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公開番号2024111998
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-20
出願番号2023016796
出願日2023-02-07
発明の名称ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法
出願人大日精化工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C11D 1/66 20060101AFI20240813BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】ラミネート強度の高いラミネートフィルムを簡易かつ比較的温和な条件で処理した場合であっても、ラミネートフィルムからインキ層を容易に脱離させて基材フィルムを回収することが可能な、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法を提供する。
【解決手段】インキ層を含むラミネートフィルムに脱離液を接触させてインキ層を脱離させる工程を有する、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法である。ラミネートフィルムが、基材フィルム、インキ層、接着層、及びシーラントフィルムがこの順に配置された積層構造を含み、脱離液が、ノニオン性界面活性剤、アルコール系溶剤、及び水を含有し、インキ層が、バインダーを含有するインキ組成物で形成された層であるとともに、バインダーが、ポリウレタン樹脂を含み、接着層が、一液型の水性接着剤で形成された層である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
インキ層を含むラミネートフィルムに脱離液を接触させて前記インキ層を脱離させる工程を有する、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法であって、
前記ラミネートフィルムが、基材フィルム、前記インキ層、接着層、及びシーラントフィルムがこの順に配置された積層構造を含み、
前記脱離液が、ノニオン性界面活性剤、アルコール系溶剤、及び水を含有し、
前記インキ層が、バインダーを含有するインキ組成物で形成された層であるとともに、前記バインダーが、ポリウレタン樹脂を含み、
前記接着層が、一液型の水性接着剤で形成された層である、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記ノニオン性界面活性剤が、ラウリルグリコシド及びアルコールエトキシ化物である請求項1に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【請求項3】
前記脱離液中、前記ノニオン性界面活性剤の含有量が0.1~15質量%であり、前記アルコール系溶剤の含有量が40~99質量%である請求項1に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【請求項4】
前記脱離液中、前記ノニオン性界面活性剤の含有量が0.1~15質量%であり、前記アルコール系溶剤の含有量が40~99質量%である請求項2に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【請求項5】
前記水性接着剤が、ポリエチレンイミン系接着剤及びポリブタジエン系接着剤からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1~4のいずれか一項に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【請求項6】
前記バインダーが、アクリル樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、塩素化ポリプロピレン、及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体からなる群より選択される少なくとも一種の樹脂をさらに含む請求項1~4のいずれか一項に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【請求項7】
前記基材フィルムが、PETフィルムであり、
前記シーラントフィルムが、ポリエチレンフィルムである請求項1~4のいずれか一項に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への対応等の観点から、ラミネートフィルムをはじめとするフィルム状の印刷物から印刷層を除去してプラスチックフィルムを回収してリサイクルする方法が種々提案されている。
【0003】
例えば、プラスチック製の基材及び印刷インキで形成した皮膜を含む積層体を、温水又は水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で処理し、皮膜を脱離させて基材を回収する方法が提案されている(特許文献1)。また、プラスチック基材、インキ膜、及び接着剤層を含むラミネートフィルムを、界面活性剤を含有する加熱した脱離液で処理し、インキ膜等を除去してプラスチック基材を回収する方法が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/137914号
特許第7004124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1及び2で提案された方法では、熱水や水酸化ナトリウム等の強アルカリの水溶液等の脱離液を用いる必要がある。このため、これらの脱離液の取扱いに細心の注意を払う必要があり、必ずしも汎用性の高い方法であるとはいえなかった。また、これらの脱離液でラミネートフィルム等を処理すると、プラスチック製の基材フィルムが変形したり、透明性が損なわれたりすることがあり、高品位な基材フィルムを回収することが困難な場合があった。さらに、従来の方法でラミネート強度の高いラミネートフィルムを処理しても、接着剤層を十分に除去することが困難な場合があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ラミネート強度の高いラミネートフィルムを簡易かつ比較的温和な条件で処理した場合であっても、ラミネートフィルムからインキ層を容易に脱離させて基材フィルムを回収することが可能な、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明によれば、以下に示すラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法が提供される。
[1]インキ層を含むラミネートフィルムに脱離液を接触させて前記インキ層を脱離させる工程を有する、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法であって、前記ラミネートフィルムが、基材フィルム、前記インキ層、接着層、及びシーラントフィルムがこの順に配置された積層構造を含み、前記脱離液が、ノニオン性界面活性剤、アルコール系溶剤、及び水を含有し、前記インキ層が、バインダーを含有するインキ組成物で形成された層であるとともに、前記バインダーが、ポリウレタン樹脂を含み、前記接着層が、一液型の水性接着剤で形成された層である、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
[2]前記ノニオン性界面活性剤が、ラウリルグリコシド及びアルコールエトキシ化物である前記[1]に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
[3]前記脱離液中、前記ノニオン性界面活性剤の含有量が0.1~15質量%であり、前記アルコール系溶剤の含有量が40~99質量%である前記[1]又は[2]に記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
[4]前記水性接着剤が、ポリエチレンイミン系接着剤及びポリブタジエン系接着剤からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]~[3]のいずれかに記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
[5]前記バインダーが、アクリル樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、塩素化ポリプロピレン、及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体からなる群より選択される少なくとも一種の樹脂をさらに含む前記[1]~[4]のいずれかに記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
[6]前記基材フィルムが、PETフィルムであり、前記シーラントフィルムが、ポリエチレンフィルムである前記[1]~[5]のいずれかに記載のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラミネート強度の高いラミネートフィルムを簡易かつ比較的温和な条件で処理した場合であっても、ラミネートフィルムからインキ層を容易に脱離させて基材フィルムを回収することが可能な、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明のラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法(以下、単に「脱離方法」とも記す)の一実施形態は、インキ層を含むラミネートフィルムに脱離液を接触させてインキ層を脱離させる工程を有する、ラミネートフィルムからインキ層を脱離させる方法である。脱離液を接触させて処理する対象物であるラミネートフィルムは、基材フィルム、インキ層、接着層、及びシーラントフィルムがこの順に配置された積層構造を含む。使用する脱離液は、ノニオン性界面活性剤、アルコール系溶剤、及び水を含有する。ラミネートフィルムの構成層の一つであるインキ層は、バインダーを含有するインキ組成物で形成された層であるとともに、このバインダーは、ポリウレタン樹脂を含む。そして、ラミネートフィルムの構成層の一つである接着層は、一液型の水性接着剤(アンカーコート剤)で形成された層である。以下、本実施形態の脱離方法の詳細について説明する。
【0010】
(脱離工程)
脱離工程では、インキ層を含むラミネートフィルムに脱離液を接触させる。ラミネートフィルムに脱離液を接触させることにより、ラミネートフィルムの構成層の一つであるインキ層を脱離させることができる。ラミネートフィルムに脱離液を接触させる方法としては、ラミネートフィルムを脱離液に含浸させる方法;ラミネートフィルムに脱離液を吹き付ける方法;等を挙げることができる。なかでも、より簡便かつ効率的にインキ層を脱離させることができることから、ラミネートフィルムを脱離液に含浸させることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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