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公開番号2025081042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194531
出願日2023-11-15
発明の名称DC-DCコンバータ
出願人ダイヤゼブラ電機株式会社
代理人個人
主分類H02M 3/28 20060101AFI20250520BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】初期充電においても、簡易な制御でZVS動作を行い、スイッチング損失を低減するコンバータを提供する。
【解決手段】DC-DCコンバータ1は、第1フルブリッジ回路10と、第2フルブリッジ回路20とが、トランスTおよびインダクタL1を介して接続された構成である。制御回路30は、第1フルブリッジ回路10および第2フルブリッジ回路20それぞれの各スイッチング素子をソフトスイッチング制御する。制御回路30は、出力電圧値を目標電圧値まで徐々に上昇させる初期充電動作と、所望の目標電圧値を安定的に出力する通常動作とに切り替え可能である。制御回路30は、初期充電動作では、出力電圧値の値に関わらず、第1フルブリッジ回路10および第2フルブリッジ回路20それぞれの電圧出力期間を調整する出力角変調モードを実行し、通常動作では、出力電力の値に応じて、出力角変調モードを含む複数の制御モードから1つを選択して実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
寄生容量であるキャパシタ、または、並列接続された外付けのキャパシタを含む、4つのスイッチング素子を有する第1フルブリッジ回路と、
寄生容量であるキャパシタ、または、並列接続された外付けのキャパシタを含む、4つのスイッチング素子を有する第2フルブリッジ回路と、
前記第1フルブリッジ回路に接続された第1巻線と、前記第2フルブリッジ回路に接続され、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線とを有するトランスと、
前記第1巻線または前記第2巻線に直列接続されたインダクタンス成分と、
前記第1フルブリッジ回路および前記第2フルブリッジ回路それぞれの各スイッチング素子をソフトスイッチング制御する制御回路と、
を備え、
前記制御回路は、
出力電圧値を目標電圧値まで徐々に上昇させる、初期充電動作と、
所定の前記目標電圧値の電力を安定的に出力する、通常動作と、
に切り替え可能であり、
前記初期充電動作において、前記制御回路は、前記第1フルブリッジ回路および前記第2フルブリッジ回路それぞれの電圧出力期間を調整する出力角変調モードのみを実行し、
前記通常動作において、前記制御回路は、前記出力角変調モードを含む複数の制御モードから、前記出力電力の値に応じて1つの前記制御モードを選択して実行する、DC-DCコンバータ。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載のDC-DCコンバータであって、
前記通常動作において選択される複数の前記制御モードは、少なくとも、
前記出力角変調モードと、
スイッチング周波数を調整する周波数変調モードと、
を含み、
前記制御回路は、前記通常動作において、
前記出力電力が閾値電力未満である場合には、前記出力角変調モードを実行し、
前記出力電力が前記閾値電力以上である場合には、前記周波数変調モードを実行する、DC-DCコンバータ。
【請求項3】
請求項1に記載のDC-DCコンバータであって、
前記通常動作において選択される複数の前記制御モードは、少なくとも、
前記出力角変調モードと、
前記第1フルブリッジ回路の電圧および前記第2フルブリッジ回路の電圧の位相差を変更する位相制御モードと、
を含み、
前記制御回路は、前記通常動作において、
前記出力電力が閾値電力未満である場合には、前記出力角変調モードを実行し、
前記出力電力が前記閾値電力以上である場合には、前記位相制御モードを実行する、DC-DCコンバータ。
【請求項4】
請求項1に記載のDC-DCコンバータであって、
前記通常動作において選択される複数の前記制御モードは、少なくとも、
前記出力角変調モードと、
スイッチング周波数を調整する周波数変調モードと、
前記第1フルブリッジ回路の電圧および前記第2フルブリッジ回路の電圧の位相差を変更する位相制御モードと、
を含み、
前記制御回路は、前記通常動作において、
前記出力電力が第1閾値電力未満である場合には、前記出力角変調モードを実行し、
前記出力電力が前記第1閾値電力以上かつ第2閾値電力未満である場合には、前記周波数変調モードを実行し、
前記出力電力が前記第2閾値電力以上である場合には、前記位相制御モードを実行する、DC-DCコンバータ。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のDC-DCコンバータであって、
いずれの前記制御モードにおいても、スイッチング素子のターンオンとターンオフとの切り替えタイミングで、前記トランスおよび前記インダクタンス成分の等価インダクタに流れるインダクタ電流は、閾値電流以上である、DC-DCコンバータ。
【請求項6】
請求項5に記載のDC-DCコンバータであって、
前記閾値電流は、前記等価インダクタに蓄積されるエネルギーが、スイッチングを行う前記スイッチング素子が配置されたレグの2つの前記キャパシタに蓄積されるエネルギー以上となるように、設定されている、DC-DCコンバータ。
【請求項7】
請求項5に記載のDC-DCコンバータであって、
前記閾値電流をI
ref
