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公開番号2025133770
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2025108377,2020210096
出願日2025-06-26,2020-12-18
発明の名称拡散板、表示装置、投影装置、照明装置およびリモートセンシング用光源
出願人デクセリアルズ株式会社
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類G02B 5/02 20060101AFI20250904BHJP(光学)
要約【課題】周期構造の回折現象により発生するスペクトルノイズを低減して直線状の拡散光の強度の均質性を向上でき、かつ、0次回折光のノイズを低減して配光性も向上する。
【解決手段】直線状の拡散光を出射するマイクロレンズアレイ型の拡散板1は、基材10と、基材10のXY平面上にX方向に配列され、Y方向に延びる凸条部または凹条部からなる複数のシリンドリカルレンズ21とを備える。各々のシリンドリカルレンズ21のX方向の開口幅D、曲率半径Rはそれぞれ、基準開口幅Dk、基準曲率半径Rkを基準として、変動全幅率δD、δRで規定される変動範囲内でランダムに変動している。各々のシリンドリカルレンズ21の偏心量Ecは、変動全幅率δEcで規定される変動範囲内でランダムに変動している。δD、δRおよびδEcは、式(1)を満たし、かつ、δDまたはδRのうち少なくとも一方は0%ではない。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
直線状の拡散光を出射するマイクロレンズアレイ型の拡散板であって、
基材と、
前記基材の少なくとも一方の表面におけるXY平面上にX方向に配列され、前記X方向に対して垂直なY方向に延びる凸条部または凹条部からなる複数のシリンドリカルレンズと、
を備え、
各々の前記シリンドリカルレンズの前記X方向の開口幅D[μm]は、基準開口幅Dk[μm]を基準として、変動全幅率δD[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
各々の前記シリンドリカルレンズの曲率半径R[μm]は、基準曲率半径Rk[μm]を基準として、変動全幅率δR[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
各々の前記シリンドリカルレンズの偏心量Ec[μm]は、変動全幅率δEc[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
前記δD[%]、前記δR[%]および前記δEc[%]は、下記式(1)を満たし、かつ、前記δD[%]または前記δR[%]のうち少なくとも一方は0[%]ではない、拡散板。
TIFF
2025133770000010.tif
14
107
ただし、
前記変動全幅率δD[%]は、前記基準開口幅Dk[μm]に対する変動全幅ΔD[μm]の比率であり(δD=ΔD/Dk×100)、
前記変動全幅ΔD[μm]は、前記開口幅Dの変動量dDの上限値dD
MAX
と下限値dD
MIN
との差分であり(ΔD=dD
MAX
-dD
MIN
)、
前記変動全幅率δR[%]は、前記基準曲率半径Rkに対する変動全幅ΔRの比率であり(δR=ΔR/Rk×100)、
前記変動全幅ΔR[μm]は、前記曲率半径Rの変動量dRの上限値dR
MAX
と下限値dR
MIN
との差分であり(ΔR=dR
MAX
-dR
MIN
)、
前記偏心量Ecは、各々の前記シリンドリカルレンズの前記X方向の中心位置に対する、各々の前記シリンドリカルレンズの頂点の位置の前記X方向のずれ量であり、
前記変動全幅率δEc[%]は、前記基準開口幅Dkに対する変動全幅ΔEcの比率であり(δEc=ΔEc/Dk×100)、
前記変動全幅ΔEc[μm]は、前記偏心量Ecの上限値Ec
MAX
と下限値Ec
MIN
との差分である(ΔEc=Ec
MAX
-Ec
MIN
)。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記δD[%]、前記δR[%]および前記δEc[%]は、下記式(2)を満たす、請求項1に記載の拡散板。
TIFF
2025133770000011.tif
13
113
【請求項3】
前記δD[%]、前記δR[%]および前記δEc[%]は、下記式(3)を満たし、
前記δEc[%]は、30%以下である、請求項1または2に記載の拡散板。
TIFF
2025133770000012.tif
12
105
【請求項4】
前記δDは、7%以上、30%未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載の拡散板。
【請求項5】
前記δRは、7%以上、30%未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載の拡散板。
【請求項6】
