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公開番号
2024121668
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-06
出願番号
2023028888
出願日
2023-02-27
発明の名称
面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法
出願人
株式会社リコー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01S
5/183 20060101AFI20240830BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】裾引きを低減した光パルスを得ることができる面発光レーザ、レーザ装置、検出装置及び面発光レーザの駆動方法を提供する。
【解決手段】面発光レーザは、活性層と、前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入可能な電極対と、を有し、光パルスのピーク値の1/e
2
となる時間幅を光パルス幅として、射出される前記光パルスの光パルス幅は、前記電源装置により電流が注入される期間である電流注入期間よりも小さく、かつ110ps以下であり、光の射出方向に垂直な面内に、第1領域と、該第1領域よりも屈折率が低く、該第1領域を取り囲む第2領域を有し、前記第1領域の面積をXμm
2
とし、連続波発振されたレーザ光の出力が0.3mWである場合の前記レーザ光の発散角をY°とする場合、前記第1領域の面積Xと、前記レーザ光の前記発散角Yとが、所定の条件を満たすことを特徴とする。
【選択図】図17
特許請求の範囲
【請求項1】
活性層と、
前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、
電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入可能な電極対と、
を有し、
光パルスのピーク値の1/e
2
となる時間幅を光パルス幅として、射出される前記光パルスの光パルス幅は、前記電源装置により電流が注入される期間である電流注入期間よりも小さく、かつ110ps以下であり、
光の射出方向に垂直な面内に、第1領域と、該第1領域よりも屈折率が低く、該第1領域を取り囲む第2領域を有し、
前記第1領域の面積をXμm
2
とし、連続波発振されたレーザ光の出力が0.3mWである場合の前記レーザ光の発散角をY°とする場合、式(1)~式(4)を満たすことを特徴とする面発光レーザ。
Y≧-0.093X+6.5 ・・・ 式(1)
Y≦-0.093X+10.8 ・・・ 式(2)
Y≦X ・・・ 式(3)
Y≧X-48 ・・・ 式(4)
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
活性層と、
前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、
電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入可能な電極対と、
を有し、
前記電源装置により電流が注入される期間を電流注入期間、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間を電流減少期間として、前記電流注入期間にレーザ発振せず、前記電流減少期間にレーザ発振する面発光レーザにおいて、
光の射出方向に垂直な面内に、第1領域と、該第1領域よりも屈折率が低く、該第1領域を取り囲む第2領域を有し、
前記第1領域の面積をXμm
2
とし、連続波発振されたレーザ光の出力が0.3mWである場合の前記レーザ光の発散角をY°とする場合、式(1)~式(4)を満たすことを特徴とする面発光レーザ。
Y≧-0.093X+6.5 ・・・ 式(1)
Y≦-0.093X+10.8 ・・・ 式(2)
Y≦X ・・・ 式(3)
Y≧X-48 ・・・ 式(4)
【請求項3】
前記第1領域の面積をXμm
2
とし、連続波発振された前記レーザ光の出力が0.3mWである場合の前記レーザ光の発散角をY°とする場合、式(5)~式(8)を満たすことを特徴とする、請求項2に記載の面発光レーザ。
Y≧-0.075X+6.9 ・・・ 式(5)
Y≦-0.075X+9.1 ・・・ 式(6)
X≧12.5 ・・・ 式(7)
X≦50.5 ・・・ 式(8)
【請求項4】
前記第2領域は酸化狭窄により形成されており、
前記第1領域の厚さは40nm以下であり、
前記第2領域と前記第1領域との境界の先端部から3μmの位置における前記第2領域の厚さは、前記第1領域の厚さの2倍以下である、請求項1又は2の面発光レーザ。
【請求項5】
前記電流注入期間よりも時間幅の短い光パルスを出力する、請求項2又は3に記載の面発光レーザ。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の面発光レーザと、
前記電極対に接続され、前記面発光レーザに電流を注入する電源装置と、を備えるレーザ装置。
【請求項7】
前記電流注入期間と、前記電流注入期間の後であって前記活性層に注入される電流値が前記電流注入期間における電流値よりも低下する期間である電流減少期間と、は複数回繰り返され、
前記電流減少期間に対する前記電流注入期間の比率は0.5%以下である、請求項6に記載のレーザ装置。
【請求項8】
請求項6に記載のレーザ装置と、
前記面発光レーザから発せられ対象物で反射された光を検出する検出部と、
を備える検出装置。
【請求項9】
前記検出部からの信号に基づき前記対象物との距離を算出する、請求項8に記載の検出装置。
【請求項10】
請求項9に記載の検出装置を備える移動体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
