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公開番号2024058906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-30
出願番号2022166311
出願日2022-10-17
発明の名称インサート構造体及び地山補強工法
出願人株式会社カテックス
代理人個人,個人,個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20240422BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】長尺鋼管の全長にわたって均一な改良体を形成することができるインサート構造体及び地山補強工法を提供する。
【解決手段】本インサート構造体1は、長尺鋼管P内に無機系の地山改良材を注入するための注入用チューブ2と、鋼管内から空気を排気するための排気用チューブ3と、注入用及び排気用チューブに固定され、鋼管内を長手方向に複数の注入区間R1~R4に仕切るためのパッカー4と、を備える。さらに、注入用チューブは、鋼管内に挿入したときに、その挿入先端が鋼管の先端部まで達する長さLであり、注入用チューブには、注入区間毎に開口する吐出孔7a~7dが長手方向に複数設けられており、注入区間毎の吐出孔の開口面積は、注入用チューブの挿入端側から末端側にかけて小さくなっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
トンネル未掘削地山に打設した長尺鋼管内に挿入されるインサート構造体であって、
前記長尺鋼管内に無機系の地山改良材を注入するための注入用チューブと、
前記長尺鋼管内から空気を排気するための排気用チューブと、
前記注入用チューブ及び前記排気用チューブに固定され、前記長尺鋼管内を長手方向に複数の注入区間に仕切るためのパッカーと、を備え、
前記注入用チューブは、前記長尺鋼管内に挿入したときに、その挿入先端が前記長尺鋼管の先端部まで達する長さであり、
前記注入用チューブには、前記注入区間毎に開口する吐出孔が長手方向に複数設けられており、
前記注入区間毎の前記吐出孔の開口面積は、前記注入用チューブの挿入端側から末端側にかけて小さくなっていることを特徴とするインサート構造体。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記吐出孔は、前記注入区間毎に1つずつ開口するように配置されている請求項1に記載のインサート構造体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のインサート構造体を用いる地山補強工法であって、
トンネル未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管内に前記インサート構造体を挿入して、前記注入用チューブの各前記吐出孔から前記パッカーで仕切られた各前記注入区間に無機系の地山改良材を注入し、前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔を通じて地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させることを特徴とする地山補強工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル未掘削地山に打設した長尺鋼管内に挿入されるインサート構造体及びこれを用いる地山補強工法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
トンネル掘削に際し、トンネルの周囲の前方地山に長尺鋼管を打設し、長尺鋼管内から地山改良材を注入して地山を改良する、いわゆる長尺鋼管フォアパイリングが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
上記長尺鋼管は3m程度の複数本の鋼管を接続することで10~20m程度の長尺鋼管をトンネル外周に複数本打設し、長尺鋼管内に挿入した注入用チューブから長尺鋼管内に地山改良材を注入する。地山改良材としてはウレタン系と無機系(セメント系・水ガラス系)があり、無機系の地山改良材を注入する場合、注入用資材101は1本の注入用チューブ102と1本の排気用チューブ103を備え、注入用チューブ102は排気用チューブ103より短くなっている(図6(a)参照)。
【0004】
このような注入用資材101を用いた注入作業は、以下の手順によって行われる。先ず鋼管P打設後に注入資材101を鋼管P内に挿入し、鋼管P口元を注入資材101の末端に設けた逆止弁105で閉塞する(図6(b)参照)。その後注入用チューブ102の末端部に設けられた注入アダプター108と地山改良材を圧送するポンプから伸びる注入ホース(図示せず)を接続し、地山改良材の注入を開始する。地山改良材は注入用チューブ102内を通過して注入用チューブ102の先端開口102aから鋼管P内に流入する。鋼管P内に流入した地山改良材は鋼管P内を充填しながら鋼管P外周に設けられた吐出孔から鋼管P周辺の地山Gの亀裂に充填される。鋼管P内に流入した地山改良材が鋼管P内の先端に達すると、排気用チューブ103を通じて鋼管Pの末端部まで流れ、逆止弁105から突出した排気用チューブ103の末端から流出する。地山改良材が排気用チューブ103の末端から流出することを確認後、排気用チューブ103を折り曲げるなどして閉塞して注入を続行し、所定の注入量もしくは所定の注入圧力に達したら注入を終了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平8-121073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の地山補強工法で使用する注入用チューブ102は地山改良材の吐出箇所が注入用チューブ102の先端開口102aの1箇所のみとなっており、長尺鋼管Pは仰角を持って打設され、かつ地山改良材である無機系の注入材は比重が約1.5と大きいため、鋼管Pの口元に注入材が滞留しやすい。そのため、空隙の大きな地山では鋼管先端部まで注入材が充填できない場合があり、鋼管の全長にわたって均一な改良体が形成できず地山改良効果が得られにくくなっている。
【0007】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、長尺鋼管の全長にわたって均一な改良体を形成することができるインサート構造体及び地山補強工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の通りである。
1.トンネル未掘削地山に打設した長尺鋼管内に挿入されるインサート構造体であって、
前記長尺鋼管内に無機系の地山改良材を注入するための注入用チューブと、
前記長尺鋼管内から空気を排気するための排気用チューブと、
前記注入用チューブ及び前記排気用チューブに固定され、前記長尺鋼管内を長手方向に複数の注入区間に仕切るためのパッカーと、を備え、
前記注入用チューブは、前記長尺鋼管内に挿入したときに、その挿入先端が前記長尺鋼管の先端部まで達する長さであり、
前記注入用チューブには、前記注入区間毎に開口する吐出孔が長手方向に複数設けられており、
前記注入区間毎の前記吐出孔の開口面積は、前記注入用チューブの挿入端側から末端側にかけて小さくなっていることを特徴とするインサート構造体。
2.前記吐出孔は、前記注入区間毎に1つずつ開口するように配置されている上記1.に記載のインサート構造体。
3.上記1.又は2.に記載のインサート構造体を用いる地山補強工法であって、
トンネル未掘削地山に複数の長尺鋼管を打設し、前記長尺鋼管内に前記インサート構造体を挿入して、前記注入用チューブの各前記吐出孔から前記パッカーで仕切られた各前記注入区間に無機系の地山改良材を注入し、前記長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔を通じて地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させることを特徴とする地山補強工法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、トンネル掘削時の先行地山補強に際し、トンネル未掘削地山に長尺鋼管を打設し、長尺鋼管内にインサート構造体を挿入して、注入用チューブの各吐出孔からパッカーで仕切られた各注入区間に無機系の地山改良材を注入し、長尺鋼管の外周に設けられた吐出孔を通じて地山改良材を周辺地山の亀裂に浸透させる。これにより、空隙の大きな地山であっても長尺鋼管の先端部まで無機系の地山改良材を充填でき、長尺鋼管の全長にわたって均一な改良体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部材を示す。
実施形態に係るインサート構造体の説明図であり、(a)は組付状態を示し、(b)は分解状態を示す。
実施形態に係るパッカーの説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。
実施形態に係る逆止弁の説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。
実施形態に係る地山補強工法(鋼管打設工程)の説明図であり、(a)はトンネルの軸方向に沿う縦断面を示し、(b)はトンネルの軸方向に直交する横断面を示す。
実施形態に係る地山補強工法(改良材注入工程)の説明図であり、(a)は鋼管内にインサート構造体を挿入した状態を示し、(b)は鋼管の全長にわたって改良体が形成された状態を示す。
従来の地山補強工法の説明図であり、(a)は注入資材を示し、(b)は注入資材を挿入した鋼管の口元側の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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