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公開番号2024069811
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2022180027
出願日2022-11-10
発明の名称内燃機関のバルブタイミング制御装置
出願人日立Astemo株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F01L 1/356 20060101AFI20240515BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】部品点数を削減して構造を簡素化できると共に、製造コストの低減化が図れるバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】制御弁27は、ロータ14のバルブ収容孔14aに収容されるバルブボディ31と、バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に設けられたスプール弁32と、バルブボディの固定用溝部35に取り付けられた固定クリップ36と、を有している。固定クリップ36は、バルブボディの外周に設けられた固定用溝部35に取り付けられ、各貫通孔35a、35bを介してバルブ孔31aの内部に臨んだ一対のアーム部36bがスプール弁の軸方向の一方向の最大移動を規制し、ロータに設けられた収容溝19に嵌入した一対の嵌合部36cがバルブボディをロータに固定するようになっている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
カムシャフトの端部にボルトによって固定されるベーンロータを有し、前記ベーンロータに作用する油圧によって機関弁の開閉時期を可変にする内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記ベーンロータのロータに設けられたバルブ収容孔に収容されるバルブボディと、
前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に設けられて、移動することによって前記ベーンロータに作用する油圧を切り替えるスプール弁と、
前記バルブボディの外周に保持され、前記バルブボディを前記バルブ収容孔に取り付けるための固定部材であって、
前記バルブボディの外周に径方向に沿って設けられた固定用溝部を介して一部が前記バルブボディの内部に臨み、前記スプール弁の軸方向の一方向の最大移動を規制する第1部位と、前記バルブボディの外部に位置し、前記ロータに設けられた収容溝に挿入され前記ロータに保持される第2部位と、を有する固定部材と、
を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記固定部材は、線材によってU字形状に折曲形成されて、長手方向の一端部に有する基部と、該基部の両端から直線状に延びた一対の前記第1部位と、有し、
前記第2部位は、一対の第1部位の前記基部と反対側の両端から延びて互いに反対方向へ折曲形成されていることを特徴とすることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記固定部材は、前記一対の第1部位が前記基部を中心として開閉方向へ弾性変形可能に形成されて、前記固定用溝部に嵌着した状態で、前記基部と該基部と反対側の前記一対の第1部位の端部によって前記バルブボディに対する径方向の移動が規制されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記一対の第2部位は、各第1部位との結合箇所が互いに反対方向へ外側に向かって折り曲げられて拡開状態に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項5】
請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記収容溝は、ロータの軸方向の一端面の前記バルブ収容孔の孔縁部に形成され、前記バルブボディをバルブ収容孔に挿入した際に前記固定部材の両第2部位が収容され、
前記収容溝に収容された両第2部位は、前記ボルトの頭部座面で保持されることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記固定用溝部は、一部が前記バルブボディの内部と外部を連通する一対の貫通孔として構成され、
前記一対の貫通孔は、前記バルブボディに形成されたポートから流出した流体を外部に排出する排出孔としても機能することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記バルブボディは、周壁の外周に円筒状の小径部を有し、
前記小径部の外周面に前記固定用溝部が形成されていると共に、前記固定用溝部の一部が前記小径部の径方向に沿って平行に切欠されて前記一対の前記貫通孔が形成され、
前記固定用溝部の一対の貫通孔の間に2つの連結部が前記固定用溝部の内周壁によってそれぞれ形成され、
前記2つの連結部に、前記固定部材の基部と前記第1部位の一部が係り止めされていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【請求項8】
請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記収容溝の対向壁面のうち少なくとも一方の壁面に、前記固定部材の第2部位の少なくとも一方の先端部が挿入係止する係止用穴が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載された従来のバルブタイミング制御装置は、内燃機関のカムシャフトの一端部に3本のボルトによって固定され、ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータと、ベーンロータのロータの内部軸心方向に有するバルブ収容孔に設けられて、ハウジングの内部に有する複数の油圧室に供給される油圧の流れを制御する制御弁と、を有している。
【0003】
制御弁は、バルブボディの軸方向の前端部に嵌合溝が形成され、この嵌合溝に嵌合したステー部材を介して前記複数のボルトのうち1本のボルトによって前記ベーンロータのバルブ収容孔内に固定されている。
【0004】
また、バルブボディの内部には、軸方向の移動位置に応じて前記油圧の流れを変えるスプール弁が設けられている。このスプール弁は、バルブボディの前端部に嵌着固定されたストッパリングによって軸方向の一方の最大移動位置が規制されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6408438号公報(図1、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、制御弁は、バルブボディがベーンロータに対してステー部材を介してボルトによって固定され、前記スプール弁の軸方向の一方の最大移動位置がバルブボディの前端部に嵌着されたストッパリングによって規制されている。このように、バルブボディのベーンロータに対する固定手段としてのステー部材やボルトの他に、スプール弁の軸方向の一方の最大移動位置規制手段としてのストッパリングを設けていることから、全体に部品点数が多くなると共に、構造が複雑になって製造コストが高騰するおそれがある。しかも、部品点数の増加に伴って装置の組み立て作業能率が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、前記従来のバルブタイミング制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、部品点数の削減による構造の簡素化と製造コストの低減化を図り得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを一つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましい態様によれば、とりわけ、カムシャフトにボルトによって固定されたベーンロータに設けられる制御弁は、前記ベーンロータのロータに設けられたバルブ収容孔に収容されるバルブボディと、前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に設けられて、移動することによって前記ベーンロータに作用する油圧を切り替えるスプール弁と、前記バルブボディの外周に保持され、前記バルブボディを前記バルブ収容孔に取り付けるための固定部材であって、前記バルブボディの外周に径方向に沿って設けられた固定用溝部を介して一部が前記バルブボディの内部に臨み、前記スプール弁の軸方向の一方向の最大移動を規制する第1部位と、前記バルブボディの外部に位置し、前記ロータに設けられた収容溝に嵌入して前記ロータに保持される第2部位と、を有する固定部材と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を削減できることによって、構造を簡素化できると共に、製造コストの低減化が図れる。また、部品点数の削減に伴って装置の組み立て作業能率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の縦断面図である。
バルブタイミング制御装置の主要部品の分解斜視図である。
フロントカバーを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最遅角側に相対回転した状態を示す正面図である。
はフロントカバーを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最進角側に相対回転した状態を示す正面図である。
本実施形態に供される制御弁の分解斜視図である。
本実施形態に供される固定クリップを示す斜視図である。
制御弁に固定クリップが取り付けられた状態を示し、(a)は制御弁の側面図、(b)は(a)のA-A線断面図、(c)は(b)のB-B線断面図である。
本実施形態に供されるスプール弁が軸方向へ移動して油路を変化させた状態を示し、(a)はスプール弁が軸方向の一方側へ最大移動した状態を示す制御弁の縦断面図、(b)はスプール弁が軸方向の他方側へ最大移動した状態を示す制御弁の縦断面図である。
本実施形態に供される固定クリップがバルブボディの固定用溝部に係入する状態を示す説明図である。
同固定クリップが固定用溝部に嵌着した状態でバルブボディをバルブ収容孔に収容した状態を示すフロントプレート側から視た一部拡大図である。
同固定クリップが固定用溝部に嵌着して両嵌合部がロータの収容溝に収容された状態でボルトによって保持された状態を示すフロントプレート側から視た装置の正面図である。
本発明の第2実施形態を示すフロントプレート側から視た装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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