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公開番号2025128540
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025258
出願日2024-02-22
発明の名称電極触媒層、及び、膜電極接合体
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25B 11/031 20210101AFI20250827BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】形成時のクラックを少なくすることができ、さらに、水電解の高効率化・高耐久化が可能な電極触媒層を提供する。
【解決手段】イオン交換膜型水電解用の電極触媒層は、触媒、導電性粒状物質、高分子電解質、及び、繊維状物質を有する。電極触媒層の厚み方向に沿った断面において、電極触媒層の厚みを3等分して得られる3つの領域を、電極触媒層の一方の表面側から順に領域1、領域2、領域3とし、領域1、領域2、領域3の空隙率をそれぞれ、V1、V2、V3とした場合に、V1<V2<V3を満たす。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
イオン交換膜型水電解用の電極触媒層であって、
触媒、導電性粒状物質、高分子電解質、及び、繊維状物質を有し、
前記電極触媒層の厚み方向に沿った断面において、前記電極触媒層の厚みを3等分して得られる3つの領域を、前記電極触媒層の一方の表面側から順に領域1、領域2、領域3とし、
前記領域1、領域2、領域3の空隙率をそれぞれ、V1、V2、V3とした場合に、
V1<V2<V3を満たす、電極触媒層。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
V2/V1が1.01以上である、請求項1に記載の電極触媒層。
【請求項3】
V3/V1が1.05以上である、請求項1又は2に記載の電極触媒層。
【請求項4】
前記導電性粒状物質が少なくとも一部の前記触媒を担持している、請求項1又は2に記載の電極触媒層。
【請求項5】
前記繊維状物質は、電子伝導性又はイオン伝導性の少なくとも一方の伝導性を示す、請求項1又は2に記載の電極触媒層。
【請求項6】
アノード側電極触媒層と、イオン交換膜と、カソード側電極触媒層と、をこの順に備える電極触媒層であって、
前記アノード側電極触媒層及び前記カソード側電極触媒層の内の少なくとも一方が、請求項1又は2に記載の電極触媒層であり、
前記電極触媒層の領域1側の表面が前記イオン交換膜と対向するように配置されている、膜電極接合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン交換膜型水電解用の膜電極接合体を構成する電極触媒層に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、脱炭素化に向けたで水素関連技術の開発が加速している。水素の社会実装を促すためには、水素供給コストの低減が必要であり、水電解装置による水素製造の飛躍的な普及拡大が期待される。水電解装置は、電気(再生可能エネルギー)を利用して水を電気分解することで、水素を製造する。
【0003】
水電解装置は、主にアルカリ水電解とプロトン交換膜型水電解の2形式がある。近年、プロトン交換膜型水電解が高効率・小型化可能なため、普及が加速しているが、コストが高いことが課題となっている。そこで、新しい方式としてアニオン交換膜型水電解が、安価に水素を製造可能できることから注目を集めている。特に、低コストが望めることから、炭化水素系電解質膜を用いたアニオン交換膜型水電解の開発が盛んに行われている。
【0004】
アニオン交換膜型水電解は、電解質膜であるアニオン交換膜を、アノード側電極触媒層とカソード側電極触媒からなる一対の電極で挟んだ膜電極接合体を備えている。外部からアノード及びカソードに電力を印加することで、下記の電気化学反応により水素が生じる。
【0005】
カソード:2H

O + 4e → 4OH

+ H

・・・(1)
アノード:4OH

→ 2H

O + O

+ 4e・・・(2)
カソードでは、水と電子から水酸化物イオンと水素を生じる(反応1)。水酸化物イオンは、電解質膜を通り、アノードに移動する。アノードでは、水酸化物イオンから水、酸素と電子が生成する(反応2)。カソードへの水供給は、アノードから電解質膜を通してカソードに供給する方式(ドライカソード型)もある。
【0006】
現在、水素製造の低コスト化に向けて、イオン(プロトンまたはアニオン)交換膜型水電解の高効率化・高耐久化が望まれている。
【0007】
上記課題に対し、特許文献1は、電解質膜として炭化水素系電解質を用いて塗布法を用いて電極触媒層を形成する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-83085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、電極触媒層形成用ペーストの組成を調整することで、クラックおよび剥離のない電極触媒層が形成できると記載されている。しかし、上記特許文献1に記載の電極触媒層形成用ペーストを用いても、電極触媒層にクラック及び剥離が発生する場合がある。また、また、ペースト溶媒の含有量についての記載はあるが、電極触媒層の構造についての記載がなく、その効果については具体的には検証されてはいない。
【0010】
発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、形成時のクラック及び剥離を少なくすることができ、さらに、水電解の高効率化・高耐久化が可能な電極触媒層を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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