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公開番号
2025103956
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221727
出願日
2023-12-27
発明の名称
撥インク部材、撥インク部材の製造方法、インクジェットヘッド、物品の製造方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B41J
2/16 20060101AFI20250702BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】耐摺動性と耐インク性の両方に優れた撥インク部材、インクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材であって、前記撥インク部材に対し下記浸漬処理(1)及び(2)を行った後の前記表面をX線光電子分光法で測定したときの、炭素原子量、酸素原子量、フッ素原子量、シリコン原子量、及びタンタル原子量の合計に対するフッ素原子量の割合をFとしたとき、Fが50atm%以上であることを特徴とする撥インク部材。
(浸漬処理)
(1)前記撥インク部材から前記表面を含む試験片を切り出し、沸点が60℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むフッ素溶剤が入った密閉可能な容器に入れ、前記試験片全体が浸かるように浸漬する。
(2)(1)の浸漬後、密閉状態で60℃にて、4時間維持する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材であって、
前記撥インク部材に対し下記浸漬処理(1)及び(2)を行った後の前記表面をX線光電子分光法で測定したときの、炭素原子量、酸素原子量、フッ素原子量、シリコン原子量、及びタンタル原子量の合計に対するフッ素原子量の割合をFとしたとき、Fが50atm%以上であることを特徴とする撥インク部材。
(浸漬処理)
(1)前記撥インク部材から前記表面を含む試験片を切り出し、沸点が60℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むフッ素溶剤が入った密閉可能な容器に入れ、前記試験片全体が浸かるように浸漬する。
(2)(1)の浸漬後、密閉状態で60℃にて、4時間維持する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材であって、
前記表面における二乗平均平方根傾斜(Rdq)が0.08以下であることを特徴とする撥インク部材。
【請求項3】
前記表面における二乗平均平方根傾斜(Rdq)が0.08以下であることを特徴とする請求項1に記載の撥インク部材。
【請求項4】
前記フッ素化合物がパーフルオロポリエーテル構造を有する主鎖を有し、末端にパーフルオロメチル基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の撥インク部材。
【請求項5】
前記フッ素化合物が下記式(2)で表される構造、下記式(3)で表される構造、下記式(4)で表される構造、及び下記式(5)で表される構造のうち、少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の撥インク部材。
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(式(2)、式(3)、式(4)、及び式(5)において、n1、n2、n3及びn4はそれぞれ独立に、1以上の整数を表す。)
【請求項6】
前記フッ素化合物の数平均分子量が4、000以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撥インク部材。
【請求項7】
基材を有し、前記下地が前記基材上に設けられる、請求項1又は2に記載の撥インク部材。
【請求項8】
タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材の製造方法であって、下記の工程(1)及び(2)を含むことを特徴とする製造方法。
(1)下地の表面を、酸素濃度が50体積%以上の雰囲気でプラズマ処理する工程
(2)前記工程(1)でプラズマ処理された下地の表面上に下記式(1)で表される反応性シリル基を有するフッ素化合物を塗布して脱水縮合させる工程
*-Si(Y
1
)
n
(OR)
m
(1)
(式(1)中、n、mは0~3の整数であり、n+m=3である。Y
1
はそれぞれ独立に、アルキル基、クロロ基、又はブロモ基を表す。Rはそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表す。*は前記フッ素化合物における結合位置を示す。)
【請求項9】
前記工程(2)において、前記塗布されたフッ素化合物を100℃以上に加熱して脱水縮合させることを特徴とする請求項8に記載の撥インク部材の製造方法。
【請求項10】
前記工程(1)において、前記酸素濃度が75体積%以上であることを特徴とする請求項8又は9に記載の撥インク部材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、撥インク部材、及びインクジェットヘッドに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
インクを吐出させるデバイス(以下、インクジェットヘッドと記す)として、ヒーターを用いてインクを瞬時に気化させることにより液滴を飛翔させるバブルジェット(登録商標)や、圧電素子を用いて液滴を付勢するピエゾジェット、等が知られている。インクジェットヘッドを用いて高品質の画像記録を行うためには、インク吐出口からインク滴が所定方向に沿って直進性を保って吐出される必要がある。しかし、吐出口周辺のオリフィスプレート面に液滴の残渣が付着すると、インク滴を吐出させる際にインク滴が残渣に引きずられて吐出方向のヨレが発生し、所定方向から外れてインク滴が飛翔してしまう場合が生じる。そこで、インク吐出口周辺での液滴残渣の付着を抑制するため、インク吐出口周辺に撥インク膜を設け、撥インク部材とすることが行われている。
【0003】
例えば特許文献1には、オリフィスプレート面に無機酸化物からなる下地を設け、そこにフッ素含有シランカップリング剤(以下、フッ素化合物とも称する)を化学結合させて撥インク部材を形成することが開示されている。
【0004】
また、インクジェットヘッドでは、液滴残渣、紙粉等を除去するため、ワイパー等を用いてオリフィスプレート面をクリーニングすることが一般的に行われる。そのため、撥インク部材には耐インク性と耐摺動性が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-124879号公報
【非特許文献】
【0006】
「表面技術」、表面技術協会、1998年、49巻、2号、p.191-194
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フッ素含有シランカップリング剤を結合させる場合、下地として酸化シリコンを用いることが一般的であるが、特許文献1のように、耐液性を目的にタンタルの酸化物を用いる場合がある。
【0008】
しかし、タンタルの酸化物にシランカップリング剤を結合させる場合に形成されるTa-O結合は、酸化シリコンを下地とした場合に形成されるSi-O結合に比べて共有結合性が小さい(イオン結合性が大きい)ことが知られている(非特許文献1)。そのため、下地とシランカップリング剤との反応性が低くなり、長時間のインク接触及び、摺動により撥インク部材の能力が低下する課題があることを発明者らは見出した。
そのため、下地としてタンタルの酸化物を用いた場合においても、耐摺動性と耐インク性に優れた撥インク部材が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材であって、前記撥インク部材に対し下記浸漬処理(1)及び(2)を行った後の前記表面をX線光電子分光分析で測定したときの、炭素原子量、酸素原子量、フッ素原子量、シリコン原子量、及びタンタル原子量の合計に対するフッ素原子量の割合をFとしたとき、Fが50atm%以上であることを特徴とする撥インク部材が提供される。
(浸漬処理)
(1)前記撥インク部材から前記表面を含む試験片を切り出し、沸点が60℃以上のハイドロフルオロエーテルを含むフッ素溶剤が入った密閉可能な容器に入れ、前記試験片全体が浸かるように浸漬する。
(2)(1)の浸漬後、密閉状態で60℃にて、4時間維持する。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、タンタルの酸化物を含む下地を有し、前記下地の表面にTa-O-Si結合を介してフッ素化合物が結合している撥インク部材であって、前記表面における二乗平均平方根傾斜(Rdq)が0.08以下であることを特徴とする撥インク部材が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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