、前記第1フルブリッジ回路の入力電圧をVx、前記キャパシタのキャパシタンスをC、前記等価インダクタのインダクタンスをL、補正係数をαで表した場合、

ref
=α・Vx√(2C/L)、
を満たす、DC-DCコンバータ。
【請求項8】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のDC-DCコンバータであって、
前記制御回路は、前記初期充電動作において、前記第1フルブリッジ回路の最初の電圧出力期間を、算出された電圧出力期間の後半の半分のみとする、DC-DCコンバータ。
【請求項9】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のDC-DCコンバータであって、
前記制御回路は、複数の前記制御モードのそれぞれにおいて、出力電圧を用いた演算処理を行い、前記出力電圧が所定の正の値である下限閾値未満である場合には、前記出力電圧に前記下限閾値の値を当てはめて前記演算処理を行う、DC-DCコンバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、DC-DCコンバータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
DC-DCコンバータなどの電力変換装置では、スイッチング損失を低減して、高効率で電力伝送を行うため、また、ノイズを低減して、スイッチングサージを抑えて、耐圧の低い安価な素子を用いるために、ゼロボルトスイッチング(以下、ZVSと言う)が用いられている。
【0003】
特許文献1には、1次側直流電圧と2次側直流電圧の電圧差が大きい場合に、ZVS動作を成立させて、高効率な電力伝送を可能としたDC-DCコンバータが開示されている。特許文献1に記載のDC-DCコンバータでは、1次側および2次側それぞれで電力を検出し、それら2つの電力差が最小となるように、1次側スイッチのデューティと2次側スイッチのデューティとを増減させている。これにより、ZVS動作が成立するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-012970号公報
特開2020-5331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、ZVS動作を行うために、1次側および2次側それぞれで電力の検出、および、スイッチング制御を行う必要がある。このため、回路構成、および、その制御が複雑となり、生産性の向上およびコストダウンを図ることが難しい。
【0006】
これに対し、特許文献2には、1次側および2次側それぞれのフルブリッジ回路10,20の電圧出力期間を調整する出力角変調モード、スイッチング周波数を調整する周波数変調モード、1次側および2次側のフルブリッジ回路10,20の交流電圧の位相差を変更する位相制御モードといった複数のモードを出力すべき目標電力に応じて実行することで、簡易な制御でZVS動作を行い、かつ、スイッチング損失を低減する方法が開示されている。
【0007】
この方法では、目標電力に合わせてモードを選択する。このため、初期充電においては、充電先が低電圧であることから、出力電力値が小さな値から大きな値まで大幅に変化する場合があるため、途中でモードを変更することとなる。その場合、モード変更によるトランスの偏磁が発生し、トランス電流が所望の値とならず、ZVSを実現できず、素子破壊やノイズによる検出系のエラーが発生する可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は、初期充電においてもZVS動作を行い、スイッチング損失を低減するDC-DCコンバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、DC-DCコンバータであって、寄生容量であるキャパシタ、または、並列接続された外付けのキャパシタを含む、4つのスイッチング素子を有する第1フルブリッジ回路と、寄生容量であるキャパシタ、または、並列接続された外付けのキャパシタを含む、4つのスイッチング素子を有する第2フルブリッジ回路と、前記第1フルブリッジ回路に接続された第1巻線と、前記第2フルブリッジ回路に接続され、前記第1巻線と磁気結合する第2巻線とを有するトランスと、前記第1巻線または前記第2巻線に直列接続されたインダクタンス成分と、前記第1フルブリッジ回路および前記第2フルブリッジ回路それぞれの各スイッチング素子をソフトスイッチング制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、出力電圧値を目標電圧値まで徐々に上昇させる、初期充電動作と、所定の前記目標電圧値の電力を安定的に出力する、通常動作と、に切り替え可能であり、前記初期充電動作において、前記制御回路は、前記第1フルブリッジ回路および前記第2フルブリッジ回路それぞれの電圧出力期間を調整する出力角変調モードのみを実行し、前記通常動作において、前記制御回路は、前記出力角変調モードを含む複数の制御モードから、前記出力電力の値に応じて1つの前記制御モードを選択して実行する。
【0010】
本願の第2発明は、第1発明のDC-DCコンバータであって、前記通常動作において選択される複数の前記制御モードは、少なくとも、前記出力角変調モードと、スイッチング周波数を調整する周波数変調モードと、を含み、前記制御回路は、前記通常動作において、前記出力電力が閾値電力未満である場合には、前記出力角変調モードを実行し、前記出力電力が前記閾値電力以上である場合には、前記周波数変調モードを実行する。
(【0011】以降は省略されています)

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