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公開番号2025158203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024060521
出願日2024-04-04
発明の名称静電荷像現像用トナーの製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類G03G 9/08 20060101AFI20251009BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】カブリの発生を抑制できる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【解決手段】下記工程1~3をこの順に有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
工程1:水系媒体中で、非晶性ポリエステル樹脂Aを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子1を得る工程
工程2:得られた凝集粒子1に、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子2を得る工程
工程3:得られた凝集粒子2を融着させて、融着粒子を得る工程
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記工程1~3をこの順に有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
工程1:水系媒体中で、非晶性ポリエステル樹脂Aを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子1を得る工程
工程2:得られた凝集粒子1に、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子2を得る工程
工程3:得られた凝集粒子2を融着させて、融着粒子を得る工程
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子が、下記工程a及びbのいずれかにより得られるものである、請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
工程a:非晶性ポリエステル樹脂Bの水性有機溶媒溶液に、酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂粒子の水系分散液を添加し、転相乳化して、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を得る工程
工程b:非晶性ポリエステル樹脂Bの水性有機溶媒溶液に、水系媒体を添加し、転相乳化した後、酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂粒子の水系分散液を添加混合して、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を得る工程
【請求項3】
非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子が、工程aにより得られるものである、請求項2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項4】
酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂の重量平均分子量が7,000以上35,000以下である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項5】
工程a又はbにおける、非晶性ポリエステル樹脂Bに対する酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂粒子の混合質量比(酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂粒子の質量/非晶性ポリエステル樹脂Bの質量)が1/99以上20/80以下である、請求項2又は3に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項6】
非晶性ポリエステル樹脂A及び/又は非晶性ポリエステル樹脂Bが、ポリエチレンテレフタレート由来の構成単位を含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真の分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化に対応した電子写真用トナーの開発が求められている。高画質化に対応して、粒径分布が狭く、小粒径であり、高速化に対応できる定着性のトナーを得る方法として、微細な樹脂粒子等を水系媒体中で凝集、融着させてトナーを得る、凝集融着法(乳化凝集法、凝集合一法)による、所謂ケミカルトナーの製造が行われている。
【0003】
特許文献1には、画質に優れ、低温定着性と耐オフセット性、すなわち、定着可能温度幅が十分であり、また簡易な操作で得られ、コスト面においても有利なトナーの製造方法を提供することを目的として、少なくともポリエステル樹脂及び着色剤を含有するトナーの製造方法であって、(A)有機溶剤に、ポリエステル樹脂と、分子量分布において50万より大きく300万より小さい範囲にピークが存在する超高分子量体スチレン系樹脂を溶解し、結着樹脂溶液を作製する工程と、(B)前記結着樹脂溶液を水系媒体中に、結着樹脂溶液液滴として分散させる工程と、(C)前記結着樹脂溶液液滴から前記有機溶剤を除き、樹脂粒子分散液を作製する工程と、(D)前記有機溶剤を除いた樹脂粒子と、前記着色剤を含有する着色剤粒子とを凝集させることでトナー粒子を形成する工程と、を備えることを特徴とするトナーの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-42930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
乳化凝集法でトナー粒子のコアシェル構造を形成する際、特許文献1に記載された技術のように、シェル用樹脂粒子同士での凝集を防ぐため、界面活性剤を用いてシェル用樹脂粒子の水分散液を調製して、水中でのシェル用樹脂粒子の分散安定性を高めることが知られている。しかし、界面活性剤が、特にトナー粒子表面に残存すると帯電性が低下し、カブリが発生するという問題がある。
本発明は、カブリの発生を抑制できる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、静電荷像現像用トナーの製造方法(乳化凝集法)において、コアを形成する非晶性ポリエステル樹脂を含む凝集粒子1に、酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂粒子を分散剤として用いて得られたシェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子を凝集させてコアシェル構造を有する凝集粒子2を得る工程を含む方法により製造された静電荷像現像用トナーが、カブリの発生を抑制できることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕 下記工程1~3をこの順に有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
工程1:水系媒体中で、非晶性ポリエステル樹脂Aを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子1を得る工程
工程2:得られた凝集粒子1に、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子2を得る工程
工程3:得られた凝集粒子2を融着させて、融着粒子を得る工程
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カブリの発生を抑制できる静電荷像現像用トナーの製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[静電荷像現像用トナーの製造方法]
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、下記工程1~3をこの順に有する。
工程1:水系媒体中で、非晶性ポリエステル樹脂Aを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子1を得る工程
工程2:得られた凝集粒子1に、非晶性ポリエステル樹脂Bと酸価60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂とを含む樹脂粒子を凝集させて凝集粒子2を得る工程
工程3:得られた凝集粒子2を融着させて、融着粒子を得る工程
【0009】
なお、以下、「静電荷像現像用トナー」を単に「トナー」、「静電荷像現像用トナーの製造方法」を単に「トナーの製造方法」と称することもある。
【0010】
本発明のトナーの製造方法により、カブリの発生を抑制できるトナーが得られる詳細なメカニズムは定かではないが、次のように考えられる。
シェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子の水系分散液の調製において、界面活性剤の代わりに、酸価が60mgKOH/g以上のスチレン系樹脂を用いることで、スチレン由来の構成単位が非晶性ポリエステル樹脂と相互作用して、スチレン系樹脂がシェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子表面に吸着する。また、スチレン系樹脂が高い酸価を有するため、シェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子の水中での電荷反発を高め、界面活性剤を用いた場合と同様に、水系媒体中でのシェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子の分散安定性を向上させることができる。それ故、本発明のトナーの製造方法では、界面活性剤を使用せずに調製したシェル用非晶性ポリエステル樹脂粒子を用いて、均一な厚みのシェル層を有するトナー粒子を得ることができ、トナーの帯電性が安定し、カブリの発生が抑制されたと考えられる。
更に、トナー粒子が均一な厚みのシェル層を有することで、コア部から、離型剤の表面露出を低減することができ、耐久性にも優れたトナーを得ることができたと考えられる。
なお、本発明の効果に関する上記のメカニズムは推定であり、これに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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