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公開番号2024063377
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171272
出願日2022-10-26
発明の名称内燃機関の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F01N 3/023 20060101AFI20240502BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】PMの異常燃焼に伴うフィルタの耐久性の低下を抑制できる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】燃料カット制御を行うことによって排気通路に設けられたフィルタに酸素を流入することにより、フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼させるように構成された内燃機関の制御装置であって、粒子状物質の堆積量を推定する第1推定部と、フィルタの上流側の温度に基づいてフィルタへの凝縮水の流入量を推定する第2推定部と、第1推定部により推定された粒子状物質の堆積量と、第2推定部により推定されたフィルタへの凝縮水の流入量とに基づいて、燃料カット制御を実行可能な継続時間を設定する燃料カット許可時間設定部とを備えている(ステップS1)。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
燃料カット制御を行うことによって排気通路に設けられたフィルタに酸素を流入することにより、前記フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼させるように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記粒子状物質の堆積量を推定する第1推定部と、
前記フィルタの上流側の温度に基づいて前記フィルタへの凝縮水の流入量を推定する第2推定部と、
前記第1推定部により推定された前記粒子状物質の堆積量と、前記第2推定部により推定された前記フィルタへの凝縮水の流入量とに基づいて、前記燃料カット制御を実行可能な継続時間を設定する燃料カット許可時間設定部とを備えている
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、混合気が燃焼することによって発生した粒子状物質を捕集するフィルタを備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃料カット制御を実行してフィルタに酸素を供給することによって、フィルタに捕集された粒子状物質(以下、PMと記す。)を燃焼させるように構成された内燃機関の制御装置が記載されている。この制御装置は、PMの燃焼が過剰となってフィルタが損傷を受けることを抑制するように構成されている。具体的には、燃料カット制御の継続時間が、燃料カット制御開始時点におけるフィルタ温度、フィルタのPM堆積量、および吸入空気量に基づいて定められた時間以上となった時点で、燃料カット制御を終了することにより、フィルタ温度の過剰な増加を抑制するように構成されている。
【0003】
特許文献2には、フィルタの前後差圧に応じてフィルタに堆積したPM量を推定する装置が記載されている。この推定装置は、フィルタに流動した凝縮水によりフィルタに捕集されたPMが崩落しセルを閉塞することを要因として、フィルタの前後差圧が高くなった場合に、PM堆積量が多いと誤判定されることを抑制するように構成されている。具体的には、フィルタの前後差圧が第1所定圧以上であり、水が発生したと判断され、さらにフィルタの前後差圧から推定されるPM堆積量が異常な速度で増加した場合に、PMの少なくとも一部が崩落してセルを閉塞したと判断するように構成されている。なお、特許文献2に記載された装置は、PMがセルを閉塞していると判断された場合には、フィルタの上流側に設けられた酸化触媒に未燃燃料を供給して、フィルタに流入する排ガス温度を昇温させるPM再生処理を実行するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-190358号公報
特開2020-109261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された内燃機関の制御装置は、燃料カット制御が継続されてフィルタの温度が所定温度に到達するまでの時間をフィルタの堆積量などに基づいて推定し、その推定された時間を燃料カット制御の上限時間としている。一方、フィルタには、均一にPMが堆積するとは限らないため、堆積したPMの密度が高い部分では、PMの燃焼に伴う温度上昇が他の部分よりも高くなる可能性があり、そのような場合には、フィルタが部分的に損傷する可能性がある。
【0006】
特許文献2に記載された推定装置は、PMがセルを閉塞していることによりフィルタの前後差圧が増加していると判断するものであるから、前後差圧から推定できるPMの体積量よりも少ない量のPMが堆積していると判断することになる。したがって、特許文献1に記載された内燃機関の制御装置のように燃料カットを実行することによりフィルタに捕集されたPMを燃焼させる場合には、その燃料カット時間を長く設定することになる。しかしながら、PMがセルを閉塞した部分では、他の部分よりもPMの堆積密度が高いと考えられる。そのため、上記のように燃料カット時間を長く設定すると、PMがセルを閉塞した部分が他の部分よりも温度が高くなり、フィルタが部分的に損傷する可能性がある。
【0007】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、PMの異常燃焼に伴うフィルタの耐久性の低下を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するために、燃料カット制御を行うことによって排気通路に設けられたフィルタに酸素を流入することにより、前記フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼させるように構成された内燃機関の制御装置であって、前記粒子状物質の堆積量を推定する第1推定部と、前記フィルタの上流側の温度に基づいて前記フィルタへの凝縮水の流入量を推定する第2推定部と、前記第1推定部により推定された前記粒子状物質の堆積量と、前記第2推定部により推定された前記フィルタへの凝縮水の流入量とに基づいて、前記燃料カット制御を実行可能な継続時間を設定する燃料カット許可時間設定部とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、燃料カット制御を行うことによりフィルタに酸素を供給して、フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼させるように構成されている。その燃料カット制御の継続時間は、粒子状物質の堆積量に加えて、フィルタへの凝縮水の流入量に基づいて設定される。したがって、凝縮水によって粒子状物質がフィルタの後端側に偏って堆積している場合に、燃料カット制御の実行期間を短く設定することができる。その結果、比較的高密度で粒子状物質が堆積した部分で異常燃焼が生じることを抑制でき、フィルタの耐久性が低下することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態における内燃機関およびその排気系の一例を示す模式図である。
PM堆積量に応じたGPFの温度変化を示す図である。
本発明の実施形態における制御装置の機能を説明するためのブロック図である。
冷間始動時における吸入空気量、排気温度、GPFへの凝縮水の流入量の変化を示す図である。
本発明の実施形態における制御装置で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
GPFへの凝縮水の流入の有無に応じたフューエルカット許可時間、およびGPFの温度変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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