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公開番号2024150227
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063541
出願日2023-04-10
発明の名称直動案内装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 29/06 20060101AFI20241016BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転動体の詰まりの発生を抑制し、安定した動作が可能な直動案内装置を提供する。
【解決手段】スライダは、スライダの軌道溝7とこれに略平行な転動体の戻し通路21とが形成されたスライダ本体と、転動通路22と戻し通路21とを連通する方向転換路25が形成されるとともにスライダ本体の長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップ5と、を備える。方向転換路25を構成するエンドキャップ5の湾曲面は、転動通路22に接続する方向転換路25の第1接続部分41に形成され、無限循環通路の中心を通る断面において直線状の第1直線部51と、戻し通路21に接続する方向転換路25の第2接続部分42に形成され、無限循環通路の中心を通る断面において直線状の第2直線部52と、を有する。第1直線部51のスライダの移動方向とのなす角度と、第2直線部52のスライダ2の移動方向とのなす角度が等しい。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、
前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道溝をそれぞれ有し、
前記両軌道溝は前記案内レールの長手方向に延び、
前記転動体は前記転動通路に配置され、
前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、
前記スライダは、前記スライダの軌道溝とこれに略平行な前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、
前記転動通路、前記戻し通路、及び前記方向転換路は、前記転動体を循環させる無限循環通路を形成し、
前記方向転換路を構成する前記エンドキャップの湾曲面は、
前記転動通路に接続する前記方向転換路の第1接続部分に形成され、前記無限循環通路の中心を通る断面において直線状の第1直線部と、
前記戻し通路に接続する前記方向転換路の第2接続部分に形成され、前記無限循環通路の中心を通る断面において直線状の第2直線部と、を有し、
前記第1直線部の前記スライダの移動方向とのなす角度と、前記第2直線部の前記スライダの移動方向とのなす角度が等しい、
直動案内装置。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記角度が30度以下である、
請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項3】
前記角度がαであり、前記転動体の直径がD

であり、前記第1直線部または前記第2直線部の長さがLである場合に、L<D

/(2×sinα)が成立する、
請求項1または2に記載の直動案内装置。
【請求項4】
前記方向転換路を構成する前記エンドキャップの湾曲面は、2つの円弧部と、各円弧部を連結する第3直線部と、をさらに備える、
請求項1または2に記載の直動案内装置。
【請求項5】
前記方向転換路を構成する前記エンドキャップの湾曲面は、第1の曲率半径を有する2つの第1の円弧部と、各第1の円弧部を連結し、前記第1の曲率半径より大きい第2の曲率半径を有する第2の円弧部と、をさらに備える、
請求項1または2に記載の直動案内装置。
【請求項6】
前記スライダ本体に対し前記エンドキャップを位置決めするための位置決め構造が設けられている、請求項1または2に記載の直動案内装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、直動案内装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の直動案内装置としては、例えば下記のようなものがある。直線状に延びる断面形状略矩形の案内レールの上に、スライダが案内レールの長手方向に移動可能に組み付けられている。スライダは凹部を有して断面形状略U字状をなしており、その凹部内に案内レールの上部を収容するようにして案内レールに組み付けられている。案内レールの両側面には、前記長手方向に延びる断面円弧状の凹溝からなる軌道面が形成されており、案内レールの側面に対向するスライダの内側面(凹部の内面)には、案内レールの軌道面に対向する断面円弧状の凹溝からなる軌道面が形成されている。
【0003】
そして、案内レールの軌道面とスライダの軌道面との間に転動体であるボールが転動するための転動通路が形成されていて、この転動通路は前記長手方向に延びている。この転動通路内には複数のボールが転動自在に装填されていて、これら複数のボールの転動通路内での転動を介して、スライダが案内レールに案内されつつ前記長手方向に移動可能となっている。
【0004】
また、スライダは、スライダ本体と、スライダ本体の両端部(前記長手方向の両端部であり、スライダの移動方向の両端部とも言える)に着脱可能に取り付けられたエンドキャップと、で構成されており、スライダの軌道面はスライダ本体の内側面に形成されている。さらに、スライダは、スライダ本体の内部に、転動通路と平行をなして前記長手方向に貫通する直線孔からなる戻し通路を備えている。
【0005】
一方、エンドキャップの裏面(スライダ本体との当接面)には、円弧状に湾曲する方向転換路が形成されている。詳述すると、スライダ本体との当接面には方向転換路用凹部が形成されており、この方向転換路用凹部に半円柱状のリターンガイドが嵌合されている。リターンガイドの外径面には、ボールの案内面となる断面円弧状の凹溝が半円周状に形成され、このリターンガイドの案内面と方向転換路用凹部の内面とで方向転換路が形成されている。
【0006】
このエンドキャップをスライダ本体に取り付けると、方向転換路によって転動通路と戻し通路とが連通される。これら、転動通路、戻し通路と両端の方向転換路とで、ボールを転動通路の終点から始点へ搬送して循環させる無限循環通路が構成される。
【0007】
案内レールに組みつけられたスライダが案内レールに沿って前記長手方向に移動すると、転動通路内に装填されているボールは、転動通路内を転動しつつ案内レールに対してスライダと逆方向に移動する。そして、ボールが転動通路の終点に達すると、すくい上げ部に衝突することによって転動通路からすくい上げられ方向転換路へ送られる。方向転換路に入ったボールはUターンして戻し通路に導入され、戻し通路を通って反対側の方向転換路に至る。ここで再びUターンして転動通路の始点に戻り、このような循環経路内の循環を無限に繰り返す。
【0008】
スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径よりも小さい場合は、ボールがすくい上げられる際にスライダ本体の前記長手方向の端部と干渉し、ボールを方向転換路へ送ることが困難となる。そのため、スライダの軌道面の前記長手方向の端部に形成された円弧状に連続する角部を面取りして、傾斜面を設け、スライダの軌道面の前記長手方向の端部とすくい上げ部との間の最短距離が、ボールの直径以上となるようにし、ボールとスライダ本体の前記長手方向の端部との干渉を防いでいる。
【0009】
上記のような技術として、リターンガイドの案内面とスライダの軌道面の前記長手方向の端部とを滑らかに接続するために面取りを施し、ボールの循環に伴う騒音と振動を抑制する技術がある。この面取りは、ボールの循環の阻害を回避できるようなものであればいいので、通常の用途であれば、リターンガイドの案内面とスライダの軌道面の前記長手方向の端部とを必要以上に滑らかに接続しなくても差し支えない。
【0010】
特許文献1は、取扱い性及び組立性に優れ、製造コストが低く、作動性及び静粛性が優れる直動案内装置を開示している。直動案内装置は、案内レールに組み付けられていない状態のスライダから転動体が脱落することを防止する保持器を備える。樹脂材料製のエンドキャップに形成された方向転換路の戻し通路側部分の外方側内面は、戻し通路と転動通路側部分との間で円弧状に湾曲する湾曲面であり、転動通路側部分の外方側内面は、湾曲面とタング部とを接続し転動通路に対して角度をなして傾斜する平面(直線部)である。湾曲面の曲率中心は、戻し通路と転動通路との幅方向中間位置よりも転動通路側に位置している。タング部の先端と湾曲面の曲率中心とを結んだ直線と、スライダ本体の端面とがなす角度よりも、直線部の角度の方が小さくなるように設定されている。
(【0011】以降は省略されています)

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