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公開番号2024073922
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184909
出願日2022-11-18
発明の名称表面検査装置及び表面検査方法
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類G01N 21/27 20060101AFI20240523BHJP(測定;試験)
要約【課題】様々な表面形状の検査対象に対しその材質を高精度且つ効率的に検査できる。
【解決手段】検査対象1の表面1Aを撮影し且つ分光分析機能を備える光学装置11と、検査対象の表面へ光を照射し且つ設置位置及び照射角度を変更可能な照明手段12と、検査対象の表面と光学装置との検査距離を計測する距離センサと、光学装置からの波長スペクトルに基づき検査対象の化学成分を分析して材質を判定する分析手段と、検査距離、照明手段の設置位置及び照射角度を調整する調整手段15と、を有し、分析手段は、調整手段との協働によって、光学装置からの波長スペクトルが所定の輝度範囲外で観測されるピクセル数を最小化するように検査距離、照明手段の設置位置及び照射角度の各条件を決定し、この条件下で光学装置が再度画像を取得して分光分析し、再度の分光分析により得られた所定の輝度範囲内の波長スペクトルに基づき、分析手段が検査対象の材質を判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
検査対象の表面を撮影すると共に分光分析機能を備え、この分光分析によって、取得した画像の1ピクセル毎に波長スペクトルを取得する光学装置と、
前記検査対象の前記表面へ光を照射すると共に設置位置及び光の照射角度を変更可能に設けられた照明手段と、
前記検査対象の前記表面と光学装置との検査距離を計測する距離センサと、
前記光学装置が分光分析して得た波長スペクトルに基づいて前記検査対象の化学成分を分析して材質を判定する分析手段と、
前記検査距離、前記照明手段の前記設置位置及び前記照射角度を調整する調整手段と、を有し、
前記分析手段は、前記調整手段との協働によって、前記光学装置からの波長スペクトルが所定の輝度範囲外で観測されるピクセル数を最小化するように前記検査距離、前記照明手段の設置位置及び照射角度の各条件を決定する機能を更に有し、
この決定された条件下で前記光学装置が再度画像を取得して分光分析し、この再度の分光分析により得られた所定の輝度範囲内の波長スペクトルに基づいて、前記分析手段が前記検査対象の材質を判定するよう構成されたことを特徴とする表面検査装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記距離センサは、検査対象の表面形状を計測可能に設けられ、
前記分析手段は、前記検査対象の前記表面と光学装置との検査距離、前記光学装置のレンズの焦点位置、及び前記検査対象の前記表面形状に基づいて、前記光学装置の有効撮影範囲を決定する機能を更に有するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
【請求項3】
前記調整手段が検査対象の表面と光学装置との検査距離、照明装置の設置位置及び光の照射角度を変化させながら、前記光学装置が有効撮影範囲内で画像を取得し分光分析して波長スペクトルを求め、
前記分析手段は、前記波長スペクトルの変化に基づいて前記有効撮影範囲内の前記画像において前記波長スペクトルが所定の輝度範囲外となる領域を評価して決定する機能を更に有するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の表面検査装置。
【請求項4】
前記分析装置は、光学装置の有効撮影範囲について取得された画像における1ピクセル毎の所定の輝度範囲内の波長スペクトルを、データライブラリに格納された参照用波長スペクトルと比較することで分析し、検査対象の材質を判定することを特徴とする請求項2または3に記載の表面検査装置。
【請求項5】
前記分析手段により判定された検査対象の材質判定結果を、光学装置により撮影された画像と位置合せし重畳して表示可能な表示器を、更に有して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の請求項1または2に記載の表面検査装置。
【請求項6】
前記検査対象における次の検査領域を光学装置の視野に収めるように、前記検査対象と前記光学装置との水平方向の相対位置を変化させる移動ステージを更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の表面検査装置。
【請求項7】
検査対象の表面を撮影すると共に分光分析機能を備え、この分光分析によって、取得した画像の1ピクセル毎に波長スペクトルを取得する光学装置と、
前記検査対象の前記表面へ光を照射すると共に設置位置及び光の照射角度を変更可能に設けられた照明手段と、
前記検査対象の前記表面と光学装置との検査距離を計測する距離センサと、
前記光学装置が分光分析して得た波長スペクトルに基づいて前記検査対象の化学成分を分析して材質を判定する分析手段と、
前記検査距離、前記照明手段の前記設置位置及び前記照射角度を調整する調整手段と、を有して構成された表面検査装置を準備し、
前記分析手段と前記調整手は協働して、前記光学装置からの波長スペクトルが所定の輝度範囲外で観測されるピクセル数を最小化するように前記検査距離、前記照明手段の設置位置及び照射角度の各条件を決定し、
前記光学装置は、上述の決定された条件下で再度画像を取得して分光分析し、
