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公開番号
2024127038
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035875
出願日
2023-03-08
発明の名称
システム
出願人
国立大学法人東京工業大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
8/10 20160101AFI20240912BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】燃料電池デバイスとしてだけでなく、水素貯蔵デバイス等としても、実用的に適用することができる、新規なシステムを提供すること。
【解決手段】水素電極、金属電極、および固体ヒドリドイオン伝導体を含んでなり、
前記固体ヒドリドイオン伝導体は、前記水素電極と前記金属電極との間に位置し、
前記水素電極と前記金属電極は、前記固体ヒドリドイオン伝導体を介しヒドリドイオンを交換する構造を有し、
前記水素電極は、分子状水素(H
2
)を放出または吸収する、システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水素電極、金属電極、および固体ヒドリドイオン伝導体を含んでなり、
前記固体ヒドリドイオン伝導体は、前記水素電極と前記金属電極との間に位置し、
前記水素電極と前記金属電極は、前記固体ヒドリドイオン伝導体を介しヒドリドイオンを交換する構造を有し、
前記水素電極は、分子状水素(H
2
)を放出または吸収する、システム。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
充電することによって、前記金属電極から前記固体ヒドリドイオン伝導体を介し前記水素電極にヒドリドイオンが移動し、前記分子状水素(H
2
)を放出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分子状水素(H
2
)を吸収し、前記水素電極から前記固体ヒドリドイオン伝導体を介し前記金属電極にヒドリドイオンが移動することによって、放電する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記分子状水素(H
2
)が吸収もしくは放出される前記水素電極と前記金属電極の間に生じる電気的信号を感知する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記水素電極で前記分子状水素(H
2
)を吸収し、前記金属電電極に前記ヒドリドイオンを吸蔵し、電気的信号の入力により前記金属電極に吸蔵された前記ヒドリドイオンを、前記水素電極から前記分子状水素(H
2
)として放出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
分子状水素(H
2
)を貯蔵する請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記固体ヒドリドイオン伝導体は、下記条件1及び条件2を満たす金属水素化合物である、請求項1に記載のシステム。
条件1:組成式が下記式(1)、式(2)または式(3)で表される金属水素化物。
組成式 M
1
x
M
2
(1-x)
H
x+1
・・・(1)
ここで、M
1
は第2族元素から選ばれる2種以上の金属元素であり、M
2
は第1族元素から選ばれる1種または2種以上の金属元素であり、0<x<1である。
組成式 M
1a’
x’
M
1b’
(1-x’)
H
2
・・・(2)
ここで、M
1a’
及びM
1b’
はそれぞれカルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムから選ばれる1種であり、M
1a’
とM
1b’
とは異なり、0<x’<1である。
または
組成式 Ba
y
M
2
(1-y)
H
(y+1)
・・・(3)
ここで、M
2
は、式(1)におけるM
2
と同義であり、0<y<1である。
条件2:前記M
1
及び前記M
2
で表される金属原子、M
1a’
及びM
1b’
で表される金属原子またはBa及びM
2
により形成された結晶構造が空間群Pnmaを有する塩化鉛型結晶構造または空間群Im-3mの少なくとも一つを有する逆α-ヨウ化銀型結晶構造を有する。
【請求項8】
前記M
1
は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムからなる群から選ばれる2種以上の金属元素である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記M
1
が2種の金属元素がM
1a
及びM
1b
からなり、前記組成式での原子数比(M
1a
/M
1b
)が1/9以上、9/1以下である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記M
2
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムからなる群から選ばれる1種である、請求項7に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素電極、金属電極、および固体ヒドリドイオン伝導体を含んでなる、システム、特に水素電極は、分子状水素(H2)を放出または吸収する、システム、に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
次世代のクリーンエネルギー社会実現、環境問題解決のキーとして、燃料電池をはじめとする、水素エネルギーデバイスが、注目を集めている。それらの水素エネルギーデバイス、特に燃料電池の固体電解質として、固体内を水素が拡散するイオン伝導体が利用されている。一般的には、そのような固体電解質またはイオン伝導体において、正電荷のプロトン(H
+
)が電荷輸送を担うことが知られている。
【0003】
実用化されている燃料電池、例えばリン酸型燃料電池では、プロトン(H
