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公開番号2024031066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134370
出願日2022-08-25
発明の名称風力・波力複合発電装置
出願人国立大学法人九州大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F03B 13/16 20060101AFI20240229BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】波浪エネルギーにより風力発電機の動揺を低減し、全体の発電量を平滑化できる風力・波力複合発電装置を提供する。
【解決手段】第1浮体2は風力発電ユニット20を備え、第2浮体3A~3Cは波力発電ユニット31を備え、第2浮体3A~3Cと、上下方向に延び、上端でそれぞれが第2浮体3A~3Cのいずれかと接続され、下端でそれぞれ第1浮体2の異なる箇所に連結されるワイヤ6A~6Cを備える。波力発電ユニット31は、外殻体30に対して上下方向に相対変位可能で第1浮体2とワイヤ6A~6Cを介して連結された内部構造体32と、外殻体30と内部構造体32とを上下方向に接続する減衰係数可変の減衰要素として動作するとともに外殻体30と内部構造体32との上下方向の相対運動により発電された電力を取り出すPTO33と、外殻体30と内部構造体32とを上下方向に接続する弾性要素を有する接続体34と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
風力発電を行う風力発電ユニットが設けられ、波面に浮かぶ第1浮体と、
波面に浮かぶ少なくとも3つの第2浮体と、
上下方向に延び、上端でそれぞれが前記第2浮体のいずれかと接続され、下端でそれぞれ前記第1浮体の異なる箇所に連結される3本のワイヤと、を備え、
前記第2浮体は、
波面に浮かぶ外殻体と、
波力発電を行う波力発電ユニットと、を備え、
前記波力発電ユニットは、
前記外殻体に対して上下方向に相対変位可能で前記第1浮体と前記ワイヤを介して連結された内部構造体と、
前記外殻体と前記内部構造体との上下方向の相対運動により発電された電力を取り出すとともに前記外殻体と前記内部構造体とを接続する減衰係数可変な減衰要素として機能するパワーテイクオフと、
前記外殻体と前記内部構造体とを上下方向に接続する弾性要素を有する接続体と、
を備える風力・波力複合発電装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1浮体の姿勢情報を検出する第1センサと、
前記外殻体と前記内部構造体との相対変位情報を検出する第2センサと、
前記第1センサの出力と、前記第2センサの出力とに基づいて、前記パワーテイクオフに発生する力を制御する制御部と、
を備える請求項1に記載の風力・波力複合発電装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1浮体の風向きに対するピッチ方向の回転角度及び回転速度が大きくなるにつれて大きくなる第1項と、
前記第1浮体の風向きに対するロール方向の回転角度及び回転速度が大きくなるにつれて大きくなる第2項と、
前記外殻体と前記内部構造体との相対変位及び相対速度が大きくなるにつれて大きくなる第3項と、が加算された目的関数を最小化するように、前記パワーテイクオフに発生する力を制御する、
請求項2に記載の風力・波力複合発電装置。
【請求項4】
前記目的関数の制約条件には、状態方程式が第1条件として含まれ、
前記状態方程式は、
前記第1浮体のピッチ方向の回転角度及び回転速度と、前記第1浮体のロール方向の回転角度及び回転速度と、前記外殻体と前記内部構造体との相対変位及び相対速度と、を状態ベクトルの要素とし、前記パワーテイクオフに発生する力を入力ベクトルの要素とするように線形近似された状態方程式である、
請求項3に記載の風力・波力複合発電装置。
【請求項5】
前記目的関数の制約条件には、
前記パワーテイクオフに発生する力の絶対値が、可能な大きさを超えないとする第2条件が含まれる、
請求項4に記載の風力・波力複合発電装置。
【請求項6】
前記第2条件には、
前記パワーテイクオフに発生する力の向きと、前記外殻体と前記内部構造体との相対速度の向きとが同じであることと、
前記パワーテイクオフに発生する力の絶対値が、前記外殻体と前記内部構造体との相対速度の絶対値と前記パワーテイクオフの減衰係数との積を超えないことと、
