移させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の多値変数を用いて表される組合せ最適化問題の評価関数に関する評価関数情報を記憶する記憶部と、
前記評価関数情報に基づいて、前記複数の多数変数のそれぞれの値の遷移可能範囲のうちの一部である遷移先候補を生成し、前記複数の多値変数のそれぞれに対して、前記評価関数情報に基づいて、前記遷移先候補への遷移に伴う前記評価関数の値の変化量を算出し、前記変化量に基づいて前記遷移を受け入れる多値変数を前記複数の多値変数の中から決定し、決定した前記多値変数の値を前記遷移先候補の値へ遷移させる処理部と、
を有するデータ処理装置。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記処理部は、
前記複数の多値変数のそれぞれの前記遷移に伴う前記変化量を保持する保持回路と、
前記複数の多値変数のそれぞれに対して、前記遷移を受け入れる前記多値変数の値の変化に伴う前記変化量の差分値を算出する算出回路と、
前記差分値を用いて前記変化量を更新する更新回路と、
を含む請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記組合せ最適化問題は、フロー行列及び距離行列を用いて表される割当問題であり、
前記記憶部は、
前記フロー行列と前記距離行列の一方である第1行列を記憶する第1メモリと、
前記フロー行列と前記距離行列の他方であって、前記複数の多値変数の値に基づいて配列された行列要素を含む第2行列を記憶する第2メモリと、
前記フロー行列と前記距離行列の他方であって、前記複数の多値変数の前記遷移先候補の値に基づいて配列された行列要素を含む第3行列を記憶する第3メモリと、
を有し、
前記算出回路は、前記遷移を受け入れる前記多値変数の識別番号により指定される前記第1行列の第1行列要素と、前記遷移を受け入れる前記多値変数の前記遷移の前の値により指定される、前記第2行列の第2行列要素及び前記第3行列の第3行列要素と、前記多値変数の前記遷移の後の値により指定される、前記第2行列の第4行列要素及び前記第3行列の第5行列要素と、に基づいて前記差分値を算出する、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記第2行列及び前記第3行列の、行または列の一方が、前記遷移を受け入れる前記多値変数の値または前記多値変数の前記遷移の後の値により指定され、
指定された前記行または前記列に含まれる前記第2行列要素、前記第3行列要素、前記第4行列要素または前記第5行列要素が、前記第2メモリまたは前記第3メモリから読み出される、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記第2行列要素及び前記第3行列要素は、第1読み出しタイミングで前記第2メモリと前記第3メモリから並列に読み出され、
前記第4行列要素及び前記第5行列要素は、第2読み出しタイミングで前記第2メモリと前記第3メモリから並列に読み出される、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記第1乃至第5行列要素は、共通の読み出し経路を用いて、互いに異なる読み出しタイミングで前記第1メモリ、前記第2メモリまたは前記第3メモリから読み出され、
前記算出回路は、前記第1乃至第5行列要素を、共通の演算回路に入力して前記差分値を算出する、請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記遷移を受け入れる前記多値変数の前記識別番号により指定される、前記第2行列と前記第3行列の列または行を、前記第2行列と前記第3行列との間で入れ替える、請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記複数の多値変数のそれぞれに対して、前記遷移先候補は第1遷移先候補と第2遷移先候補を含み、
前記第3行列は、前記第1遷移先候補の値に基づいて配列されており、
前記記憶部は、さらに、前記フロー行列と前記距離行列の他方であって、前記第2遷移先候補の値に基づいて配列された行列要素を含む第4行列を記憶する第4メモリを有する、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記組合せ最適化問題は、フロー行列及び距離行列を用いて表される割当問題であり、
前記記憶部は、
前記フロー行列と前記距離行列の一方である第1行列を記憶する第1メモリと、
