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公開番号2025118154
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013297
出願日2024-01-31
発明の名称支承取り替え方法
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人MTS国際特許事務所,個人,個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20250805BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】支承取り替え工事の工期を短縮することに寄与できる支承取り替え方法を提供する。
【解決手段】下部構造の少なくとも一部を構成する鋼製部材である下部鋼製部材60と、上部構造の少なくとも一部を構成する鋼製部材である上部鋼製部材62と、下部鋼製部材60と上部鋼製部材62との間に配置されていて、下部鋼製部材60と上部鋼製部材62との間の力の伝達を行う支承50と、を有する橋梁において、既設の支承50を新設支承に取り替える支承取り替え方法であって、既設の支承50は溶接により下部鋼製部材60上に連結されており、既設の支承50と下部鋼製部材60との溶接接合部分に対して冷間切削を行って、既設の支承50と下部鋼製部材60との連結を解除する溶接接合解除工程を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
下部構造の少なくとも一部を構成する鋼製部材である下部鋼製部材と、上部構造の少なくとも一部を構成する鋼製部材である上部鋼製部材と、前記下部鋼製部材と前記上部鋼製部材との間に配置されていて、前記下部鋼製部材と前記上部鋼製部材との間の力の伝達を行う支承と、を有する橋梁において、既設の前記支承を新設支承に取り替える支承取り替え方法であって、
既設の前記支承は溶接により前記下部鋼製部材上に連結されており、
既設の前記支承と前記下部鋼製部材との溶接接合部分に対して冷間切削を行って、既設の前記支承と前記下部鋼製部材との連結を解除する溶接接合解除工程を有することを特徴とする支承取り替え方法。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記上部鋼製部材と既設の前記支承との縁を切るように前記上部鋼製部材をジャッキアップするジャッキアップ工程を有し、
前記ジャッキアップ工程の前に、前記溶接接合解除工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の支承取り替え方法。
【請求項3】
前記溶接接合解除工程で行う前記冷間切削は、前記溶接接合部分の少なくとも一部を除去するように行うことを特徴とする請求項1に記載の支承取り替え方法。
【請求項4】
前記冷間切削は、超硬バーを用いて行うことを特徴とする請求項3に記載の支承取り替え方法。
【請求項5】
前記超硬バーの形状は、その外径が、当該超硬バーの先端近傍領域では先端に行くほど小さくなっている形状であることを特徴とする請求項4に記載の支承取り替え方法。
【請求項6】
前記冷間切削は、エンドミルを用いて行うことを特徴とする請求項3に記載の支承取り替え方法。
【請求項7】
前記溶接接合解除工程で行う前記冷間切削は、前記溶接接合部分の少なくとも一部に切れ目を入れるように行うことを特徴とする請求項1に記載の支承取り替え方法。
【請求項8】
前記ジャッキアップ工程の前に、前記上部鋼製部材をジャッキアップする準備をするジャッキアップ準備工程を有し、
前記ジャッキアップ準備工程を進めるのと並行して、前記溶接接合解除工程を進めることを特徴とする請求項2に記載の支承取り替え方法。
【請求項9】
前記ジャッキアップ準備工程は、前記上部鋼製部材をジャッキアップする際に用いる鋼製ブラケットを製作する鋼製ブラケット製作工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の支承取り替え方法。
【請求項10】
前記ジャッキアップ準備工程は、前記上部鋼製部材をジャッキアップするための現場での準備を行うジャッキアップ現場準備工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の支承取り替え方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、支承取り替え方法に関し、詳細には、支承取り替え工事の工期を短縮することに寄与できる支承取り替え方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、橋梁の保全工事が各地で盛んに行われるようになってきているが、橋梁の保全工事における代表的な工種に支承取り替え工がある。
