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公開番号2025081611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2025027612,2023114232
出願日2025-02-25,2013-04-18
発明の名称発光装置
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H10K 50/12 20230101AFI20250520BHJP()
要約【課題】駆動電圧が低く、且つ発光効率が高い発光素子を提供する。
【解決手段】一対の電極間に正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された発光層と、を有し
、発光層は、電子輸送性を有する第1の有機化合物と、正孔輸送性を有する第2の有機化
合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える発光性の第3の有機化合物と、を有し、第
1の有機化合物と第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、正孔輸送
層は、少なくとも第2の有機化合物のHOMO準位以下の第4の有機化合物と、第2の有
機化合物よりもHOMO準位が高い第5の有機化合物を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
続きを表示(約 4,800 文字)【請求項2】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第1の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第2の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項3】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物は、π過剰型複芳香族化合物および芳香族アミン化合物の少なくとも一であり、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項4】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物は、π過剰型複芳香族化合物および芳香族アミン化合物の少なくとも一であり、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第1の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第2の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項5】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、燐光性化合物である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項6】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、燐光性化合物である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第1の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第2の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項7】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、燐光性化合物である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物は、π過剰型複芳香族化合物および芳香族アミン化合物の少なくとも一であり、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項8】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、燐光性化合物である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物は、π過剰型複芳香族化合物および芳香族アミン化合物の少なくとも一であり、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第1の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第2の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項9】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、イリジウム錯体である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
【請求項10】
一対の電極間に、正孔輸送層と、発光層と、を有し、
前記正孔輸送層は、前記発光層に接しており、
前記発光層は、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、イリジウム錯体である第3の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記第1の有機化合物のHOMO準位は、前記第2の有機化合物のHOMO準位より低く、
前記第1の有機化合物のLUMO準位は、前記第2の有機化合物のLUMO準位より低く、
前記正孔輸送層は、前記第2の有機化合物のHOMO準位よりも高いHOMO準位を有する第4の有機化合物を有し、
前記第4の有機化合物のT1準位は、前記第2の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第1の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記第2の有機化合物のT1準位は、前記第3の有機化合物のT1準位よりも高く、
前記励起錯体の発光スペクトルのピークのエネルギー値と、前記第3の有機化合物の吸収スペクトルの最も低エネルギー側に位置する吸収帯のピークのエネルギー値との差が0.2eV以内である発光装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、電界を加えることにより発光が得られる有機化合物を一対の電極間
に挟んでなる発光素子、また、このような発光素子を有する発光装置、電子機器、及び照
明装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの特徴を有する有機化合物を発光体として
用いた発光素子は、次世代のフラットパネルディスプレイへの応用が期待されている。特
に、発光素子をマトリクス状に配置した表示装置は、従来の液晶表示装置と比較して、視
野角が広く視認性が優れる点に優位性があると考えられている。
【0003】
発光素子の発光機構は、一対の電極間に発光体を含む発光層を挟んで電圧を印加するこ
とにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が発光層の発光中心で
再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを
放出して発光するといわれている。励起状態には一重項励起状態と三重項励起状態が知ら
れ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられており、一重項励起状態(S

)からの発光が蛍光、三重項励起状態(T

)からの発光が燐光と呼ばれている。
【0004】
このような発光素子に関しては、その素子特性を向上させる為に、素子構造の改良や材
料開発等が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-182699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1において報告されているように、素子構造の改良などは進んできてはいるも
のの、発光効率、信頼性、発光特性といった面での改善の余地が残されており、より優れ
た発光素子の開発が望まれている。
【0007】
そこで、本発明の一態様では、駆動電圧が低く、且つ発光効率が高い発光素子を提供す
ることを目的の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、一対の電極間に正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された発光層と
、を有し、発光層は、電子輸送性を有する第1の有機化合物と、正孔輸送性を有する第2
の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変える発光性の第3の有機化合物と、を
有し、第1の有機化合物と第2の有機化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
正孔輸送層は、少なくとも第2の有機化合物のHOMO準位以下の第4の有機化合物と、
第2の有機化合物よりもHOMO準位が高い第5の有機化合物を有することを特徴とする
発光素子である。
【0009】
また、本発明の他の一態様は、一対の電極間に正孔注入層と、正孔注入層上に形成され
た正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された発光層と、発光層上に形成された電子輸送層
と、電子輸送層上に形成された電子注入層と、を有し、発光層は、電子輸送性を有する第
1の有機化合物と、正孔輸送性を有する第2の有機化合物と、三重項励起エネルギーを発
光に変える発光性の第3の有機化合物と、を有し、第1の有機化合物と第2の有機化合物
は、励起錯体を形成する組み合わせであり、正孔輸送層は、少なくとも第2の有機化合物
のHOMO準位以下の第4の有機化合物と、第2の有機化合物よりもHOMO準位が高い
第5の有機化合物を有することを特徴とする発光素子である。
【0010】
なお、上記各構成において、第1の有機化合物をホスト材料として用い、第2の有機化
合物をアシスト材料として用い、第3の有機化合物をゲスト材料として用いると好ましい
。すなわち、発光層における第3の有機化合物の質量分率(または体積分率)が、第1の
有機化合物および第2の有機化合物のそれに比して少ないことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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