前記フロー行列と前記距離行列の他方であって、前記複数の多値変数の値に基づいて配列された第2行列の行列要素の値と、前記フロー行列と前記距離行列の他方であって、前記複数の多値変数の前記遷移先候補の値に基づいて配列された第3行列の行列要素の値との差により表現される行列要素を含む第4行列を記憶する第2メモリと、
を有し、
前記算出回路は、前記遷移を受け入れる前記多値変数の識別番号により指定される前記第1行列の第1行列要素と、前記遷移を受け入れる前記多値変数の前記遷移の前の値により指定される前記第4行列の第2行列要素と、前記多値変数の前記遷移の後の値により指定される、前記第4行列の第3行列要素と、に基づいて前記差分値を算出する、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
メモリに記憶されている、複数の多値変数を用いて表される組合せ最適化問題の評価関数に関する評価関数情報に基づいて、前記複数の多値変数のそれぞれの値の遷移可能範囲のうちの一部である遷移先候補を生成し、
前記複数の多値変数のそれぞれに対して、前記評価関数情報に基づいて、前記遷移先候補への遷移に伴う前記評価関数の値の変化量を算出し、
前記変化量に基づいて前記遷移を受け入れる多値変数を前記複数の多値変数の中から決定し、
決定した前記多値変数の値を前記遷移先候補の値へ遷移させる、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、プログラム及びデータ処理方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ノイマン型コンピュータが不得意とする大規模な離散最適化問題を計算する装置として、イジング型の評価関数を用いたイジングマシンがある。イジングマシンを用いる場合、組合せ最適化問題が磁性体のスピンの振る舞いを表すイジングモデルに変換される。そして、イジングマシンは、疑似焼き鈍し法やレプリカ交換法(パラレルテンパリング法などとも呼ばれる)などのマルコフ連鎖モンテカルロ法により、イジング型の評価関数の値が極小になるイジングモデルの状態を探索する。評価関数の極小値のうちの最小値になる状態が最適解となる。イジングモデルの状態は、複数の状態変数の値の組合せにより表現できる。各状態変数の値として、0または1を用いることができる。
【0003】
イジング型の評価関数は、たとえば、以下の式(1)で定義される。
【0004】
TIFF
2024167800000002.tif
17
145
【0005】
右辺の1項目は、イジングモデルの全状態変数の全組合せについて、漏れと重複なく、2つの状態変数の値(0または1)と重み値(2つの状態変数の間の相互作用の強さを表す)との積を積算したものである。x
i
は、識別番号がiの状態変数、x
j
は、識別番号がjの状態変数であり、W
ij
は、識別番号がiとjの状態変数間の相互作用の大きさを示す重み値である。右辺の2項目は、各識別番号についてのバイアス係数と状態変数との積の総和を求めたものである。b
i
は、識別番号=iについてのバイアス係数を示している。
【0006】
また、x
i
の値の変化に伴う評価関数の値の変化量(ΔE
i
)は、以下の式(2)で表される。
【0007】
TIFF
2024167800000003.tif
16
145
【0008】
式(2)において、x
i
が1から0に変化するとき、Δx
i
は-1となり、状態変数x
i
が0から1に変化するとき、Δx
i
は1となる。なお、h
i
は局所場と呼ばれ、Δx
i
に応じてh
i
に符号(+1または-1)を乗じたものがΔE
i
となる。
【0009】
イジングマシンは、たとえば、ΔE
i
が、乱数と温度パラメータの値に基づいて得られるノイズ値より小さい場合、x
i
の値を反転させ局所場を更新する、という処理を繰り返すことで解の探索を行う。
【0010】
ΔE
i
の算出やx
i
の値を反転させるか否かの判定などの処理は、複数並列に行うことができるため、複数の状態変数に対する並列試行が可能である。
ところで、組合せ最適化問題には、割当問題などのように多値変数を用いて表すことができるものがある。割当問題では、ある要素がどの割当先に割り当てられているかを示す割当状態を、多値変数で表すことができる。従来、割当問題の解を、イジングマシンを用いて探索する技術が提案されている(たとえば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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