前記δEcは、7%以上、30%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の拡散板。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の拡散板を備える、表示装置。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の拡散板を備える、投影装置。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか1項に記載の拡散板を備える、照明装置。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか1項に記載の拡散板を備える、リモートセンシング用光源。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散板、表示装置、投影装置、照明装置およびリモートセンシング用光源に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
光の拡散特性を変化させるために、入射光を所望の方向に拡散させる拡散板が用いられている。拡散板は、例えば、ディスプレイ等の表示装置、プロジェクタ等の投影装置、または各種の照明装置等といった様々な装置に広く利用される。拡散板の表面形状に起因する光の屈折を利用して、入射光を所望の拡散角で拡散させるタイプの拡散板がある。当該タイプの拡散板として、数十μm程度の大きさのマイクロレンズが複数配置されたマイクロレンズアレイ型の拡散板が知られている。
【0003】
かかるマイクロレンズアレイ型の拡散板では、各マイクロレンズからの光の波面が干渉した結果、マイクロレンズ配列の周期構造による回折波が生じ、拡散光の強度分布にむらが生じるという問題がある。このため、マイクロレンズの配置や、レンズ面の形状、開口の形状をばらつかせることにより、干渉や回折による拡散光の強度分布のむらを低減する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、主面上に複数のマイクロレンズが矩形格子状に規則的に配置された拡散板において、断面形状が互いに相違し、かつ、対称軸を有さない複数のマイクロレンズを用いることが記載されている。また、特許文献2には、矩形格子状に配列された複数のマイクロレンズのレンズ頂点位置を、基準格子の格子点からずらして配置することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2016/051785号
国際公開第2015/182619号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記マイクロレンズアレイ型の拡散板の一例として、入射光を特定方向に延びる直線状に拡散させて、直線状の拡散光を出射する拡散板がある。かかる拡散板では、同一形状を有する複数のシリンドリカルレンズが周期的に配列されたマイクロレンズアレイ構造が一般的である。
【0007】
しかしながら、このように同一形状を有する複数のシリンドリカルレンズが周期的に配列されたアレイ構造では、当該周期構造の回折現象によりスペクトル状の回折光(スペクトルノイズ)が発生し、直線状の拡散光の強度の均質性が低下するという問題があった。さらに、高い強度の0次回折光(ノイズ)が発生するため、拡散光を特定方向に適切に分散配光することが困難になり、直線状の拡散光の特定方向の配光性が低下するという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、直線状の拡散光を出射するマイクロレンズアレイ型の拡散板において、周期構造の回折現象により発生するスペクトルノイズを低減して直線状の拡散光の強度の均質性を向上でき、かつ、0次回折光のノイズを低減して配光性も向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、
直線状の拡散光を出射するマイクロレンズアレイ型の拡散板であって、
基材と、
前記基材の少なくとも一方の表面におけるXY平面上にX方向に配列され、前記X方向に対して垂直なY方向に延びる凸条部または凹条部からなる複数のシリンドリカルレンズと、
を備え、
各々の前記シリンドリカルレンズの前記X方向の開口幅D[μm]は、基準開口幅Dk[μm]を基準として、変動全幅率δD[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
各々の前記シリンドリカルレンズの曲率半径R[μm]は、基準曲率半径Rk[μm]を基準として、変動全幅率δR[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
各々の前記シリンドリカルレンズの偏心量Ec[μm]は、変動全幅率δEc[%]で規定される変動範囲内でランダムに変動しており、
前記δD[%]、前記δR[%]および前記δEc[%]は、下記式(1)を満たし、かつ、前記δD[%]または前記δR[%]のうち少なくとも一方は0[%]ではない、拡散板が提供される。
【0010】
TIFF
2025133770000002.tif
14
107
(【0011】以降は省略されています)

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