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公開番号
2024108854
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-13
出願番号
2023013464
出願日
2023-01-31
発明の名称
液体肥料の製造方法、革溶解液の製造方法、及び革の表面処理層の分離方法
出願人
ミドリオートレザー株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C05G
5/20 20200101AFI20240805BHJP(肥料;肥料の製造)
要約
【課題】革の成分が表面処理層に残留することを抑止し、表面処理層及び夾雑物を効率良く分離除去することが可能な、液体肥料の製造方法、革溶解液の製造方法、及び革の表面処理層の分離方法を提供すること。
【解決手段】樹脂を含有する表面処理層を有する革を、60℃以上100℃以下のアルカリ溶液で溶解させて革溶解アルカリ液を調製する革溶解アルカリ液調製工程と、前記革溶解アルカリ液中に存在する前記表面処理層を除去する表面処理層除去工程と、前記革溶解アルカリ液を再加熱する再加熱工程と、前記革溶解アルカリ液を中和する中和工程と、前記表面処理層除去工程、前記再加熱工程、及び前記中和工程の後、前記表面処理層が除去され、前記革溶解アルカリ液が再加熱され、前記革溶解アルカリ液が中和されて得られた革溶解液中の粗脂肪分及び夾雑物を0℃以上15℃以下の条件で除去する粗脂肪分及び夾雑物除去工程と、を含むことを特徴とする液体肥料の製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂を含有する表面処理層を有する革を、60℃以上100℃以下のアルカリ溶液で溶解させて革溶解アルカリ液を調製する革溶解アルカリ液調製工程と、
前記革溶解アルカリ液中に存在する前記表面処理層を除去する表面処理層除去工程と、
前記革溶解アルカリ液を再加熱する再加熱工程と、
前記革溶解アルカリ液を中和する中和工程と、
前記表面処理層除去工程、前記再加熱工程、及び前記中和工程の後、前記表面処理層が除去され、前記革溶解アルカリ液が再加熱され、前記革溶解アルカリ液が中和されて得られた革溶解液中の粗脂肪分及び夾雑物を0℃以上15℃以下の条件で除去する粗脂肪分及び夾雑物除去工程と、を含むことを特徴とする液体肥料の製造方法。
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【請求項2】
前記アルカリ溶液の温度が80℃以上100℃以下である、請求項1に記載の液体肥料の製造方法。
【請求項3】
前記革溶解アルカリ液の調製が、前記樹脂を含有する表面処理層を有する革と攪拌子とが接触しないようにして攪拌することにより行われる、請求項1に記載の液体肥料の製造方法。
【請求項4】
前記革溶解アルカリ液中で前記表面処理層が分解されずに存在する、請求項1に記載の液体肥料の製造方法。
【請求項5】
前記表面処理層除去工程後に前記中和工程を行う、請求項1に記載の液体肥料の製造方法。
【請求項6】
前記樹脂がウレタン樹脂を含む、請求項1に記載の液体肥料の製造方法。
【請求項7】
樹脂を含有する表面処理層を有する革を、60℃以上100℃以下のアルカリ溶液で溶解させて革溶解アルカリ液を調製する革溶解アルカリ液調製工程と、
前記革溶解アルカリ液中に存在する前記表面処理層を除去する表面処理層除去工程と、
前記革溶解アルカリ液を再加熱する再加熱工程と、
前記革溶解アルカリ液を中和する中和工程と、
前記表面処理層除去工程、前記再加熱工程、及び前記中和工程の後、前記表面処理層が除去され、前記革溶解アルカリ液が再加熱され、前記革溶解アルカリ液が中和されて得られた革溶解液中の粗脂肪分及び夾雑物を0℃以上15℃以下の条件で除去する粗脂肪分及び夾雑物除去工程と、を含むことを特徴とする革溶解液の製造方法。
【請求項8】
樹脂を含有する表面処理層を有する革を、60℃以上100℃以下のアルカリ溶液で溶解させて革溶解アルカリ液を調製する革溶解アルカリ液調製工程と、
前記革溶解アルカリ液中に存在する前記表面処理層を除去する表面処理層除去工程と、
前記革溶解アルカリ液を再加熱する再加熱工程と、
前記革溶解アルカリ液を中和する中和工程と、
