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公開番号2024140425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051558
出願日2023-03-28
発明の名称データ処理装置およびレーザ加工装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類H01L 21/304 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】測定範囲が大きくてもデータ中の特徴量の分布を良好に取得することを可能とする技術、および、低コストで高品質なレーザ加工が可能なレーザ加工装置を提供すること。
【解決手段】特徴量が二次元配列したデータを処理するデータ処理装置(74)は、特徴量を二次元座標系に割り付けた第一マップを生成し、データの二次元配列全体の外形形状および二次元座標系における位置に関するパラメータを有し、データが二次元座標系に正確に配置されていると仮定した場合に想定される特徴量の二次元分布を示す第二マップを生成し、第一マップと第二マップとの差が大きい程値が大きくなる評価関数を計算し、評価関数が小さくなるように第二マップにおけるパラメータを更新する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
特徴量が二次元配列したデータを処理する、データ処理装置(74)であって、
コンピュータプログラム指令を実行可能なプロセッサ(741)と、
前記プロセッサに接続され、前記コンピュータプログラム指令を記憶したメモリ(742)と、
を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラム指令を読み出して実行することにより、
前記特徴量を二次元座標系に割り付けた第一マップを生成し、
前記データの二次元配列全体の外形形状および前記二次元座標系における位置に関するパラメータを有し、前記データが前記二次元座標系に正確に配置されていると仮定した場合に想定される前記特徴量の二次元分布を示す第二マップを生成し、
前記第一マップと前記第二マップとの差が大きい程値が大きくなる評価関数を計算し、
前記評価関数が小さくなるように前記第二マップにおける前記パラメータを更新する、
データ処理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記外形形状は、円形であり、
前記パラメータは、前記円形の前記二次元座標系における中心位置と半径とを含む、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記特徴量は、半導体ウェハ(1)におけるレーザ光の透過率である、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記透過率の測定中における前記半導体ウェハの状態に基づいて、前記第二マップを補正する、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記状態は、前記透過率を測定するための測定光(LM)が前記半導体ウェハの外縁部に照射されている状態である、
請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記状態は、前記半導体ウェハの外縁部が把持具(711)により把持されている状態である、
請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
半導体インゴット(2)の表面(21)からレーザ光を照射することで、前記表面から半導体ウェハ(1)の厚みに相当する所定深さに剥離層(23)を形成する、レーザ加工装置(4)であって、
前記剥離層にて前記半導体インゴットから剥離することで得られた前記半導体ウェハにおける前記レーザ光の透過率を測定する、透過率測定部(7)と、
前記透過率測定部により測定した前記透過率に基づいて、前記レーザ光の照射条件を設定する、制御部(8)と、
を備え、
前記透過率測定部は、
コンピュータプログラム指令を実行可能なプロセッサ(741)と、
前記プロセッサに接続され、前記コンピュータプログラム指令を記憶したメモリ(742)と、
を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラム指令を読み出して実行することにより、
前記透過率の測定値を二次元座標系に割り付けた第一マップを生成し、
前記半導体ウェハの外形形状および前記二次元座標系における位置に関するパラメータを有し、前記半導体ウェハが前記二次元座標系に正確に配置されていると仮定した場合に想定される前記透過率の二次元分布を示す第二マップを生成し、
前記第一マップと前記第二マップとの差が大きい程値が大きくなる評価関数を計算し、
前記評価関数が小さくなるように前記第二マップにおける前記パラメータを更新する、
レーザ加工装置。
【請求項8】
前記パラメータは、前記半導体ウェハの前記二次元座標系における中心位置と半径とを含む、
請求項7に記載のレーザ加工装置。
【請求項9】
前記透過率の測定中における前記半導体ウェハの状態に基づいて、前記第二マップを補正する、
請求項7に記載のレーザ加工装置。
【請求項10】
前記状態は、前記透過率を測定するための測定光(LM)が前記半導体ウェハの外縁部に照射されている状態である、
請求項9に記載のレーザ加工装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特徴量が二次元配列したデータを処理するデータ処理装置、および、半導体インゴットの表面からレーザ光を照射するレーザ加工装置に関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体のインゴットまたはウェハにレーザ光を照射するレーザ加工技術が種々知られている。例えば、特許文献1には、単結晶SiCに対して透過性を有する波長のレーザ光の集光点をSiCインゴットの内部に位置づけてSiCインゴットにレーザ光を照射して切断予定面に剥離層を形成し、剥離層が形成された切断予定面に沿ってSiCインゴットからウェハを剥離する技術が記載されている。
【0003】