+
)伝導体が利用されている。そのため、プロトン(H
+
)伝導体を利用して、電気化学的に水素吸蔵合金に水素を貯蔵することも考えられる。しかしながら、実際に、プロトン(H
+
)伝導体を水素吸蔵に用いる場合には、多くの課題がある。典型的な、プロトン駆動型水素貯蔵では、電解質はアルカリ性水溶液であり、溶解したプロトンが水素貯蔵材料に出入りする。そのような、電気化学的な水素貯蔵は、ニッケル水素電池の電極反応でも用いられる。しかし、高水素貯蔵容量材料(例えばMgH
2
)に用いた場合、反応速度が遅い、および、水素貯蔵量が不可逆的であるなどの欠点がある。
【0004】
一方で、近年、固体電解質またはイオン伝導体において、H
+
ではなく、H
-
も可動イオンになることが明らかとなり、水素の新たな電荷担体として注目を集めている。
【0005】
H
-
は、ヒドリドイオンと呼ばれ、水素原子が電子を一つ受け取り、アニオンとなった状態のものであり、イオンヘリウムと同じ電子配置をとり1s軌道内を2つの電子が占有している。そして、H
-
は、一価、適度なイオン半径、大きな分極率といった高速イオン伝導に適した特徴をもつだけでなく、卑な酸化還元電位(-2.25 V vs.SHE)に基づく強力な還元力を有している。このため、H
-
のイオン伝導現象を電気化学デバイスに応用することができれば、蓄電においては高エネルギー密度化が、発電や物質変換においては高い反応性をもたらすことが期待でき、応用の観点からH
-
は魅力的な電荷担体といえる。
【0006】
非特許文献1は、プロトン(H
+
)ではなくヒドリドイオン(H
-
)による電気化学的水素貯蔵を提案しており、具体的には、溶存したヒドリドイオン(H
-
)を含むイオン液体電解質を用いて、ヒドリドイオン(H
-
)を金属に挿入することを試みている。
【0007】
しかし、非特許文献1の提案する手法は、厳しい動作温度、すなわち、300℃以上であることが必要であり、その後実用化には至っていない。(非特許文献2参照)
【0008】
また、ヒドリドイオン伝導体の物質開発は発展途上の段階にあり、H
-
を活用した新たな電気化学デバイスの実用化のためにはH
-
伝導体の高性能化も望まれる。これまでに公知となったヒドリド伝導体として、例えば、Sr
1-x
Na
x
H
2-x
及びCa
1-x
Na
x
H
2-x
(非特許文献3)、BaH
2
(非特許文献4)、Ba
1.75
LiH
2.7
O
0.9
(非特許文献5)、La
2-y
Sr
y
LiH
1+y
O
3-y
(x=0,y=0、1及び2)並びにLa
2-x
Sr
x
LiH
1-x
O
3
(y=0、0≦x≦0.2)及びLa
1-x
Sr
1+x
LiH
2-x
O
2
(y=1、0≦x≦0.4)(非特許文献6)が挙げられる。
非特許文献3には、Sr
1-x
Na
x
H
2-x
に比較し、伝導性が優れるSr
1-x
Na
x
H
2-x
でさえも、230℃付近で、バルクの伝導率8×10
-5
S/cm程度である点が記載されている。非特許文献5には、Ba
1.75
LiH
2.7
O
0.9
が300℃以上で急激にヒドリド導電性が向上するものの、230℃付近以下の温度では10
-6
Scm
-1
以下である点が記載されている。非特許文献6には、固体電解質が、電池として実用的なイオン伝導性(ヒドリドイオン伝導性)を得るために、比較的高温(300℃以上)にすることが必要であった点が記載されている。さらに、エネルギーデバイスとしては、高いイオン伝導性に加えて、広い電位窓を持ち、実用的な充放電可能である物質が望まれる。
【0009】
本発明者らは、先に、ペロブスカイト型水素化物に着目し、AELiH
3
ヒドリドイオン伝導体(ここで、AEはアルカリ土類金属)のヒドリドイオン伝導性について評価した。さらに、ヒドリドイオン伝導性を向上するために、ペロブスカイトのAサイトを異種金属イオンであるNa
+
で置換することにより、ヒドリドイオン空孔導入すること、及び、Sr
0.925
Na
0.075
LiH
2.925
(空間群Pm-3m)は、室温において、5.0×10
-6
Scm
-1
のヒドリドイオン伝導性を有することを報告した。(非特許文献7)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
Luedecke, C. M., Deublein, G. & Huggins, R. A. Electrochemical investigation of hydrogen storage in metal-hydrides. J. Electrochem. Soc. 132, 52-56 (1985)
Liaw, B. Y., Deublein, G. & Huggins, R. A. Investigation of thermodynamic properties of the Ti-H system using molten-salt electrolytes containing hydride ions. J. Alloys Compd. 189, 175-186 (1992)
Maarten C. Verbraeken, et al., Journal of Materials Chemistry, 19,2766-2770 (2009)
Maarten C. Verbraeken, et al., Nature Materials, 14, 95-100 (2015)
Fumitaka Takeiri, et al., Nature Materials, 21, 325-330 (2022)
Genki Kobayashi, et al., Science, 351, 1314-1317 (2016)
T. Hirose, et al., ACS Applied Energy Materials, 5, 2968-2974 (2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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