人間の目に対するレーザの安全基準はアイセーフのクラスにより分類され、IEC.60825-1Ed.3(準ずる国内規格JIS C 6802)により規定されている。距離測定装置を様々な環境で使用するためには、安全対策や警告が不要となるクラス1の基準を満たすことが望ましい。クラス1の基準の一つとして平均パワーの上限が規定されている。パルス光の場合は、ピーク出力、パルス幅、デューティ比から平均パワーに換算して規格値と比較する。光パルスのパルス幅が短いほど許容されるピーク出力が高くなるため、高ピーク出力でパルス幅が短いレーザ光源は、アイセーフを満たしつつ、TOF(Time Of Flight)センサにおいて高精度化と長距離化の両立のために有用である。
【0003】
1ns以下の短パルス化を実現する手段として、ゲインスイッチング、Qスイッチング、モードロックなどがある。ゲインスイッチングは、緩和振動現象を利用して100ps以下のパルス幅を実現する手段である。パルス電流の制御だけで実現できるため、Qスイッチングやモードロックに比べて構成が簡易である。
【0004】
しかし、ゲインスイッチングでは、緩和振動現象を利用するため先頭のパルス以後に複数のパルス列が出力されやすい。あるいは緩和振動がおさまった後に広いパルス幅のテール光(裾引き)が出力されやすい。これらの現象は応用する上で望ましくない。例えば、単一光子アバランシェダイオード(Single Photon Avalanche Diode:SPAD)を用いてガイガーモードで検出する場合、最も高いピーク出力だけがセンシング対象となり、対象とするパルス以外にパルスが複数あるとノイズとなり、またテール光は不要なエネルギーであるためアイセーフの観点で不利になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
裾引きを低減した光パルスを発生することのできる面発光レーザには検討の余地がある。
【0006】
本発明は、裾引きを低減した光パルスを得ることができる面発光レーザ、レーザ装置、検出装置、移動体及び面発光レーザの駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の技術の一態様によれば、面発光レーザは、活性層と、前記活性層を挟んで対向する複数の反射鏡と、電源装置に接続され、前記活性層に電流を注入可能な電極対と、を有し、光パルスのピーク値の1/e
2
となる時間幅を光パルス幅として、射出される前記光パルスの光パルス幅は、前記電源装置により電流が注入される期間である電流注入期間よりも小さく、かつ110ps以下であり、光の射出方向に垂直な面内に、第1領域と、該第1領域よりも屈折率が低く、該第1領域を取り囲む第2領域を有し、前記第1領域の面積をXμm
2
とし、連続波発振されたレーザ光の出力が0.3mWである場合の前記レーザ光の発散角をY°とする場合、式(1)~式(4)を満たすことを特徴とする面発光レーザ。
Y≧-0.093X+6.5 ・・・ 式(1)
Y≦-0.093X+10.8 ・・・ 式(2)
Y≦X ・・・ 式(3)
Y≧X-48 ・・・ 式(4)
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、裾引きを低減した光パルスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る面発光レーザを示す断面図である。
第1実施形態における酸化狭窄層及びその近傍を示す断面図である。
参考例における酸化狭窄層及びその近傍を示す断面図である。
実測に用いた回路を示す等価回路図である。
参考例についての実測結果を示す図である。
第1実施形態についての実測結果を示す図である。
構造による電界強度及び透過屈折率の分布の相違を示す図である。
時間変化に伴う電界強度及び透過屈折率の分布の変化を示す図である。
参考例におけるキャリア密度及びしきい値キャリア密度についてのシミュレーション結果を示す図である。
参考例における光出力についてのシミュレーション結果を示す図である。
第1実施形態についてのシミュレーションで用いた関数の例を示す図である。
第1実施形態における光出力についてのシミュレーション結果を示す図である。
第1実施形態におけるキャリア密度、しきい値キャリア密度、光子密度及び横方向の光閉じ込め係数のシミュレーション結果を示す図である。
図13中の一部を拡大して示す図である。
光パルスの実測結果及びシミュレーション結果の例を示す図である。
レーザ光の発散角の測定に用いた光学系の概略を示す模式図である。
レーザ光の発散角と非酸化領域の面積との関係において、様々な形態の光パルス光が得られた範囲を示す図である。
レーザ光の発散角と非酸化領域の面積との関係において、単一の光パルスが得られた範囲を示す図である。
光パルスの態様のバリエーションを示す図である。
シミュレーションに用いた第1モデルを示す図である。
基本モードの電界強度分布の断面プロファイルを示す図である。
光閉じ込め係数と酸化狭窄層の厚さ及び非酸化領域の直径との関係の計算結果を示す図である。
第1モデルについての酸化狭窄層の厚さと光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
シミュレーションに用いた第2モデルを示す図である。
シミュレーションに用いた第3モデルを示す図である。
第2モデル及び第3モデルについての屈折率の低下量と光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
シミュレーションに用いた第4モデルを示す図である。
第4モデルについての境界から外側に3μm離れた位置における酸化領域の厚さと光閉じ込め係数との関係の計算結果を示す図である。
電流狭窄面積とピーク光出力との関係を示す図である。
第2実施形態に係るレーザ装置を示す図である。
デューティ比と光パルスのピーク出力との関係を示す図である。
第3実施形態に係る距離測定装置を示す図である。
第4実施形態に係る移動体を示す図である。
第4実施形態に係る移動体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
(【0011】以降は省略されています)
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