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公開番号2025097672
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214003
出願日2023-12-19
発明の名称標的細胞作製方法及びシステム
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類C12N 15/88 20060101AFI20250624BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 反応効率を向上させ、材料細動に均一に活性剤を導入し、均質な標的細胞を作製する技術を提供する。
【解決手段】 実施形態に従う標的細胞作製方法は、材料細胞を含む水溶液と油相とを混合することで、材料細胞を含む第1の油中水滴を形成すること、活性剤を内包するリポソーム水溶液と油相とを混合することで、リポソームを含む第2の油中水滴を形成すること、形成された第1の油中水滴と第2の油中水滴とを融合すること、及び融合させた融合水滴内で材料細胞に活性剤を導入することを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
材料細胞に活性剤を導入することを含む標的細胞作製方法であって、
前記材料細胞を含む水溶液と、油相とを混合することで、前記材料細胞を含む第1の油中水滴を形成すること、
前記活性剤を内包するリポソーム水溶液と、油相とを混合することで、リポソームを含む第2の油中水滴を形成すること、
形成された前記第1の油中水滴と前記第2の油中水滴とを融合し、融合水滴を形成すること、及び
前記融合水滴内で前記材料細胞に前記活性剤を導入すること
を含む方法。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
材料細胞に活性剤を導入することを含む標的細胞作製方法であって、
(a)前記材料細胞に導入されるべき活性剤を内包するリポソーム水溶液相と油相とを断続的に混合し、前記リポソームを含む第1の油中水滴を連続して形成すること、
(b)前記材料細胞を含む水溶液相と油相とを断続的に混合し、前記材料細胞を含む第2の油中水滴を連続して形成すること、
(c)連続して形成される前記第1の油中水滴と、連続して形成される前記第2の油中水滴とを順に融合し、第3の油中水滴を連続して得ること、及び
(d)連続して得られたそれぞれの第3の油中水滴内で、前記材料細胞に前記活性剤がそれぞれ導入されて、連続して当該標的細胞を得ること
を含む方法。
【請求項3】
材料細胞に第1及び第2の活性剤を導入することを含む標的細胞作製方法であって、
(a’)第1のステージの前記材料細胞に導入されるべき第1の活性剤を内包する第1のリポソーム水溶液相と油相とを一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、前記リポソームを含む第1の油中水滴を連続して形成すること、
(b’)前記材料細胞を含む水溶液相と油相とを混合し、前記材料細胞を含む第2の油中水滴を連続して形成すること、
(c’)連続して形成される前記第1の油中水滴と、連続して形成される前記第2の油中水滴とをそれぞれ、順に融合し、第3の油中水滴を連続して得ること、
(d’)連続して得られたそれぞれの第3の油中水滴内で、前記材料細胞に前記活性剤が、それぞれ順に導入されて、連続して第2のステージの前記材料細胞を得ること、
(e)前記材料細胞に導入されるべき第2の活性剤を内包する第2のリポソーム水溶液相と油相とを混合し、前記リポソームを含む第4の油中水滴を連続して形成すること、
(f)連続して得られる前記第2のステージの前記材料細胞を含む前記第3の油中水滴と、連続して形成される前記第4の油中水滴とをそれぞれ順に融合し、第5の油中水滴を連続して得ること、及び
(g)連続して得られたそれぞれの第5の油中水滴内で、前記第2のステージの材料細胞に前記第2の活性剤がそれぞれに導入されて、連続して標的細胞を得ること
を含む方法。
【請求項4】
材料細胞に第1~第nの活性剤(ここでnは3以上の整数である)を順に全て導入することを含む標的細胞作製方法であって、
(a’’)第1のステージの前記材料細胞に導入されるべき第1の活性剤を内包する第1のリポソーム水溶液相と油相とを一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、前記リポソームを含む第1の油中水滴を連続して形成すること、
(b’’)第1のステージの前記材料細胞を含む水溶液相と油相とを一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、前記材料細胞を含む第2の油中水滴を連続して形成すること、
(c’’)連続して形成される前記第1の油中水滴と、連続して形成される前記第2の油中水滴とを順に融合し、第3の油中水滴を連続して得ること、
(d’’)連続して得られた第3の油中水滴内で、前記材料細胞に前記活性剤が順に導入されて、連続して第2のステージの前記材料細胞を得ること、
(e’)前記材料細胞に導入されるべき第n-1の活性剤を内包する第nー1のリポソーム水溶液相と油相とを一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、前記リポソームを含む第n+1の油中水滴を連続して形成すること、
(f’)連続して得られる前記第n-1のステージの前記材料細胞を含む前記第nの油中水滴と、連続して形成される前記第n+1の油中水滴とを順に融合し、第n+2の油中水滴を連続して得ること、
(g’)連続して得られた第n+2の油中水滴内で、前記第nー1のステージの材料細胞に前記第n-1の活性剤が順に導入されて、連続して第nのステージの材料細胞を得ること、
(h)前記材料細胞に導入されるべき第nの活性剤を内包する第nのリポソーム水溶液相と油相とを一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、前記リポソームを含む第n+2の油中水滴を連続して形成すること、
