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公開番号2025079233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191801
出願日2023-11-09
発明の名称鉄道車両用台車
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類B61F 5/24 20060101AFI20250514BHJP(鉄道)
要約【課題】鉄道車両の曲線通過時において、乗客に作用する左右方向の定常加速度を低減し、乗心地の向上を可能とする、鉄道車両用台車を提供する。
【解決手段】鉄道車両用台車において、空気ばね装置の鉛直下方、かつ、台車のレール方向の中央位置に、車体と台車の左右方向の変位増加に伴って、ばね力が減少する負のばね定数をもつ負剛性要素を配置したことを特徴とする。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
鉄道車両用台車において、
空気ばね装置の鉛直下方、かつ、
台車のレール方向の中央位置に、
車体と台車の左右方向の変位増加に伴って、ばね力が減少する負のばね定数
をもつ負剛性要素を配置した
ことを特徴とする、鉄道車両用台車。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
請求項1の鉄道車両用台車において、
空気ばね装置は、左右方向の変位増加に伴って、ばね定数が増加する弾性要素
を備える
ことを特徴とする、鉄道車両用台車。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2の鉄道車両用台車において、
負剛性要素の両端は、片側を中心ピン装置と、もう片側を台車枠つなぎ梁の
鉛直下方に設けた部材を介して配置した
ことを特徴とする、鉄道車両用台車。
【請求項4】
請求項1もしくは請求項2の鉄道車両用台車において、
負剛性要素の両端は、片側を中心ピン装置と、もう片側を台車枠の側梁の
鉛直下方に設けた部材を介して配置した
ことを特徴とする、鉄道車両用台車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両の曲線通過時において、乗客に作用する左右方向の定常加速度を低減して、乗心地の向上を可能とする鉄道車両用台車に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般的な鉄道車両は、1つの車体と2つの台車で構成されており、車体と台車との間には、空気ばねが備えられており、前後・左右・上下の各方向に弾性支持されている。この空気ばねの左右方向の弾性支持の高さは、車体重心位置の高さとオフセットがあるため、車体重心位置に遠心力などの左右方向の力が作用すると車体が軌道カント面に対して、レール方向の軸周りに変位(以下、レール方向の軸周りの変位をロール変位と呼ぶ)する。
【0003】
一般的に、鉄道車両が曲線区間を高速で走行する場合、車体に遠心力が作用して、車体が曲線外軌側の向きにロール変位する。この場合に曲線区間で乗客が感じる左右方向の定常加速度は、曲線半径と速度で一意に定まる遠心加速度より、重力加速度×(軌道カント角度-車体ロール変位)の加速度成分を引算して求まる。ここで車体ロール変位が大きくなると、軌道カントにより遠心加速度を小さくさせる効果が減じられてしまう。これにより乗客が感じる左右方向の定常加速度が大きくなると、乗客は左右方向に引張られる感覚を認知するので、乗心地は阻害される。従って、鉄道車両では、曲線通過時の乗心地を向上させるために、曲線外軌側への外倒れの車体ロール変位を小さくすることが重要となる。
【0004】
車体ロール変位を抑制する方法として、車体と台車間のロール方向の弾性支持剛性を大きくすることが1つの方法であり、車体と台車間の弾性支持要素の空気ばねの特性を曲線通過時に制御する方法として、例えば特許文献1がある。その他にも、車体と台車間の左右方向に負剛性要素を配置する考え方が示された非特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-264964号公報
【非特許文献】
【0006】
日本機械学会第72会通常総会講演論文集[IV]「負特性ばねを併用した車体のローリング特性解析」(1995.3.28~1995.3.31東京)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で記載された鉄道車両では、車体と台車間に備えた空気ばねに空気を吸排気するサーボバルブと、該サーボバルブを制御する制御器と、車体と台車間の相対変位を計測する変位センサと、車体の上下加速度を測定する加速度センサを備えた構成となっている。搭載したセンサ情報をフィードバックして、空気ばねの上下方向のばね定数の状態を変化させることができる構成となっている。例えば、曲線区間では、該フィードバック制御系により、空気ばねの上下方向のばね定数を高くして、車体と台車間のロール方向の剛性を高めることで、車体ロール変位を抑制し、曲線通過時の乗心地向上を狙った発明である。しかし、上記の構成では、従来の台車構成に対して、空気ばねに吸排気指令を与える制御系の追設が必須であり、制御系を含めた車両システムが複雑となってしまう。
【0008】
非特許文献1で記載された鉄道車両では、車体と台車間の左右方向に負剛性要素を配置することで、車両のロール特性を変化させることが可能であることが数値解析で示されたものである。しなしながら、負剛性要素の着脱などの作業性や、曲線通過時の台車操舵性への影響などに配慮した、具体的な車両への搭載構造は述べられていない。
【0009】
そこで本発明は、制御装置を新たに載せることのないパッシブ系の台車構成とし、本発明に関する構成要素の着脱などの作業性を向上させて、かつ曲線通過時の台車操舵性にも悪影響を及ぼさずに、曲線通過時の車体ロール変位を抑制することが実現可能な鉄道車両用台車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、鉄道車両用台車において、空気ばね装置の下方、かつ、台車のレール方向の中心位置に、車体と台車間の左右方向の変位増加に伴ってばね力が減少する負のばね定数をもつ負剛性要素を配置することを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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