ところで、SiCインゴットの内部には、ファセット領域と称される、結晶構造が異なる領域が存在する場合がある。ファセット領域は、非ファセット領域に比べて、屈折率が高いとともにエネルギの吸収率が高い。このため、レーザ光の照射によってSiCインゴットの内部に形成される剥離層の位置および出来具合が不均一となり、ファセット領域と非ファセット領域との間でウェハに段差が生じてしまうという問題がある。また、SiCインゴットから生成したウェハを研削して所望の厚みに仕上げるために、ファセット領域と非ファセット領域との間の段差を見込んで、生成すべきウェハを厚く剥離しなければならず、充分な効率化を図ることができないという問題がある。
【0004】
そこで、特許文献1に記載のレーザ加工装置は、SiCインゴットの上面からファセット領域を検出して、ファセット領域と非ファセット領域との座標を設定する。具体的には、かかるレーザ加工装置は、ファセット領域検出手段を備えている。ファセット領域検出手段は、保持テーブルに保持されたSiCインゴットを上面から撮像する撮像手段を有し、撮像手段が撮像したSiCインゴットの画像に二値化処理等の画像処理を施して、ファセット領域と非ファセット領域との判別を行う。そして、かかるレーザ加工装置は、SiCに対して透過性を有する波長のレーザ光の集光点を生成すべきウェハの厚みに相当する深さに位置づけてレーザ光を照射しながら加工送りして帯状の剥離層を形成する。このとき、ファセット領域にレーザ光線を照射する際のレーザ光線のエネルギを上昇させるとともに集光器の位置を上昇させる。これにより、ファセット領域と非ファセット領域との間に段差のないウェハを生成することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-47619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のレーザ加工装置においては、ファセット領域の検出のために撮像手段を用いており、露光が必要になるなど装置コストが上昇する。また、かかるレーザ加工装置においては、ファセット領域と非ファセット領域との判別のみを行っている。しかしながら、レーザ光の屈折率や透過率やエネルギ吸収率等の位置によるバラツキは、ファセット領域と非ファセット領域との差には限られず、ファセット領域内あるいは非ファセット領域内においても生じ得る。
【0007】
このように、この種のレーザ加工技術において、加工対象物である半導体インゴットや半導体ウェハには、面内方向について、レーザ光の透過率等に分布が生じることがある。「面内方向」とは、加工対象物である半導体インゴットや半導体ウェハにおけるレーザ光照射面に沿った方向である。すなわち、加工対象物が半導体インゴットである場合は、「面内方向」は、半導体インゴットの高さ方向と直交する方向となる。一方、加工対象物が半導体ウェハである場合は、「面内方向」は、半導体ウェハの厚さ方向と直交する方向となる。
【0008】
したがって、加工対象物における透過率等の特徴量の面内方向分布を測定し、この測定結果をフィードバックした照射条件で次のレーザ光の照射を行うことで、より高品質なレーザ加工が可能となる。ところで、測定結果データは、通常、そのまま次のレーザ加工に供されるのではなく、何らかのデータ処理が施される。かかるデータ処理は、処理対象である測定結果データが二次元座標の各々に特徴量を割り付けた構造、すなわち、画像データに類する構造であるため、画像処理と同様の処理となる。しかしながら、半導体インゴット等の加工対象物の全面について測定を行った場合、測定範囲が大きくなり、測定結果データも非常に大きなデータとなる。このため、測定結果データに対して従来公知の画像処理手法を適用することで加工対象物の全体における特徴量の面内方向分布を取得することは困難であった。
【0009】
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、例えば、測定範囲が大きくてもデータ中の特徴量の分布を良好に取得することを可能とする技術、および、低コストで高品質なレーザ加工が可能なレーザ加工装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載のデータ処理装置(74)は、特徴量が二次元配列したデータを処理するものであって、
コンピュータプログラム指令を実行可能なプロセッサ(741)と、
前記プロセッサに接続され、前記コンピュータプログラム指令を記憶したメモリ(742)と、
を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラム指令を読み出して実行することにより、
前記特徴量を二次元座標系に割り付けた第一マップを生成し、
前記データの二次元配列全体の外形形状および前記二次元座標系における位置に関するパラメータを有し、前記データが前記二次元座標系に正確に配置されていると仮定した場合に想定される前記特徴量の二次元分布を示す第二マップを生成し、
前記第一マップと前記第二マップとの差が大きい程値が大きくなる評価関数を計算し、
前記評価関数が小さくなるように前記第二マップにおける前記パラメータを更新する。
請求項7に記載のレーザ加工装置(4)は、半導体インゴット(2)の表面(21)からレーザ光を照射することで、前記表面から半導体ウェハ(1)の厚みに相当する所定深さに剥離層(23)を形成するものであって、
前記剥離層にて前記半導体インゴットから剥離することで得られた前記半導体ウェハにおける前記レーザ光の透過率を測定する、透過率測定部(7)と、
前記透過率測定部により測定した前記透過率に基づいて、前記レーザ光の照射条件を設定する、制御部(8)と、
を備え、
前記透過率測定部は、
コンピュータプログラム指令を実行可能なプロセッサ(741)と、
前記プロセッサに接続され、前記コンピュータプログラム指令を記憶したメモリ(742)と、
を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラム指令を読み出して実行することにより、
前記透過率の測定値を二次元座標系に割り付けた第一マップを生成し、
前記半導体ウェハの外形形状および前記二次元座標系における位置に関するパラメータを有し、前記半導体ウェハが前記二次元座標系に正確に配置されていると仮定した場合に想定される前記透過率の二次元分布を示す第二マップを生成し、
前記第一マップと前記第二マップとの差が大きい程値が大きくなる評価関数を計算し、
前記評価関数が小さくなるように前記第二マップにおける前記パラメータを更新する。
(【0011】以降は省略されています)

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