(i)連続して得られる前記第nのステージの材料細胞を含む前記第n+1の油中水滴と、連続して形成される前記第n+2の油中水滴とを順に融合し、第n+3の油中水滴を連続して得ること、及び
(j)連続して得られた第n+3の油中水滴内で、前記第nのステージの材料細胞に前記第nの活性剤が順に導入されて、連続して前記標的細胞を得ること
を含み、前記(e)~(j)の工程は同様にn-1回繰り返されて、第2の活性剤~第nの活性剤が順に第2~第nのステージの前記材料細胞にそれぞれ導入される方法。
【請求項5】
前記活性剤が、遺伝子である請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記油中水滴間の融合が、1:1で行われる請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記リポソーム水溶液相及び前記材料細胞を含む水溶液相を内包するための油層が界面活性剤を含む請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記リポソームを構成する脂質膜に、以下の化学式で示されるFFT10及び/又はFFT20が含まれる請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
微小流路内で行われる請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記水溶液相と前記油相との混合及び/又は油中水滴同士の融合が、それぞれの含む微小流路の合流及び/又は合流した後のスワール流路により行われる請求項1~4の何れか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、標的細胞作製方法及びシステムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
遺伝子導入により細胞を作製する再生医療分野においては、均一性の高い細胞を作製することが望まれている。例えば、活性剤である山中因子を細胞に導入することによりiPS細胞を作製する場合などにおいて、多くの種類の遺伝子を材料細胞に導入する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、反応効率を向上させ、材料細胞に均一に活性剤を導入し、均質な標的細胞を作製する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態に従う標的細胞作製方法は、材料細胞を含む水溶液と油相とを混合することで、材料細胞を含む第1の油中水滴を形成すること、活性剤を内包するリポソーム水溶液と油相とを混合することで、リポソームを含む第2の油中水滴を形成すること、形成された第1の油中水滴と第2の油中水滴とを融合すること、及び融合させた融合水滴内で材料細胞に活性剤を導入することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
第1の実施形態を示すスキーム図。
第1の実施形態を示す模式図。
第1の実施形態を示すイメージ図。
第3の実施形態を示すスキーム図。
第3、第5及び第6の実施形態を示すイメージ図。
第7の実施形態を示すイメージ図。
第8の実施形態を示すイメージ図。
例1に用いた微小流路システムを示す模式図。
例1の結果を示すイメージ図。
例1の結果を示すイメージ図。
例2に用いた微小流路システムを示す模式図。
例2の結果を示す図。
例3の結果を示す図。
例4の結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、各部の厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0007】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、標的細胞作製方法である。当該方法は、材料細胞を含む水溶液と油相とを混合することで、材料細胞を含む第1の油中水滴を形成すること、活性剤を内包するリポソーム水溶液と油相とを混合することで、リポソームを含む第2の油中水滴を形成すること、形成された第1の油中水滴と第2の油中水滴とを融合すること、及び融合させた融合水滴内で材料細胞に活性剤を導入すること、を含む。この方法は、材料細胞に活性剤を導入することを含む。
【0008】
例えば、この方法は、図1に示すように、
(a)材料細胞に導入されるべき活性剤を内包するリポソーム水溶液相と、油相とを、例えば、一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、リポソームを含む第1の油中水滴を連続して形成すること(S11)、
(b)材料細胞を含む水溶液相と、油相とを、例えば、一定の割合で、且つ一定の速度で混合し、材料細胞を含む第2の油中水滴を連続して形成すること(S12)、
(c)連続して形成される第1の油中水滴と、連続して形成される第2の油中水滴とを、順に融合し、第3の油中水滴を連続して得ること(S13)、及び
(d)連続して得られたそれぞれの第3の油中水滴内で、材料細胞に活性剤が導入されて、連続して標的細胞を得ること(S14)
を含む。
【0009】
「標的細胞」とは、作製されるべき細胞である。標的細胞の例は、活性剤を導入されることにより、初発の材料細胞とは異なる性質を備えるように構成される所望の何れかの細胞であり得る。そのような細胞は、例えば、遺伝子を導入することにより形成された何れかの細胞であってもよい。標的細胞の例は、実験室レベル、遺伝子工学、組み換えタンパク質の生産、基礎研究分野、遺伝子治療や細胞診断、再生医療などの医療分野で利用される細胞であり得る。再生医療で用いられる細胞の場合、例えば、iPS細胞などの人工多能性幹細胞、間葉系幹細胞などの体性幹細胞が挙げられる。
【0010】
「材料細胞」とは、標的細胞を形成するために活性剤を導入する細胞であり、目的とする標的細胞に応じて選択される。
(【0011】以降は省略されています)

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