前記表面処理層除去工程、前記再加熱工程、及び前記中和工程の後、前記表面処理層が除去され、前記革溶解アルカリ液が再加熱され、前記革溶解アルカリ液が中和されて得られた革溶解液中の粗脂肪分及び夾雑物を0℃以上15℃以下の条件で除去する粗脂肪分及び夾雑物除去工程と、を含むことを特徴とする革の表面処理層の分離方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体肥料の製造方法、革溶解液の製造方法、及び革の表面処理層の分離方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
使用済の廃棄革のリサイクル・アップサイクルが検討されている。ウレタン樹脂塗装等の表面処理が施された革のアップサイクル手法としては、革パーツの裁断後端材を利用する方法が広く行われている。しかしながら、傷や工程上の不具合で利用できない塗装済みの革端材や、製品として使用済の廃棄革のリサイクル・アップサイクル手法は多くない。
【0003】
皮革産業における廃棄革を加水分解して肥料化することが検討されている(特許文献1及び特許文献2)。しかしながら、製品化後の革、特に自動車用の座席、家具やカバン類に用いられる革の廃棄物は、厚い表面処理が施されているために、処理が困難であり、実際には、原皮やシェービング粉、鞣し直後の皮革屑を対象とした処理にとどまり、市場に出回る状態まで加工された革や、使用後の廃棄物としての革についてはほとんど用いられてこなかった。
【0004】
農林水産省が令和3年に策定した「みどりの食料システム戦略」では、「2050年までに輸入燃料や化学燃料を原料とした化学肥料の使用量を30%低減する」という目標を掲げている。これまで窒素供給源として利用できなかった塗膜塗装革を使用することができれば、環境負荷の軽減及び循環型社会に貢献することが可能となる。
【0005】
また、大規模な農法において、液体肥料をドローン等の無人機で散布することや、点滴灌水で供給することが提案されており、液体肥料の需要が高まっている。
【0006】
特許文献1には、なめし皮革の加工処理片等の動物性硬質有機物に含燐アルカリ成分及び水を添加した後、濃硫酸を加えて上記動物性硬質有機物を分解すると共に上記配置物中のアルカリ成分にて酸成分を中和せしめることを特徴とする含窒素燐酸肥料の製造方法が開示されている。
特許文献2には、皮革廃材を、水酸化カリウム溶液を用いて加水分解処理し、中和処理した後、金属の塩を添加することにより得られるペプチドキレート化合物含有肥料が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、革の表面に施された表面処理層の分離については記載されていない。
【0007】
特許文献3には、家畜の肉皮や家畜原皮を粉砕して、アルカリ溶液と加熱し、加水分解後に中和して、アミノ酸肥料を得る方法が開示されている。
特許文献4には、粉砕後の廃棄物皮をリン酸の酸溶液を用いて加水分解し、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸含有中和アクリル酸溶液を添加し、燐酸肥料徐放性機能を有する農業用保水剤を調製する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献3及び特許文献4は、処理物を粉砕処理した後に加水分解処理を行っており、革の表面に施された表面処理層の分離については記載されていない。
【0008】
したがって、表面処理層を効率良く分離除去することが可能な液体肥料の製造方法が強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開昭50-057861号公報
特開2010-132524号公報
中国特許出願公開第112321334号
中国特許出願公開第1084242604号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
自動車用の座席、家具、カバン類に用いられる革は、耐久性、耐摩擦性、防汚性、防水性、難燃性などの目的で、塗膜層とも呼ばれる複数の表面処理層が施されている。自動車の座席用の革を例にとると、国際公開第2012/046878号パンフレットによれば、ベースコート層の膜厚は10~50μm(段落0015)であり、カラーコート層の膜厚は5~25μm(段落0016)であり、さらに、トップコート層が施されることが開示されている。トップコート層は、国際公開番号WO2012/075438号パンフレットによれば、3~10μmであり、ベースコート層、カラーコート層、トップコート層などの表面処理層の総膜厚は、通常50~60μmにも及ぶ。
(【0011】以降は省略されています)
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