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公開番号2024105738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2021058555
出願日2021-03-30
発明の名称口腔用パウチ製品およびその製造方法
出願人日本たばこ産業株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類A24B 13/00 20060101AFI20240731BHJP(たばこ;葉巻たばこ;紙巻たばこ;喫煙具)
要約【課題】保管時におけるpHの安定性に優れる口腔用パウチ製品、及びその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ニコチン、リン酸塩、及び基材を含む口腔用組成物と、該口腔用組成物を包装するパウチと、を有する口腔用パウチ製品。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ニコチン、リン酸塩、及び基材を含む口腔用組成物と、該口腔用組成物を包装するパウチと、を有する口腔用パウチ製品。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記リン酸塩が、リン酸アルカリ金属塩である、請求項1に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項3】
前記リン酸アルカリ金属塩が、リン酸三アルカリ金属塩である、請求項2に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項4】
前記リン酸三アルカリ金属塩が、リン酸三ナトリウムである、請求項3に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項5】
前記口腔用組成物中のリン酸塩の含有率が、1重量%以上、25重量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項6】
前記口腔用組成物が、ニコチンが担持されたイオン交換樹脂を含み、当該口腔用組成物に含まれるニコチンが、当該ニコチンが担持されたイオン交換樹脂に由来するものである、請求項1~5のいずれか1項に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項7】
測定温度25℃における前記口腔用組成物のpHが、7.0以上、10.0以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項8】
前記口腔用組成物が、さらに保湿剤を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項9】
前記保湿剤が、グリセリン、及びプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の口腔用パウチ製品。
【請求項10】
少なくともニコチン、リン酸塩、及び基材を含む口腔用組成物を製造する口腔用組成物製造工程を有する、口腔用パウチ製品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用パウチ製品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
口腔用たばこ製品等の口腔用パウチ製品は、不織布のような材料により形成されたパウチ(包装材)に、香味源等を含む口腔用組成物が収納されてなる包装体であり、使用者はこれを口腔内に入れて使用する。
口腔用パウチ製品は、それを使用者の口腔内に投入することで、口腔用組成物中の香味成分等の成分が包装材の外部に染み出ることにより、使用者に対して香味成分がデリバリーされる。
口腔用パウチ製品の開発は幅広く行われており、特にニコチンを含む製品に係る分野では、例えば、構成の観点から内容物成分の保管中の染み出し防止を図る技術(特許文献1)や、成分の観点から柔軟性や弾力性を改善する技術(特許文献2)等が開発されている。
【0003】
口腔用パウチ製品に含まれる口腔用組成物は、一般的に、細菌の増殖を抑制して保存安定性を高めるためにpHを調整する必要があり、pHを上昇させることにより微生物の増殖を抑制することができる。また、望ましい風味を与えるために、pHはほぼ中性からアルカリ性の領域で1つの所望のpHに調整される。口腔用パウチ製品において、pHを調整するために用いられるpH調整剤としては様々な化合物が用いられており、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、金属炭酸塩等が挙げられる(特許文献2及び3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2011/096256号
特表2016-536982号公報
特表2009-508523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、口腔用パウチ製品の開発は幅広く行われているが、pH調整の観点からの開発はほとんど行われておらず改善の余地があった。製品のpHの安定性の確保は、香味の観点からのみならず、安全性の観点からも重要であり、特に、使用者が口腔内に入れる前の製品保管時におけるpHの変化の防止が望まれている。
そこで、本発明は、保管時におけるpHの安定性に優れる口腔用パウチ製品、及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討の結果、パウチで包装される口腔用組成物として、特定の物質を含む組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
[1] ニコチン、リン酸塩、及び基材を含む口腔用組成物と、該口腔用組成物を包装するパウチと、を有する口腔用パウチ製品。
[2] 前記リン酸塩が、リン酸アルカリ金属塩である、[1]に記載の口腔用パウチ製品。[3] 前記リン酸アルカリ金属塩が、リン酸三アルカリ金属塩である、[2]に記載の口腔
用パウチ製品。
[4] 前記リン酸三アルカリ金属塩が、リン酸三ナトリウムである、[3]に記載の口腔用パウチ製品。
[5] 前記口腔用組成物中のリン酸塩の含有率が、1重量%以上、25重量%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の口腔用パウチ製品。
[6] 前記口腔用組成物が、ニコチンが担持されたイオン交換樹脂を含み、当該口腔用組成物に含まれるニコチンが、当該ニコチンが担持されたイオン交換樹脂に由来するものである、[1]~[5]のいずれかに記載の口腔用パウチ製品。
[7] 測定温度25℃における前記口腔用組成物のpHが、7.0以上、10.0以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の口腔用パウチ製品。
[8] 前記口腔用組成物が、さらに保湿剤を含む、[1]~[7]のいずれかに記載の口腔用パウチ製品。
[9] 前記保湿剤が、グリセリン、及びプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である、[8]に記載の口腔用パウチ製品。
[10] 少なくともニコチン、リン酸塩、及び基材を含む口腔用組成物を製造する口腔用組成物製造工程を有する、口腔用パウチ製品の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、保管時におけるpHの安定性に優れる口腔用パウチ製品、及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
pHと保管時間との関係を示すグラフである。
自己発熱の評価結果を示すグラフである。
自己発熱の評価結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、これらの説明は本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味し、「A~B」は、A以上B以下であることを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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