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公開番号
2025113884
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024008274
出願日
2024-01-23
発明の名称
反射防止膜および光学素子
出願人
株式会社タムロン
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
G02B
1/11 20150101AFI20250728BHJP(光学)
要約
【課題】広帯域の波長において低反射であり、かつ透過性に優れる光学特性を有する反射防止膜を実現する新たな技術を提供する。
【解決手段】光学素子(1)は、基材(20)と、屈折率傾斜層(12)を含む反射防止膜(10)と、を含む。屈折率傾斜層(12)は基材(20)側から屈折率が次第に小さくなる第一層から第n層を含む。第一層はTiO
2
粒子を含有し、第n層はSiO
2
粒子を含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
光学部材を構成する基材上に設けられる反射防止膜であって、
前記反射防止膜は、前記反射防止膜の厚さ方向において最も大きな第一屈折率から最も小さな第n屈折率(n≧4)へ次第に変化する屈折率を有する屈折率傾斜層を含み、
前記屈折率傾斜層は、前記第一屈折率を有する第一層と、前記第n屈折率を有する第n層と、前記第一層および前記第n層の間にあって前記厚さ方向における位置に応じて前記第一屈折率から前記第n屈折率に向けて次第に小さくなるような屈折率を有するn-2個の層と、を含み、
前記第一層は第一誘電体物質の粒子を含有し、前記第n層は前記第一誘電体物質よりも低い屈折率を発現させる第二誘電体物質の粒子を含有する、
反射防止膜。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記屈折率傾斜層は、前記反射防止膜の厚さ方向において、最も前記基材に近い位置に前記第一層を有し、
前記第一屈折率と前記基材の屈折率との差が0.05以下である、
請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項3】
前記第n屈折率と前記反射防止膜の周囲の媒体の屈折率との差が0.25以下である、請求項2に記載の反射防止膜。
【請求項4】
前記第一誘電体物質の粒子が金属酸化物粒子であり、前記第二誘電体物質の粒子が二酸化ケイ素粒子であり、
前記第一層から前記第n層における一以上の層が、前記金属酸化物粒子と二酸化ケイ素粒子との混合粒子で構成されている、請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項5】
前記第二誘電体物質の粒子が二酸化ケイ素粒子であり、
前記第一層から前記第n層における前記第一層以外の一以上の層が、粒子径の異なる二種以上の二酸化ケイ素粒子の混合粒子で構成されている、請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項6】
前記粒子径の異なる前記二酸化ケイ素粒子の一次粒子の平均粒子径が2nm以上40nm以下である、請求項5に記載の反射防止膜。
【請求項7】
前記第二誘電体物質の粒子が二酸化ケイ素粒子であり、
前記第一層から前記第n層における前記第一層以外の一以上の層が、中空の二酸化ケイ素粒子および多孔質の二酸化ケイ素粒子の一方の粒子、または両方の粒子の混合粒子で構成されている、請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項8】
前記屈折率傾斜層の厚さは、前記基材の目的に応じた光の波長の1/4倍以上である、請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項9】
前記第一誘電体物質の粒子が金属酸化物粒子であり、
前記金属酸化物粒子の一次粒子の平均粒子径が25nm以下である、請求項1に記載の反射防止膜。
【請求項10】
前記第一層から前記第n層における一以上の層内の粒子が結合剤によって結合されている、請求項1に記載の反射防止膜。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止膜および光学素子に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
光学機器を構成するレンズおよびプリズムなどの光学素子である基材の表面には、当該基材の光透過率を向上させることを目的として、反射防止膜が設けられる。
【0003】
このような反射防止膜には、屈折率が急に変わる境界面を含まない膜構造を有する反射防止膜が、概念として知られている。当該膜構造を有する反射防止膜は、反射低減の波長範囲が広く、また反射率が入射角度に依存しない観点から有利である(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
菊田久雄、「反射低減技術の新展開」、光学、40巻1号(2011)、P1-10
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、広帯域の波長において低反射であり、かつ透過性に優れる光学特性を有する反射防止膜を実現する新たな技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る反射防止膜は、光学部材を構成する基材上に設けられる反射防止膜であって、前記反射防止膜は、前記反射防止膜の厚さ方向において最も大きな第一屈折率から最も小さな第n屈折率(n≧2)へ次第に変化する屈折率を有する屈折率傾斜層を含み、前記屈折率傾斜層は、前記第一屈折率を有する第一層と、前記第n屈折率を有する第n層と、前記第一層および前記第n層の間にあって前記厚さ方向における位置に応じて前記第一屈折率から前記第n屈折率に向けて次第に小さくなるような屈折率を有するn-2個の層と、を含み、前記第一層は第一誘電体物質の粒子を含有し、前記第n層は前記第一誘電体物質よりも低い屈折率を発現させる第二誘電体物質の粒子を含有する。
【0007】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光学素子は、光学部材を構成する基材と、前記基材上に設けられる上記の反射防止膜と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、広帯域の波長において低反射であり、かつ透過性に優れる光学特性を有する反射防止膜を実現する新たな技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る反射防止膜の層構成を模式的に示す図である。
本発明の一実施形態における屈折率傾斜層(GIAR層)の構造と部分的な屈折率とを模式的に示す図である。
GIAR層を構成する粒子の材料における消光径数と粒子径との関係を示すグラフである。
実施例1および実施例2の反射防止膜の層構成を模式的に示す図である。
実施例3および実施例4の反射防止膜の層構成を模式的に示す図である。
比較例1の反射防止膜の層構成を模式的に示す図である。
実施例1~4、比較例1および2の光学素子の表面の、波長域400~1100nmにおける正反射の分光反射率を示す図である。
実施例1~4、比較例1および2の光学素子の、波長域400~1600nmにおける透過率を示す図である。
実施例4の光学素子の断面の走査型電子顕微鏡で撮影した写真を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、高屈折率の金属酸化物微粒子とシリカゾル、および中空シリカのいずれか、もしくはこれらの混合液を湿式成膜法により多層コートすることで、層を構成する微粒子の混合比変化による微細な屈折率変化がシームレスになり、幅広い波長域においてフラットな低反射率を実現し、上記課題を達成するに到った。以下、本発明に係る光学素子および反射防止膜の実施の形態を説明する。なお、本明細書中「~」はその両端の数値を含む以上以下の範囲を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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