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公開番号
2024157677
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072172
出願日
2023-04-26
発明の名称
サージ防護素子
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
主分類
H01T
4/02 20060101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 サージによる放電補助部のダメージを軽減でき、トリガ部分の耐久性を向上させることができるサージ防護素子を提供すること。
【解決手段】 絶縁性管2と、絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極3と、封止電極の内面に基端が接触していると共に先端が絶縁性管内に突出して互いに対向している一対の放電電極4と、一対の放電電極の先端に挟まれて絶縁性管内に収納された絶縁性部材5とを備え、絶縁性部材が、一対の放電電極の間から絶縁性管の軸線AX1に直交する方向に突出して延在し、前記突出している部分に導電性材料で形成された放電補助部6を有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁性管と、
前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極と、
前記封止電極の内面に基端が接触していると共に先端が前記絶縁性管内に突出して互いに対向している一対の放電電極と、
前記一対の放電電極の先端に挟まれて前記絶縁性管内に収納された絶縁性部材とを備え、
前記絶縁性部材が、前記一対の放電電極の間から前記絶縁性管の軸線に直交する方向に突出して延在し、前記突出している部分に導電性材料で形成された放電補助部を有していることを特徴とするサージ防護素子。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のサージ防護素子において、
前記一対の放電電極の先端部に、外周縁に沿って軸線方向に突出した環状の突条部が形成されていることを特徴とするサージ防護素子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のサージ防護素子において、
前記絶縁性部材が、前記絶縁性管の軸線に直交する方向に軸線を有した円柱状又は円筒状であることを特徴とするサージ防護素子。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のサージ防護素子において、
前記絶縁性部材の両端部が、前記絶縁性管の内面に当接していることを特徴とするサージ防護素子。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のサージ防護素子において、
前記放電補助部が、前記絶縁性部材の両端側にそれぞれ設けられていることを特徴とするサージ防護素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、落雷等で発生するサージから様々な機器を保護し、事故を未然に防ぐのに使用するサージ防護素子に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電話機、ファクシミリ、モデム等の通信機器用の電子機器が通信線との接続する部分、電源線、アンテナ或いはCRT駆動回路等、雷サージや静電気等の異常電圧(サージ電圧)による電撃を受けやすい部分には、異常電圧によって電子機器やこの機器を搭載するプリント基板の熱的損傷又は発火等による破壊を防止するために、サージ防護素子が接続されている。
【0003】
従来、サージ防護素子として、図7に示すように、ガラス管102と、ガラス管102の両端開口部を閉塞する一対の封止電極103と、両端側に一対の封止電極103を配してガラス管102内に収納された薄板状の碍子105と、碍子105の表面に放電補助部として形成されたトリガ部106とを備えたサージアブソーバ101が知られている(例えば、特許文献1)。
なお、上記トリガ部106は、カーボン等の導電性材料で碍子105の中央に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6044379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記従来のサージ防護素子では、大電流(例えば、印加電圧:1.2/50 6kV 印加電流:8/20 3000A)のサージが流れた場合、10回程度でアーク放電によって放電補助部であるトリガ部が消失してしまい、複数回のサージ試験で放電しなくなってしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、サージによる放電補助部のダメージを軽減でき、トリガ部分の耐久性を向上させることができるサージ防護素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明のサージ防護素子は、絶縁性管と、前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極と、前記封止電極の内面に基端が接触していると共に先端が前記絶縁性管内に突出して互いに対向している一対の放電電極と、前記一対の放電電極の先端に挟まれて前記絶縁性管内に収納された絶縁性部材とを備え、前記絶縁性部材が、前記一対の放電電極の間から前記絶縁性管の軸線に直交する方向に突出して延在し、前記突出している部分に導電性材料で形成された放電補助部を有していることを特徴とする。
【0008】
このサージ防護素子では、絶縁性部材が、一対の放電電極の間から絶縁性管の軸線に直交する方向に突出して延在し、突出している部分に導電性材料で形成された放電補助部を有しているので、一対の放電電極間の放電路から放電補助部が前記直交する方向に外れることで、アーク放電による放電補助部の損傷・消失を抑制することができる。
【0009】
第2の発明のサージ防護素子は、第1の発明において、前記一対の放電電極の先端部に、外周縁に沿って軸線方向に突出した環状の突条部が形成されていることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、一対の放電電極の先端部に、外周縁に沿って軸線方向に突出した環状の突条部が形成されているので、突条部が絶縁性部材に接触することで、接触部が局所的になり、電界を集中させることができる。
【0010】
第3の発明のサージ防護素子は、第1又は第2の発明において、前記絶縁性部材が、前記絶縁性管の軸線に直交する方向に軸線を有した円柱状又は円筒状であることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、絶縁性部材が、絶縁性管の軸線に直交する方向に軸線を有した円柱状又は円筒状であるので、絶縁性部材の外周面が曲面の傾斜面となり、放電電極の先端面と傾斜面(外周面)との間が狭くなると共に放電電極の先端面との接触部がより局所的になり、さらに電界を集中させることができ、応答性が向上する。
(【0011】以降は省略されています)
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