【0003】
鋼製橋脚の天端上に設けられている既設支承は、多くの場合、下沓が鋼製橋脚の天端面に隅肉溶接で取り付けられており、鋼製橋脚の天端上に設けられている既設支承を新設支承に取り替える場合には、既設支承と鋼製橋脚との連結を解除する必要がある。橋梁において鋼製部材同士の既設溶接部を除去する方法として、非特許文献1に記載されるようにガウジングによる除去が一般的に行われている。
【0004】
しかしながら、非特許文献1に記載のガウジングでは、鋼製主桁に溶接で固定されたソールプレートの溶接ビードをガウジングで除去しており、鋼製主桁にガウジングによる熱が入熱する。既設支承と鋼製橋脚の天端面との間の既設溶接部を非特許文献1のようにガウジングで除去する場合、ガウジングによる熱によって鋼製橋脚が高温になるおそれがある。鋼材のひずみ-応力曲線を図7(横軸はひずみ(mm)で、縦軸は応力(N/mm
2
))に示すように、鋼材のひずみ-応力曲線は常温時(図7において実線で示す)と高温時(図7において二点鎖線で示す)で大きく異なり、高温時には降伏点が大きく低下する。このため、既設支承が鋼製主桁に連結した状態(鋼製主桁の重さによる荷重が既設支承を介して鋼製橋脚の天端面に加わっている状態)で既設支承と鋼製橋脚の天端面との間の既設溶接部をガウジングで除去する作業を行うと、ガウジングによる熱によって鋼製橋脚が高温になって、鋼製橋脚を構成する鋼材の降伏点が大きく低下して、鋼製主桁の重さによる荷重により鋼製橋脚が座屈するおそれがある。
【0005】
一方、鋼製主桁の重さによる荷重が鋼製橋脚に加わらなければ、ガウジングによる熱が鋼製橋脚にある程度入熱しても、鋼製橋脚に座屈は生じない。
【0006】
そこで、鋼製主桁をジャッキアップして鋼製主桁と支承との縁を切って、鋼製主桁の重さによる荷重が鋼製橋脚に加わらないようにしてから、既設支承と鋼製橋脚の天端面との間の既設溶接部をガウジングで除去することが従来行われている。鋼製主桁と既設支承との連結はセットボルトによるボルト接合が一般的であり、セットボルトを取り外すことにより、鋼製主桁と既設支承との連結を解除することができ、セットボルトを取り外してから鋼製主桁をジャッキアップすることで鋼製主桁と支承との縁を切ることができる。鋼製主桁と支承との縁を切ると、ガウジングの熱により鋼製橋脚の降伏点が低下しても、鋼製主桁自体の重さによる荷重が鋼製橋脚に伝わらないため、鋼製橋脚に座屈が生じることはない。
【0007】
鋼製主桁をジャッキアップして鋼製主桁と支承との縁を切ってから、既設支承と鋼製橋脚の天端面との間の既設溶接部をガウジングで除去する従来工程の一例を図8のフローチャートに示すとともに、図9の工程表に示す。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
「7.保全工事における基本工種と留意点の紹介 - これから保全技術者を目指す方々のために-」、日本橋梁建設協会 橋梁技術発表会資料、日本橋梁建設協会 保全委員会 保全技術小委員会、平成24年度 技術発表会、[2023年12月18日調査]、<https://www.jasbc.or.jp/images/imageparts/title/release/ronbun/2012/H24_07.pdf>、7-14ページ右欄10~14行目
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
鋼製主桁をジャッキアップして鋼製主桁と支承との縁を切ってから、既設溶接部をガウジングで除去する従来の手法では、図8および図9に示すように、ガウジングで既設溶接部52(図3参照)を除去して既設支承50(図3参照)の溶接接合を解除する(ステップS104)前に、鋼製ブラケット30(図6参照)を工場で製作して(ステップS101)、鋼製橋脚60(図3参照)に鋼製ブラケット30を設置して、鋼製主桁62(図3参照)をジャッキアップするための現場での準備を行い(ステップS102、図9参照)、鋼製主桁62をジャッキアップ(ステップS103)して、鋼製主桁62と既設支承50との縁を切る作業を完了してからでないと、ガウジングによる既設溶接部52の撤去作業を行う既設支承50の溶接接合解除工程(ステップS104)に入ることができず、手待ち期間が生じており、その分だけ支承取替工事の工期が長くなっていた。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、支承取り替え工事の工期を短縮することに寄与できる支承取り替え方法を提供することを課題とする。
(【0011】以降は省略されています)

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