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公開番号2024153917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024131677,2023049639
出願日2024-08-08,2023-03-27
発明の名称静電チャック
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/683 20060101AFI20241022BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】貫通穴を通じた絶縁破壊の発生を抑制することのできる静電チャック、を提供する。
【解決手段】静電チャック10は、貫通穴151が形成された誘電体基板100と、誘電体基板100の内部に埋め込まれたRF電極140と、RF電極140よりも面110側となる位置において、誘電体基板100の内部に埋め込まれた吸着電極130と、を備える。面110に対し垂直な方向から見た場合において、吸着電極130には、貫通穴151と同心であり且つ貫通穴151を包含する円形の開口131が形成されており、RF電極140には、貫通穴151と同心であり且つ貫通穴151を包含する円形の開口141が形成されている。開口141の半径R2は、開口131の半径R1よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被吸着物が載置される載置面を有し、当該載置面に対し垂直に貫通穴が形成された誘電体基板と、
前記誘電体基板の内部に埋め込まれたRF電極と、
前記RF電極よりも前記載置面側となる位置において、前記誘電体基板の内部に埋め込まれた吸着電極と、を備え、
前記載置面に対し垂直な方向から見た場合において、
前記吸着電極には、前記貫通穴と同心であり且つ前記貫通穴を包含する円形の第1開口が形成されており、
前記RF電極には、前記貫通穴と同心であり且つ前記貫通穴を包含する円形の第2開口が形成されており、
前記第2開口の半径が、前記第1開口の半径よりも大きいことを特徴とする静電チャック。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記第2開口の半径と前記第1開口の半径との差が2.7mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記貫通穴がガス供給用の穴であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電チャック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は静電チャックに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えばCVD装置等の半導体製造装置には、処理の対象となるシリコンウェハ等の基板を吸着し保持するための装置として、静電チャックが設けられる。静電チャックは、吸着電極が設けられた誘電体基板を備える。吸着電極に電圧が印加されると静電力が生じ、誘電体基板上に載置された基板が吸着され保持される。
【0003】
下記特許文献1に記載されているように、誘電体基板には、半導体製造装置においてプラズマを発生させるための一対の対向電極のうちの1つ、であるRF電極が内蔵されることもある。この場合、誘電体基板には、吸着電極とRF電極の両方が内蔵される。
【0004】
また、誘電体基板には、載置面を垂直に貫く貫通穴が形成されることが多い。このような貫通穴は、例えば、誘電体基板と基板との間にヘリウム等の不活性ガスを供給すること、等を目的として形成されるものである。貫通穴の内面において吸着電極等が露出することの無いように、吸着電極及びRF電極のそれぞれには、上面視で貫通穴と重なる部分に円形の開口が形成される。当該開口は、貫通穴と同心であり且つ貫通穴を包含するように形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-119654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基板の処理中においては、吸着電極は高電位となる一方で、RF電極は所定の低い電位(例えば、誘電体基板を支持するベースプレートと同じ接地電位)に保たれる。このとき、貫通穴においては、吸着電極の開口の縁から、RF電極の開口の縁に向かって強い電界が生じる。このような電界の方向は貫通穴の伸びる方向と同じであるから、貫通穴を通じた経路で絶縁破壊が起こってしまう可能性がある。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、貫通穴を通じた絶縁破壊の発生を抑制することのできる静電チャック、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る静電チャックは、被吸着物が載置される載置面を有し、当該載置面に対し垂直に貫通穴が形成された誘電体基板と、誘電体基板の内部に埋め込まれたRF電極と、RF電極よりも載置面側となる位置において、誘電体基板の内部に埋め込まれた吸着電極と、を備える。載置面に対し垂直な方向から見た場合において、吸着電極には、貫通穴と同心であり且つ貫通穴を包含する円形の第1開口が形成されており、RF電極には、貫通穴と同心であり且つ貫通穴を包含する円形の第2開口が形成されている。この静電チャックでは、第2開口の半径が、第1開口の半径よりも大きい。
【0009】
このような構成の静電チャックでは、RF電極に形成された第2開口の縁が、吸着電極に形成された第1開口の縁に比べて、貫通穴から遠い位置にある。貫通穴においては、第1開口の縁から第2開口の縁に向かう電界のうち、貫通穴の伸びる方向に沿った成分が小さくなるので、貫通穴を通じて絶縁破壊が生じる可能性を従来よりも低く抑えることができる。
【0010】
また、本発明に係る静電チャックでは、第2開口の半径と第1開口の半径との差が2.7mm以下であることも好ましい。第2開口の半径を大きくするほど、第2開口の縁は貫通穴から遠ざかるので、貫通穴を通じた絶縁破壊の生じる可能性は低くなる。ただし、第2開口の半径を大きくし過ぎると、高電位となっている吸着電極の周りの電界が、第2開口を通じて他の部分にも影響を与えてしまい、当該部分で絶縁破壊を生じさせてしまう可能性がある。本発明者らが実験等により確認したところによれば、第2開口の半径と第1開口の半径との差を2.7mm以下とすれば、このような絶縁破壊の発生を防止できるという知見が得られている。
(【0011】以降は省略されています)

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