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公開番号2025128360
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2025101573,2024033922
出願日2025-06-17,2012-02-27
発明の名称発光素子および発光装置
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H10K 50/12 20230101AFI20250826BHJP()
要約【課題】外部量子効率が高い発光素子を提供する。
【解決手段】ゲスト、n型ホスト及びp型ホストを含む発光層を一対の電極間に有し、n型ホスト(あるいはp型ホスト)の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差をゲストの三重項励起状態と基底状態のエネルギー差より差し引いた値が0.15電子ボルト以上である発光素子。該発光素子は、三重項励起状態にあるゲストからn型ホスト(あるいはp型ホスト)の三重項励起状態への遷移が起こりにくいため、三重項励起状態にあるゲストからの発光が効率的におこなわれる。あるいは、n型ホストのLUMO準位がゲストのLUMO準位より0.1電子ボルト以上高い、あるいはp型ホストのHOMO準位がゲストのHOMO準位より0.1電子ボルト以上低い発光素子。該発光素子は、ゲスト内で電子正孔の再結合が効率よく発生し、発光効率あるいは外部量子効率を高めることができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間の正孔注入層及び発光層と、を有し、
前記発光層は、燐光性化合物と、電子輸送性を有する第1の有機化合物と、正孔輸送性を有する第2の有機化合物と、を有し、
前記正孔注入層は、2種の材料を有し、
前記2種の材料の一方は、芳香族アミン化合物又はカルバゾール誘導体であり、
前記第1の有機化合物と、前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記燐光性化合物の最も長波長側に位置する吸収帯と重なり、
前記第1の有機化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差は、前記燐光性化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差より0.15電子ボルト以上大きく、
前記第2の有機化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差は、前記燐光性化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差より0.15電子ボルト以上大きい発光素子。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間の正孔注入層及び発光層と、を有し、
前記発光層は、燐光性化合物と、電子輸送性を有する第1の有機化合物と、正孔輸送性を有する第2の有機化合物と、を有し、
前記正孔注入層は、2種の材料を有し、
前記2種の材料の一方は、芳香族アミン化合物又はカルバゾール誘導体であり、
前記2種の材料の他方は、フッ素を有する有機化合物であり、
前記第1の有機化合物と、前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルは、前記燐光性化合物の最も長波長側に位置する吸収帯と重なり、
前記第1の有機化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差は、前記燐光性化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差より0.15電子ボルト以上大きく、
前記第2の有機化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差は、前記燐光性化合物の三重項励起状態と基底状態のエネルギー差より0.15電子ボルト以上大きい発光素子。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記燐光性化合物の最も長波長側に位置する吸収帯のモル吸光係数は、2000M
-1
・cm
-1
以上である発光素子。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
前記燐光性化合物は、有機金属錯体である発光素子。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発光素子を有する発光装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)現象
を利用した発光素子(以下、有機EL素子とも記す)に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL素子の研究開発が盛んにおこなわれている(特許文献1、非特許文献1および非
特許文献2参照)。有機EL素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の有機化合物
を含む層(以下、発光層とも記す)を挟んだものであり、薄型軽量化できる・入力信号に
高速に応答できる・直流低電圧駆動が可能であるなどの特性から、次世代のフラットパネ
ルディスプレイ素子として注目されている。また、このような発光素子を用いたディスプ
レイは、コントラストや画質に優れ、視野角が広いという特徴も有している。さらに、有
機EL素子は面光源であるため、液晶ディスプレイのバックライトや照明等の光源として
の応用も考えられている。
【0003】
有機EL素子の発光機構は、キャリア注入型である。すなわち、電極間に発光層を挟んで
電圧を印加することにより、電極から注入された電子および正孔が再結合して発光物質が
励起状態となり、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。励起状態には、一重項励
起状態と三重項励起状態がある。また、発光素子におけるその統計的な生成比率は、前者
は後者の3分の1であると考えられている。なお、本明細書では、一重項励起状態(三重
項励起状態)とは、特にことわらない限り、一重項励起状態(三重項励起状態)のうち、
エネルギー準位が最も低いものを指す。
【0004】
発光性の有機化合物は通常、基底状態が一重項状態である。したがって、一重項励起状態
からの発光は、同じスピン多重度間の電子遷移であるため蛍光と呼ばれる。一方、三重項
励起状態からの発光は、異なるスピン多重度間の電子遷移であるため燐光と呼ばれる。こ
こで、蛍光を発する化合物(以下、蛍光性化合物と記す)は室温において、通常、燐光は
観測されず蛍光のみが観測される。したがって、蛍光性化合物を用いた発光素子における
内部量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、上
記の一重項励起状態と三重項励起状態の比率を根拠に25%とされている。
【0005】
一方、燐光を発する化合物(以下、燐光性化合物と記す)を用いれば、内部量子効率は1
00%にまで高めることが理論上は可能となる。つまり、蛍光性化合物に比べて高い発光
効率を得ることが可能になる。このような理由から、高効率な発光素子を実現するために
、燐光性化合物を用いた発光素子の開発が近年盛んにおこなわれている。
【0006】
特に、その燐光量子効率の高さゆえに、燐光性化合物としてイリジウム等を中心金属とす
る有機金属錯体が注目されており、例えば、特許文献1には、イリジウムを中心金属とす
る有機金属錯体が燐光材料として開示されている。
【0007】
上述した燐光性化合物を用いて発光素子の発光層を形成する場合、燐光性化合物の濃度消
光や三重項-三重項消滅による消光を抑制するために、他の化合物からなるマトリクス中
に該燐光性化合物が分散するようにして形成することが多い。この時、マトリクスとなる
化合物はホスト、燐光性化合物のようにマトリクス中に分散される化合物はゲストと呼ば
れる。
【0008】
このような、燐光性化合物をゲストとして用いる発光素子における発光の一般的な素過程
はいくつかあるが、それらについて以下に説明する。
【0009】
(1)電子及び正孔がゲスト分子において再結合し、ゲスト分子が励起状態となる場合(
直接再結合過程)。
(1-1)ゲスト分子の励起状態が三重項励起状態のときゲスト分子は燐光を発する。
(1-2)ゲスト分子の励起状態が一重項励起状態のとき一重項励起状態のゲスト分子は
三重項励起状態に項間交差し、燐光を発する。
【0010】
つまり、上記(1)の直接再結合過程においては、ゲスト分子の項間交差効率、及び燐光
量子効率さえ高ければ、高い発光効率が得られることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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