前記パワーテイクオフに発生する力の絶対値が、波力発電が可能な最大許容値を超えないことと、を全て満たすことが含まれる、
請求項5に記載の風力・波力複合発電装置。
【請求項7】
前記少なくとも3つの第2浮体は、鉛直方向に見て前記第1浮体の中心を基準としてn(nは、2以上の整数)回回転対称、前記中心を通る直線に対して線対称又は非対称に配置されている、
請求項1に記載の風力・波力複合発電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風力・波力複合発電装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
波の力で発電する波力発電を行う波力発電装置には、洋上に浮かぶ浮体式のものがある(例えば特許文献1、2参照)。浮体に設けられた波力発電装置を洋上風力発電機に組み込むことで、平準化エネルギーコストの削減を狙った浮体式風力・波力複合発電装置が開示されている(例えば特許文献3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-230969号公報
特開2020-133460号公報
特表2013-515903号公報
特表2022-500582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浮体式の風力・波力複合発電装置では、波が大きくなると、波力発電の発電量が大きくなる一方、風力発電機の姿勢が不安定となって風力発電の発電量及び疲労寿命が低下するという不都合がある。
【0005】
本発明は、上記実情の下になされたものであり、波の大きさに関わらず、波浪エネルギーを利用して、風力発電機の動揺を低減しつつ、全体の発電量を平滑化することができる風力・波力複合発電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る風力・波力複合発電装置は、
風力発電を行う風力発電ユニットが設けられ、波面に浮かぶ第1浮体と、
波面に浮かぶ少なくとも3つの第2浮体と、
上下方向に延び、上端でそれぞれが前記第2浮体のいずれかと接続され、下端でそれぞれ前記第1浮体の異なる箇所に連結される3本のワイヤと、を備え、
前記第2浮体は、
波面に浮かぶ外殻体と、
波力発電を行う波力発電ユニットと、を備え、
前記波力発電ユニットは、
前記外殻体に対して上下方向に相対変位可能で前記第1浮体と前記ワイヤを介して連結された内部構造体と、
前記外殻体と前記内部構造体との上下方向の相対運動により発電された電力を取り出すとともに前記外殻体と前記内部構造体とを接続する減衰係数可変な減衰要素として機能するパワーテイクオフと、
前記外殻体と前記内部構造体とを上下方向に接続する弾性要素を有する接続体と、
を備える。
【0007】
この場合、前記第1浮体の姿勢情報を検出する第1センサと、
前記外殻体と前記内部構造体との相対変位情報を検出する第2センサと、
前記第1センサの出力と、前記第2センサの出力とに基づいて、前記パワーテイクオフに発生する力を制御する制御部と、
を備える、
こととしてもよい。
【0008】
また、前記制御部は、
前記第1浮体の風向きに対するピッチ方向の回転角度及び回転速度が大きくなるにつれて大きくなる第1項と、
前記第1浮体の風向きに対するロール方向の回転角度及び回転速度が大きくなるにつれて大きくなる第2項と、
前記外殻体と前記内部構造体との相対変位及び相対速度が大きくなるにつれて大きくなる第3項と、が加算された目的関数を最小化するように、前記パワーテイクオフに発生する力を制御する、
こととしてもよい。
【0009】
前記目的関数の制約条件には、状態方程式が第1条件として含まれ、
前記状態方程式は、
前記第1浮体のピッチ方向の回転角度及び回転速度と、前記第1浮体のロール方向の回転角度及び回転速度と、前記外殻体と前記内部構造体との相対変位及び相対速度と、を状態ベクトルの要素とし、前記パワーテイクオフに発生する力を入力ベクトルの要素とするように線形近似された状態方程式である、
こととしてもよい。
【0010】
前記目的関数の制約条件には、
前記パワーテイクオフに発生する力の絶対値が、可能な大きさを超えないとする第2条件が含まれる、
こととしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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