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公開番号2025093524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209229
出願日2023-12-12
発明の名称内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法
出願人三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F02D 19/08 20060101AFI20250617BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】 環境条件の変化等が生じても窒素酸化物やアンモニアの排出量が制限値を満たすように制御できる内燃機関の制御装置および制御方法を提供する。
【解決手段】 内燃機関の制御装置は、内燃機関から排出された排ガス中の窒素酸化物の量を取得する窒素酸化物量取得部と、内燃機関から排出された排ガス中のアンモニアの量を取得するアンモニア量取得部と、内燃機関を液体燃料とアンモニアガスの双方を使用燃料とする混焼運転モードにより動作させている状態において、窒素酸化物量取得部が取得した窒素酸化物の量及びアンモニア量取得部が取得したアンモニアの量の夫々が閾値を超えないように、内燃機関に導かれる燃焼用気体の流量を調整する流量調整装置に対して、内燃機関に導かれる燃焼用気体の流量を調整する流量調整指示を行う流量制御部と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の運転モードを切り替え可能に構成された内燃機関の運転を制御するための内燃機関の制御装置であって、
前記複数の運転モードは、
液体燃料を使用燃料とする専焼運転モードと、
前記液体燃料とアンモニアガスの双方を前記使用燃料とする混焼運転モードと、を含み、
前記内燃機関の前記制御装置は、
前記内燃機関から排出された排ガス中の窒素酸化物の量を取得するように構成された窒素酸化物量取得部と、
前記内燃機関から排出された前記排ガス中のアンモニアの量を取得するように構成されたアンモニア量取得部と、
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記窒素酸化物量取得部が取得した前記窒素酸化物の量及び前記アンモニア量取得部が取得した前記アンモニアの量の夫々が閾値を超えないように、前記内燃機関に導かれる燃焼用気体の流量を調整するように構成された流量調整装置に対して、前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を調整する流量調整指示を行うように構成された流量制御部と、を備える、
内燃機関の制御装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記流量制御部は、
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記窒素酸化物量取得部が取得した前記窒素酸化物の量が、第1窒素酸化物閾値以下という判定条件を少なくとも含む流量低減条件を満たす場合に、前記流量調整装置に対して、前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を減らす流量低減指示を行うように構成された、
請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記流量制御部は、
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記アンモニア量取得部が取得した前記アンモニアの量がアンモニア閾値以下であるという判定条件と、前記窒素酸化物量取得部が取得した前記窒素酸化物の量が、前記第1窒素酸化物閾値と同値又は前記第1窒素酸化物閾値よりも大きい値である第2窒素酸化物閾値を超えるという判定条件と、の双方を含む流量増加条件を満たす場合に、前記流量調整装置に対して前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を増加させる流量増加指示を行うように構成された、
請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項4】
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記窒素酸化物量取得部が取得した前記窒素酸化物の量が第1窒素酸化物閾値を超えるという判定条件と、前記アンモニア量取得部が取得した前記アンモニアの量がアンモニア閾値を超えるという判定条件と、の双方を含む混焼運転停止条件を満たす場合に、前記内燃機関の前記運転モードを前記専焼運転モードに切り替えるように構成された第1運転モード制御部をさらに備える、
請求項1~3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項5】
前記排ガスの温度を取得するように構成された排ガス温度取得部をさらに備え、
前記流量低減条件は、前記排ガス温度取得部が取得した前記排ガスの温度が第1温度閾値以下であるという判定条件をさらに含む、
請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項6】
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記アンモニア量取得部が取得した前記アンモニアの量がアンモニア閾値以下であるという判定条件と、前記排ガス温度取得部が取得した前記排ガスの温度が、前記第1温度閾値と同値又は前記第1温度閾値よりも大きい値である第2温度閾値を超えるという判定条件と、の双方を含む流量増加条件を満たす場合に、前記流量調整装置に対して前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を増加させる流量増加指示を行うように構成された、
請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項7】
前記内燃機関の運転状態に関する複数のパラメータを取得するパラメータ取得部と、
前記複数のパラメータと前記混焼運転モードが可能な運転条件とを関連付ける関連付け情報を取得する関連付け情報取得部と、
前記内燃機関を前記専焼運転モードにより動作させている状態において、前記関連付け情報取得部が取得した前記関連付け情報に基づいて、前記パラメータ取得部が取得した前記複数のパラメータが前記運転条件を満たすか否かを判定する運転条件判定部と、をさらに備える、
