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公開番号2025124777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2025089760,2021062785
出願日2025-05-29,2021-04-01
発明の名称全固体二次電池及びその製造方法
出願人マクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20250819BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】短絡を抑え、負荷特性及びサイクル特性に優れた全固体二次電池とその製造方法とを提供する。また、本発明は、持続可能な開発目標の目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」および目標12「つくる責任 つかう責任」に関連する。
【解決手段】本発明の全固体二次電池は、正極10、負極20、及び硫化物系固体電解質を含有する固体電解質層30を有し、固体電解質層30は、厚みが15μm以上120μm以下であり、固体電解質層30の断面の中央部R2について、走査型電子顕微鏡(SEM)画像から算出される空隙率が3%以下であり、且つ、固体電解質層30と正極10および負極20との界面の凹凸の高さが、それぞれ7μm以下である。固体電解質層30は、例えば、溶媒を用いずに金型に充電された硫化物系固体電解質粒子の層状の集合体を1000MPa以上の面圧で加圧成形する工程により得ることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極、負極、及び前記正極と前記負極の間に配置された硫化物系固体電解質を含有する固体電解質層を有する全固体二次電池の製造方法であって、
前記固体電解質層は、厚みが15μm以上120μm以下であり、前記固体電解質層の断面の中央部について、走査型電子顕微鏡(SEM)画像から算出される空隙率が3%以下であり、且つ、前記固体電解質層と前記正極および前記負極との界面の凹凸の高さが、それぞれ7μm以下であり、
溶媒を用いずに硫化物系固体電解質粒子を金型内に充填し、前記硫化物系固体電解質粒子の層状の集合体を形成する工程と、
前記硫化物系固体電解質粒子の層状の集合体を1000MPa以上の面圧で加圧成形する工程を有することを特徴とする全固体二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷特性及びサイクル特性に優れた全固体二次電池とその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータなどのポータブル電子機器の発達や、電気自動車の実用化などに伴い、小型・軽量で、かつ高容量・高エネルギー密度の二次電池が必要とされるようになってきている。
【0003】
現在、この要求に応え得るリチウム二次電池、特にリチウムイオン二次電池では、正極活物質にコバルト酸リチウム(LiCoO

)、ニッケル酸リチウム(LiNiO

)などのリチウム含有複合酸化物が用いられ、負極活物質に黒鉛などが用いられ、非水電解質として有機溶媒とリチウム塩とを含む有機電解液が用いられている。
【0004】
そして、リチウムイオン二次電池の適用機器の更なる発達に伴って、リチウムイオン二次電池の更なる長寿命化・高容量化・高エネルギー密度化が求められている。更に、長寿命化・高容量化・高エネルギー密度化したリチウムイオン二次電池の信頼性も高く求められている。
【0005】
しかし、リチウムイオン二次電池に用いられている有機電解液は、可燃性物質である有機溶媒を含んでいる。また、近年のリチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化及び有機電解液中の有機溶媒量の増加傾向に伴い、より一層リチウムイオン二次電池の信頼性が求められている。
【0006】
以上のような状況において、有機溶媒を用いない全固体型のリチウム二次電池(全固体二次電池)が注目されている。全固体二次電池は、従来の有機溶媒系電解質に代えて、有機溶媒を用いない固体電解質の成形体を用いるものである。
【0007】
前記全固体二次電池においては、種々の改良が試みられている。例えば、特許文献1では、固体電解質層の空隙率が10%以下であり、正極層の表面粗さRz1および負極層の表面粗さRz2が、Rz1+Rz2≦25の関係を満たすことにより、正極層と負極層との短絡を抑制できることが示されている。
【0008】
特許文献1では、固体電解質層厚みは、電池のエネルギー密度を向上する観点から20μm以下が好ましいとされている。正極層表面および負極層表面の凹凸を少なくして正極層と負極層とが接触するのを防ぎ、また、固体電解質層の空隙率を低くしてデンドライトの成長を抑制し、固体電解質層を薄化した場合でも、正極層と負極層とが短絡するのを防いでいる。
【0009】
特許文献1では、固体電解質と、バインダとを混合して、合剤粉末を調製したのち、この合剤粉末を溶媒に分散させて、固体電解質層形成用ペーストを作製する。固体電解質層形成用ペーストを支持基材の表面に均一に塗布して乾燥することにより、支持基材の表面に電解質グリーンシートを形成する。さらに、正極ペーストおよび負極ペーストを用いること以外は、前記電解質グリーンシートと同様にして正極グリーンシートおよび負極グリーンシートが作製される。正極グリーンシートおよび負極グリーンシートと、前記電解質グリーンシートを積層し、300℃以上の温度でバインダを焼失させて、正極層および負極層と固体電解質層を有するコイン型の全固体電池が組み立てられる。
【0010】
また、特許文献2では、固体電解質を溶媒に分散させた固体電解質層形成用組成物を調製する工程において、前記溶媒中に、1-ヒドロキシエチル-2-アルケニルイミダゾリンなどの化合物を分散剤として含有させることが開示されている。これにより、固体電解質の凝集を抑制し、前記固体電解質層形成用組成物を塗布し乾燥することにより形成される固体電解質層の表面の凹凸を小さくできる。その結果、正極合剤層と固体電解質層との界面における表面粗さRaを1.0μm以下とした全固体リチウム二次電池が組み立てられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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