前記分析手段は、上述の再度の分光分析により得られた所定の輝度範囲内の波長スペクトルに基づいて前記検査対象の材質を判定することを特徴とする表面検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、検査対象の表面の画像を取得して検査対象の材質等を検査する表面検査装置及び表面検査方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
材料の化学成分を検査する方法の1つとして、材料の表面から反射した光を分光分析することが可能な光学装置を使って、材料の化学成分を波長スペクトルとして取得する方法がある。また、金属等の表面状態を検査する場合、広範囲の波長成分を含むブロードな波長スペクトルを有する光を検査対象の表面に照射し、表面で反射した光を検出器で分光分析して波長スペクトルを取得し、照射光の波長スペクトルと反射光の波長スペクトルとの差異から、検査対象の表面の腐食状態や検査対象の化学組成の異常が検査される。なお、複眼の検出器の適用や検査領域の走査により、上述の検査結果は2次元の画像として出力される場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-140168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上述の検査の場合、検査対象の表面に凹凸があると正反射された光が様々な角度で放射され、その光の一部が検出器に入射して、検出光量が飽和してしまう可能性がある。この信号飽和現象はフレア(白化現象)と呼ばれる。フレアが発生すると、検査対象の化学成分等に依存した反射光の波長スペクトルを正確に取得できないため、正しい検査を行うことができない。
【0005】
一般的なフレア抑制方法として、外部光を板等で遮光する方法が知られているが、上述のように検査対象に光をアクティブに照射する検査方法には適用することができない。また、特許文献1では、複数のレンズを光学系ユニットに組込む際のスペーサを工夫することで、有害光の反射等により発生するフレアを抑制する方法が開示されている。しかしながら、この方法でフレアを効果的に抑制しようとする場合、検査対象に応じて適切なスペーサを設計し、これを光学系ユニットに組み込む必要があるため、様々な表面形状の検査対象に対して効率的な検査を実施することができない。
【0006】
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、様々な表面形状の検査対象に対してその材質を高精度且つ効率的に検査することができる表面検査装置及び表面検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態における表面検査装置は、検査対象の表面を撮影すると共に分光分析機能を備え、この分光分析によって、取得した画像の1ピクセル毎に波長スペクトルを取得する光学装置と、前記検査対象の前記表面へ光を照射すると共に設置位置及び光の照射角度を変更可能に設けられた照明手段と、前記検査対象の前記表面と光学装置との検査距離を計測する距離センサと、前記光学装置が分光分析して得た波長スペクトルに基づいて前記検査対象の化学成分を分析して材質を判定する分析手段と、前記検査距離、前記照明手段の前記設置位置及び前記照射角度を調整する調整手段と、を有し、前記分析手段は、前記調整手段との協働によって、前記光学装置からの波長スペクトルが所定の輝度範囲外で観測されるピクセル数を最小化するように前記検査距離、前記照明手段の設置位置及び照射角度の各条件を決定する機能を更に有し、この決定された条件下で前記光学装置が再度画像を取得して分光分析し、この再度の分光分析により得られた所定の輝度範囲内の波長スペクトルに基づいて、前記分析手段が前記検査対象の材質を判定するよう構成されたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明の実施形態における表面検査方法は、検査対象の表面を撮影すると共に分光分析機能を備え、この分光分析によって、取得した画像の1ピクセル毎に波長スペクトルを取得する光学装置と、前記検査対象の前記表面へ光を照射すると共に設置位置及び光の照射角度を変更可能に設けられた照明手段と、前記検査対象の前記表面と光学装置との検査距離を計測する距離センサと、前記光学装置が分光分析して得た波長スペクトルに基づいて前記検査対象の化学成分を分析して材質を判定する分析手段と、前記検査距離、前記照明手段の前記設置位置及び前記照射角度を調整する調整手段と、を有して構成された表面検査装置を準備し、前記分析手段と前記調整手は協働して、前記光学装置からの波長スペクトルが所定の輝度範囲外で観測されるピクセル数を最小化するように前記検査距離、前記照明手段の設置位置及び照射角度の各条件を決定し、前記光学装置は、上述の決定された条件下で再度画像を取得して分光分析し、前記分析手段は、上述の再度の分光分析により得られた所定の輝度範囲内の波長スペクトルに基づいて前記検査対象の材質を判定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、様々な表面形状の検査対象に対してその材質を高精度且つ効率的に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係る表面検査装置の構成を示すブロック図。
図1の表面検査装置の検査手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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