請求項1~3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項8】
前記内燃機関を前記専焼運転モードにより動作させている状態において、前記複数のパラメータが前記運転条件を満たすという判定条件を含む混焼運転可能条件を満たす場合には、前記内燃機関の前記運転モードを前記混焼運転モードに切り替えるように構成された第2運転モード制御部をさらに備える、
請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項9】
前記関連付け情報は、
前記複数のパラメータと前記運転条件との関係を示す制御マップであって、前記複数のパラメータにより構成されたマップ上に前記混焼運転モードが可能な領域が設定された制御マップを含む、
請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項10】
前記窒素酸化物量取得部は、前記内燃機関から排出された前記排ガスが流れる排ガス排出ラインにおける前記窒素酸化物を除去するための脱硝触媒の下流側を流れる排ガス中の窒素酸化物の量を取得するように構成された、
請求項1~3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関の制御装置および制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
軽油等の液体燃料とアンモニアガスの双方を使用燃料とする混焼運転可能な内燃機関が知られている。内燃機関には、標準的な環境条件且つ想定内の運転条件(過渡運転条件を含む)において、窒素酸化物の排出量およびアンモニアの排出量が制限値を満たすように空気過剰率λが設定されており、設定された空気過剰率λとなるように内燃機関に導入される空気量が空気量を操作できるデバイスにより制御されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7160226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気過剰率λに対する窒素酸化物の排出量やアンモニアの排出量の関係は、環境条件の変化等に伴う燃焼状態や排ガス触媒性能の変化に応じて変化し得るものである。このため、様々な条件で成立し得る空気過剰率λを設定することは困難である。また、空気過剰率λを設定値に近付けるような制御では、環境条件の変化等により、窒素酸化物の排出量やアンモニアの排出量が制限値を超過する虞がある。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、環境条件の変化等が生じても窒素酸化物やアンモニアの排出量が制限値を満たすように制御できる内燃機関の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態に係る内燃機関の制御装置は、
複数の運転モードを切り替え可能に構成された内燃機関の運転を制御するための内燃機関の制御装置であって、
前記複数の運転モードは、
液体燃料を使用燃料とする専焼運転モードと、
前記液体燃料とアンモニアガスの双方を前記使用燃料とする混焼運転モードと、を含み、
前記内燃機関の前記制御装置は、
前記内燃機関から排出された排ガス中の窒素酸化物の量を取得するように構成された窒素酸化物量取得部と、
前記内燃機関から排出された前記排ガス中のアンモニアの量を取得するように構成されたアンモニア量取得部と、
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記窒素酸化物量取得部が取得した前記窒素酸化物の量及び前記アンモニア量取得部が取得した前記アンモニアの量の夫々が閾値を超えないように、前記内燃機関に導かれる燃焼用気体の流量を調整するように構成された流量調整装置に対して、前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を調整する流量調整指示を行うように構成された流量制御部と、を備える。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る内燃機関の制御方法は、
複数の運転モードを切り替え可能に構成された内燃機関の運転を制御するための内燃機関の制御方法であって、
前記複数の運転モードは、
液体燃料を使用燃料とする専焼運転モードと、
前記液体燃料とアンモニアガスの双方を前記使用燃料とする混焼運転モードと、を含み、
前記内燃機関の前記制御方法は、
前記内燃機関から排出された排ガス中の窒素酸化物の量を取得する窒素酸化物量取得ステップと、
前記内燃機関から排出された前記排ガス中のアンモニアの量を取得するアンモニア量取得ステップと、
前記内燃機関を前記混焼運転モードにより動作させている状態において、前記窒素酸化物量取得ステップにおいて取得した前記窒素酸化物の量及び前記アンモニア量取得ステップにおいて取得した前記アンモニアの量の夫々が閾値を超えないように、前記内燃機関に導かれる燃焼用気体の流量を調整するように構成された流量調整装置に対して、前記内燃機関に導かれる前記燃焼用気体の流量を調整する流量調整指示を行う流量制御ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、環境条件の変化等が生じても窒素酸化物やアンモニアの排出量が制限値を満たすように制御できる内燃機関の制御装置および制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態に係る内燃機関の制御装置を備える内燃機関システムの概略図である。
排ガス中の窒素酸化物の量、排ガス中のアンモニアの量及び空気過剰率の関係を説明するための説明図である。
排ガス温度、排ガス中のアンモニアの量及び空気過剰率の関係を説明するための説明図である。
本開示の一実施形態に係る内燃機関の制御フロー図である。
本開示の一実施形態に係る内燃機関の制御フロー図である。
本開示の一実施形態に係る内燃機関の回転数と負荷と混焼運転可能な運転条件との関係を示す制御マップを説明するための説明図である。
本開示の一実施形態に係る内燃機関の制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(【0011】以降は省略されています)

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