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公開番号2025124575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024178618
出願日2024-10-11
発明の名称マルチコア光ファイバ
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G02B 6/02 20060101AFI20250819BHJP(光学)
要約【課題】偏波モード分散を低減することができるマルチコア光ファイバを提供する。
【解決手段】マルチコア光ファイバは、ファイバ軸に沿う複数のコアと、複数のコアを取り囲むクラッドと、を備える。複数のコアおよびクラッドは、シリカガラスを主成分として含む。複数のコアそれぞれの屈折率は、クラッドの屈折率よりも高い。複数のコアそれぞれの線膨張係数は、クラッドの線膨張係数よりも大きい。複数のコアは、ファイバ軸に直交する断面において楕円形状を有する第1コアと、第1コアとは異なる1または複数の第2コアを含む。楕円形状の非円率は、0.1%以上である。ファイバ軸に直交する断面において、第1コアの重心および1または複数の第2コアで構成されるコア群の重心を結ぶ直線と、楕円形状の長軸に沿う直線とが成す角度は、30度以下である。偏波モード分散は、0.2ps/rtkm以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ファイバ軸に沿う複数のコアと、
前記複数のコアを取り囲むクラッドと、を備え、
前記複数のコアおよび前記クラッドは、シリカガラスを主成分として含み、
前記複数のコアそれぞれの屈折率は、前記クラッドの屈折率よりも高く、
前記複数のコアそれぞれの線膨張係数は、前記クラッドの線膨張係数よりも大きく、
前記複数のコアは、前記ファイバ軸に直交する断面において楕円形状を有する第1コアと、前記第1コアとは異なる1または複数の第2コアを含み、
前記楕円形状の非円率は、0.1%以上であり、
前記ファイバ軸に直交する断面において、前記第1コアの重心および前記1または複数の第2コアで構成されるコア群の重心を結ぶ直線と、前記楕円形状の長軸に沿う直線とが成す角度は、30度以下であり、
偏波モード分散は、0.2ps/rtkm以下である、
マルチコア光ファイバ。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記楕円形状の非円率は、10%以下である、
請求項1に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項3】
前記複数のコアおよび前記クラッドは、フッ素を含み、
前記クラッドにおけるフッ素の濃度は、前記複数のコアそれぞれにおけるフッ素の濃度よりも高い、
請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項4】
前記クラッドは、前記複数のコアを取り囲む第1クラッドと、前記第1クラッドを取り囲む第2クラッドと、を有し、
前記第1クラッドおよび前記第2クラッドは、フッ素を含み、
前記第1クラッドにおけるフッ素の濃度は、前記第2クラッドにおけるフッ素の濃度よりも高く、
前記複数のコアは、アルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素で構成されるアルカリ元素群のうち少なくとも1種類のアルカリ元素を含む、
請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項5】
前記複数のコアは、アルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素で構成されるアルカリ元素群のうち少なくとも1種類のアルカリ元素を含み、
前記複数のコアにおける前記アルカリ元素の濃度は、1wtppm以上3000wtppm以下である、
請求項4に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項6】
前記角度は、10度以下である、
請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバ。
【請求項7】
前記角度は、5度以下である、
請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、マルチコア光ファイバに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
複数のコアと複数のコアを取り囲むクラッドとを備えるマルチコア光ファイバにおいて、偏波モード分散(PMD:Polarization mode dispersion)を低減するための技術が知られている。例えば、特許文献1に開示されたマルチコア光ファイバの製造方法では、中心に穴を有しない複数のコアケインを、クラッドとなるスートブランクの穴に挿入してコアケインとスートブランクとを焼結する。これにより、コアケインの中心近くにおいて低い非軸対称性が実現されると共に、より低い偏波モード分散が実現される。特許文献2には、マルチコア光ファイバが備える複数のマルチコアユニットが3回以上の回転対称性を有することにより、構造非対称性が低減され、偏波モード分散の増大が防止されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2015/0307387号明細書
米国特許出願公開第2011/0206330号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたようなコア中心近くにおいて低い非軸対称性が実現されているマルチコア光ファイバであっても、コアの配置が3回以上の回転対称性を有しない場合には、偏波モード分散が高くなることがある。そこで、コアの配置が3回以上の回転対称性を有しない場合であっても、偏波モード分散を低減することができるマルチコア光ファイバが望まれている。
【0005】
本開示は、偏波モード分散を低減することができるマルチコア光ファイバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係るマルチコア光ファイバは、ファイバ軸に沿う複数のコアと、複数のコアを取り囲むクラッドと、を備え、複数のコアおよびクラッドは、シリカガラスを主成分として含み、複数のコアそれぞれの屈折率は、クラッドの屈折率よりも高く、複数のコアそれぞれの線膨張係数は、クラッドの線膨張係数よりも大きく、複数のコアは、ファイバ軸に直交する断面において楕円形状を有する第1コアと、第1コアとは異なる1または複数の第2コアを含み、楕円形状の非円率は、0.1%以上であり、ファイバ軸に直交する断面において、第1コアの重心および1または複数の第2コアで構成されるコア群の重心を結ぶ直線と、楕円形状の長軸と、が成す角度は、30度以下であり、偏波モード分散は、0.2ps/rtkm以下である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、偏波モード分散を低減することができるマルチコア光ファイバが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る光ファイバの斜視図である。
図2は、ファイバ軸に直交する光ファイバの断面図である。
図3は、光ファイバにおける線膨張係数の分布を模式的に示すグラフである。
図4は、光ファイバにおける粘性の分布を模式的に示すグラフである。
図5は、光ファイバにおける応力の分布を模式的に示すグラフである。
図6は、ファイバ軸に直交する断面における面内応力を模式的に示す図である。
図7は、コアにおける基底モードの複屈折の遅軸方向を模式的に示す図である。
図8は、第2実施形態に係る光ファイバの断面図である。
図9は、第3実施形態に係る光ファイバの断面図である。
図10は、変形例に係る光ファイバの断面図である。
図11は、変形例に係る光ファイバの断面図である。
図12は、変形例に係る光ファイバの断面図である。
図13は、変形例に係る光ファイバの内部構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係るマルチコア光ファイバは、ファイバ軸に沿う複数のコアと、複数のコアを取り囲むクラッドと、を備え、複数のコアおよびクラッドは、シリカガラスを主成分として含み、複数のコアそれぞれの屈折率は、クラッドの屈折率よりも高く、複数のコアそれぞれの線膨張係数は、クラッドの線膨張係数よりも大きく、複数のコアは、ファイバ軸に直交する断面において楕円形状を有する第1コアと、第1コアとは異なる1または複数の第2コアを含み、楕円形状の非円率は、0.1%以上であり、ファイバ軸に直交する断面において、第1コアの重心および1または複数の第2コアで構成されるコア群の重心を結ぶ直線と、楕円形状の長軸に沿う直線と、が成す角度は、30度以下であり、偏波モード分散は、0.2ps/rtkm以下である。
【0010】
このマルチコア光ファイバでは、複数のコアは、ファイバ軸に直交する断面において楕円形状を有する第1コアと、第1コアとは異なる1または複数の第2コアを含む。また、第1コアの重心および1または複数の第2コアで構成されるコア群の重心を結ぶ直線と、第1コアが有する楕円形状の長軸に沿う直線とが成す角度が30度以下である。この場合、コアの配置に起因する応力によって生じる複屈折とコアの形状に起因して生じる複屈折とが相殺され、第1コアを伝搬する導波モードの複屈折が低減される。その結果、偏波モード分散を低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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