TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025019312
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2024207311,2020190173
出願日2024-11-28,2020-11-16
発明の名称肥料用の固形組成物および肥料
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C05B 7/00 20060101AFI20250130BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液から肥料成分を回収した固形組成物を低コストにて得ることができる肥料の製造方法の提供。
【解決手段】リン酸アンモニウム水溶液に燃焼灰を添加して攪拌・混合する(ステップ101)。これを静置(ステップ102)した後に、沈殿物(固形組成物)を得る(ステップ103)。これにより、常温・常圧下で攪拌操作以外に加温や反応に係る追加のエネルギーの投入なしで固形状の資材として肥料成分を回収することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
無機物を主成分とし、(a)リン酸イオンとアンモニウムイオンの化合物とリン酸イオンとカリウムイオンの化合物の混合物、又は、リン酸イオンとアンモニウムイオンの化合物と、(b)リン酸イオンとマグネシウムイオンとアンモニウムイオンの化合物と、(c)リン酸イオンとカルシウムイオンの化合物と、の合計が70質量%以上である、肥料用の固形組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
無機物を主成分とし、(a)リン酸二水素アンモニウム、又は、リン酸二水素アンモニウムとリン酸二水素カリウムの混合物と、(b)リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)と、(c)リン酸カルシウムと、の合計が80質量%以上である、肥料用の固形組成物。
【請求項3】
リン酸成分を含む肥料であって、
家畜ふん尿の堆肥化の過程で発生するアンモニアガスをリン酸と接触させてアンモニアを回収することで回収液として得られた、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液と、少なくともマグネシウムを含むアルカリ性の燃焼灰と、を混合し、前記水溶液からMAP反応を利用して肥料成分を析出させるために必要なマグネシウムの供給とpH調整が、前記燃焼灰によって行われることによって生成された固形組成物によって構成された肥料。
【請求項4】
リン酸成分を含む肥料であって、
家畜ふん尿の堆肥化の過程で発生するアンモニアガスをリン酸と接触させてアンモニアを回収することで回収液として得られた、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液と、少なくともマグネシウムを含むアルカリ性の鉄鋼スラグと、を混合し、前記水溶液からMAP反応を利用して肥料成分を析出させるために必要なマグネシウムの供給とpH調整が、前記鉄鋼スラグによって行われることによって生成された固形組成物によって構成された肥料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液から肥料成分を回収して固形組成物を得る肥料の製造方法、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液からの肥料成分の回収方法、及び、これらの方法によって得られる固形組成物に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
汚水や廃棄物の処理を行うと共に、汚水や廃棄物から資源を回収して再利用することが行われている。
このような技術の一つとして、畜舎汚水から資源を回収(MAP反応を利用してリンを回収)する回収装置が特許文献1によって開示されている。
また、特許文献2には、汚水などの被処理水からリンとアンモニアを回収して肥料として利用することに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-195453号公報
特開2004-089931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
汚水や廃棄物の資源化の一例として、家畜ふん尿の堆肥化があるが、堆肥化の過程で悪臭が生じるという問題がある。このような問題への対策の一つとして、堆肥化の過程で発生する悪臭ガスを酸性溶液で捕集する技術がある。これに関連する技術として、特許文献2の段落0047には、アンモニアガスを硫酸、硝酸、リン酸により洗浄することにより、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウムを製造することの記載がある。
リン酸溶液にアンモニアガスを通すことでアンモニアを回収する方法によれば、得られる回収液がリン酸アンモニウム溶液であり、リン酸も含むものとなるため、肥料としての利用を考えると好適である。
しかしながら、上記方法によって得られる回収物は水分を多く含む液状体であり、水が占める体積・質量が大きく、また、液体収容容器が必要となる等、保管や運搬等において取り扱い難い(コスト高となる)面がある。このように、コスト的に見合わない側面を有するため、堆肥化の過程で発生するアンモニアガスをリン酸と接触させることでアンモニアを回収する手法や、これによって得られる回収液の利用がそこまで広がっていないのが現状である。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液から肥料成分を回収した固形組成物を低コストにて得ることができる肥料の製造方法、同様に肥料成分の回収方法、及び、これらの方法によって得られる固形組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(構成1)
リン酸成分を含む肥料の製造方法であって、リン酸イオンとアンモニウムイオンを含む水溶液と、少なくともマグネシウムを含む燃焼灰と、を混合することによって固形組成物を生成する工程を有する、肥料の製造方法。
【0007】
(構成2)
前記燃焼灰が、バイオマス燃焼灰である構成1に記載の肥料の製造方法。
【0008】
(構成3)
前記バイオマス燃焼灰が、家畜糞燃焼灰である構成2に記載の肥料の製造方法。
【0009】
(構成4)
前記家畜糞燃焼灰が、鶏糞燃焼灰である構成3に記載の肥料の製造方法。
【0010】
(構成5)
前記バイオマス燃焼灰が、草木灰である構成2に記載の肥料の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社土と野菜
植物の成長促進方法
今日
住友化学株式会社
被覆粒状肥料および被覆粒状肥料の製造方法
21日前
ケイワート・サイエンス株式会社
植物付与水溶液の製造方法
8日前
メタウォーター株式会社
肥料製造システム及び肥料製造方法
13日前
タキイ種苗株式会社
組成物、培養土、キット、および組成物の製造方法
10日前
日清紡ホールディングス株式会社
培養液、イチゴ栽培施設およびイチゴ栽培方法
8日前
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
無機養液の製造方法及びその装置
1か月前